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エネルギーフローの作成
エネルギーフローとは
エネルギーフローとは、工場のエネルギーの「入熱」と「出熱」の関係を図に表したもので、工場の省エネを進めるために最初に現状調査をした結果を数値化、用途別に整理して、実際に各用途別の省エネ活動を進めていくために不可欠なものです。
つまり工場で、どんな種類のエネルギーを、社外からどれだけ購入し、そのエネルギーがどんな用途(設備)で、どれだけ使用されているのかを一目で判るように表したものです。
まず、エネルギーフローを作成するためには、最初に捉えるべきエネルギーの種類を再確認することから始まります。この点については「エネルギー使用の現状把握」で説明した通りです。
次に、そのエネルギーの購入量(年間)を調べます。電力会社から購入する電力量、ボイラーや炉などの燃料購入量等について漏れなく調査します。ここまでは全体量ですから比較的簡単に調査できるはずです。
次に必要なことは、このエネルギーの使用内訳の把握です。具体的には、各エネルギーについて、建屋・用途・工程・設備別の使用量を把握しなければなりません。多くの工場はこの段階で大きな課題にぶつかります。内訳が把握できるまで計量が行なわれておらず、行き詰まってしまうことが多いのです。
エネルギーの見える化の重要性
例えて言えば、これは省エネというダイエットを始めようとしているのに現状の体重や体脂肪率が正確に判らないということです。ですから、省エネに取り組む工場では、電力・蒸気・その他燃料については、普段から最低限として建屋別の使用量程度までは計量できるように電力積算計や蒸気流量計等を設置しておくべきです。
しかし、『理屈では、エネルギー使用量の計量の意義は判るが、計量のために流量計等を設置しただけで省エネが出来る訳ではない』という声を聞くこともあります。この意見に対する答えは、代表的な設備でまずテストしてみることです。代表的な設備とは、待機時間が長い設備や、放熱・漏れが目に付くなど、明らかに省エネができそうな設備が理想です。
そのような設備に蒸気流量計等の計器を設置し、改善前のエネルギー使用量と生産量の関係を時間帯別に正確に把握すれば、多くのことが見えてきます。例えば、同じ大きさの別の設備なのにエネルギー使用量に大きな差があるとか、生産量とエネルギー使用量との関係が正の関係にないとか、生産をしていない時間帯のエネルギー使用量が想像以上に大きいなどです。
しかし、どうしても事前に計測できない場合は、計測できている範囲から残りの部分を明らかにし、按分する方法で推定します。但し、単に経験から推定するのではなく、実際に対象となる設備について、その設備の仕様や稼動時間を調べて、計算根拠を明らかにした上で、年間のエネルギー使用量を推定します。そして、実際の計量箇所が増えてきた段階で、さらに按分・推定の精度を上げていけばよいのです。
エネルギーフローを作成するためには、計測できていない場合であっても、根拠のある推定で数値化することが大切です。
ボイラーの省エネ対策へ続く


