
蒸気用エアベントシリーズは、蒸気配管や蒸気使用装置中の空気を排気するために使用します。
蒸気用エアベントは蒸気と空気の温度差を利用して作動します。感温素子にX-エレメントを使用することにより、初期空気だけでなく装置運転中に入ってくる高温エアも排気でき、バッチ運転のプロセスにも最適です。
温度が低下して配管内や装置内が負圧になるような条件では、エアを吸入して真空破壊弁として機能します。
特長
- 飽和温度より約22℃低い高温エアを排除
- コンパクトで大きな排気能力
- フェイル・オープン機構 (X-エレメント採用)
- 高い耐熱性
- 蒸気停止後には大気を吸い込み、真空破壊機能を発揮
用途
- 初期エアの多量排気が必要なバッチプロセス
- 運転中の高温エア障害が起こりがちな用途
- 二重釜・加硫機・プレス機など
ラインアップ
| 使用目的 | 適用流体 | 使用圧力 (MPaG) |
最大 排気量* (l/min) |
本体標準 材質 |
型式 | 外観写真 | 製品仕様 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 初期排気 + 運転中の 自動排気弁 |
蒸気 | 0.01~1.3 | 1900 | 鍛造用 黄銅 |
LA13L | ![]() |
|
| 1400 | LA13 | ![]() |
|||||
| 0.01~2.1 | 2000 | ステンレス 鋳鋼 |
LA21 | ![]() |
* 標準空気(20℃、大気圧換算)で最高使用圧力の時。
作動アニメーション
LAシリーズ
装置始動時には、X-エレメントは開弁しており、多量のエア・ガスを速やかに排出するので、装置のスタートアップ時間を短縮します。
蒸気が流入すると、直ちにX-エレメントは閉弁します。周囲温度が飽和温度に近い場合は閉弁を維持します。
その後、エア・ガスの流入によって温度が低下すると再び開弁して、速やかにこれらを排除します。
X-エレメントとは
X-エレメントはサーモリキッド(感温液)とその力を伝えるダイヤフラム、弁で構成され、蒸気雰囲気中では閉弁し、ドレンや空気などの不凝縮気体が周囲にあれば開弁する機能をもつエレメントです。バイメタルでは排除できなかった高温の不凝縮気体も排除できます。この機能はサーモリキッドの特性によるものです。

サーモリキッドも水と同じようにある圧力下で、ある温度以下では液体であり、ある温度以上になると気体となって膨張します。気体になる温度は、水が蒸気になる温度よりも22℃(スチームトラップ用は6℃)程低い温度であるため、周囲が蒸気雰囲気の時にはサーモリキッドは気化しており、膨張したサーモリキッドの入った部屋がダイヤフラムを押し、ダイヤフラムと一体化した弁と弁口の間にあった隙間を閉じます。
逆にX-エレメントの周囲が低温である場合(ドレンや空気のある状態)は、サーモリキッドが液状の状態であり、弁は押されず、弁と弁口の隙間からドレンや空気が排出されます。
フェイルオープン機構(ダイヤフラムが破損した場合)
X-エレメントはダイヤフラムが破損した時、開弁状態(フェイルオープン)になるように設計されています。
エアベントは、故障した時、開弁状態を維持する場合(吹き放し)と閉弁状態を維持する場合(フン詰まり)があります。閉弁状態となれば、装置の運転を止めて故障トラップを交換出来ない連続プロセスにおいてはドレンが滞留し、装置に加熱不良を引き起こします。逆に開弁状態となれば蒸気が引き続き供給され、装置で生産し続けることができます。この機構はダイヤフラムが破損した時、蒸気やドレンが流入してエレメントが膨張し、弁が弁口と接触し閉弁状態になったとしても、破損時には弁中央部にある小穴を通って、弁口からドレンなどが流れるようにしたものです。
一次側圧力が維持される限り、弁は押し上げられて全開状態“フェイルオープン”をキープします。
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