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空調設備の省エネ対策

固定エネルギーに大きなウェートを占める空調用途

1年間のエネルギー使用量を月別にグラフにして見ると、多くの工場・ビルで夏場のエネルギー使用量が最も多く、次いで冬場、そして中間期が最も少ないという傾向が見られます。冷暖房としての空気調和用途に使用されるエネルギー量が大きいためです。

1年間のエネルギー使用量の推移

生産設備のエネルギー使用量は、概ね生産量に比例し、直接生産活動に寄与する変動エネルギーですが、それに対して空調に使用するエネルギーは、照明やOA機器などとともに生産量には比例しない、いわゆる固定エネルギーです。

工場か事務所か、気候や空調設備の性能にもよりますが、一般的な事業所における空調用エネルギーのウェートは概して高めで、全電力使用量の半分以上を占めているケースも見られます。

一般的な事業所における全電力消費量に占める空調用エネルギーのウェート

省エネルギーを進める時に、まず最初に取り組まなければならないのが、このような固定エネルギーの低減です。

省エネルギー法で求められる空調の省エネ

省エネルギー法で定められた判断基準では、エネルギーを使用する事業所に対して、空調の省エネルギーを促進するために、

  • 冷暖房温度・湿度・換気ならびに空調機器の効率向上等に関する管理標準
  • その管理項目の計測・記録の管理標準
  • 設備の定期的な保守・点検に関する管理標準
  • さらに設備の新設時の措置に関する管理標準

の4つの管理標準の設定と運用が義務付けられています。

空調の省エネを実践するポイント

法的には前章のような管理標準の作成、運用が必要ですが、空調の省エネルギーを進めるための、実践上のポイントは次のようになります。

1.  温度・湿度管理

まず、冷暖房温度は今や国内では標準になりつつある「室温20℃(冬場)、28℃(夏場)」が目安です。

建屋の断熱状態や空調設備の性能にもよりますが、エアコンの設定温度を1℃変更することで、一般的に冷房は5〜7%、暖房は2〜3%程度の省エネになると言われています。

空調の設定温度の変化による省エネ効果

また、夏場であれば湿度を下げるだけでもかなり涼しく感じますから、最近は室温の基準だけでなく、湿度も加味した不快度指数を基準に置くケースも増えてきています。

2.  区画・設備等の見直し

次に空調の区画ですが、限られたエリアの空調が目的であるにも関わらず、工場建屋やフロア、事務所等の全体の温度を同調させてしまっていないかどうかなどを見直します。

空調エリアの見直し

元々の設計により区画ごとの制御が難しいケースもありますが、可能な限り『必要なエネルギーを、必要な時に、必要な量だけ』という省エネの原則を徹底しましょう。

更に、外気導入量の低減やエリア内での気流のよどみを改善することが有効なケースもあります。人や物の出入りに伴う外気の流入量が多く、空調温度が大きく変動するような場合は、扉の開閉を管理することが必要です。この際、室内のCO2濃度も管理します。

また、空調の屋内・屋外機フィルターの定期清掃の実施や、屋外機については日射や通気状態を考慮して設置場所を最適化することも有効です。

その他にも、冷却塔の冷水温度設定の見直しや、温冷水の循環流量の見直し、 回転機の台数制御やインバーター制御等、専門家でなければ改善できない項目も多くありますが、財団法人省エネルギーセンターのホームページ内「ビルの省エネ」などを参考に、根気強く取り組みましょう。

続くの矢印コンプレッサーの省エネ対策 へ続く

 

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