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100℃以下の蒸気 前編(真空蒸気とは?)

真空蒸気とは?

飽和状態の低温蒸気(真空蒸気)

一般的に、熱源としての蒸気は100℃以上と捉えられていますが、100℃以下の蒸気も存在します。本稿では低温の蒸気の性質について考えてみます。
飽和蒸気表を見ると100℃の飽和蒸気の圧力は大気圧付近の101.42kPaです。

表の上、圧力の低い方を見ていくと、90℃や60℃という飽和温度を持つ蒸気があることが確認できます。低温の飽和蒸気が存在するのであれば、100℃以下の加熱源にも、素早い加熱ができ、制御性も優れ、豊富な実績がある飽和蒸気を使った方が良いはずです。しかし、これまで低温蒸気はあまり使われてきませんでした。
なぜ低温蒸気は熱源としてあまり活用されていないのか?理由としては、大気圧以下、つまり真空域で圧力を制御する必要があることが挙げられます。蒸気表ではこれら低温蒸気の飽和圧力は70.2kPaや19.9kPaとなっています。つまり、何らかの方法で大気圧以下に減圧しなければ使えないのです。

真空蒸気の特長

その一方で、この低温蒸気(真空蒸気)が飽和状態であれば、100℃以上の飽和蒸気が持つ優れた特長をそのまま持っていることになります。つまり、
   ・圧力を決めれば温度が一義的に決まるので制御性が良い
   ・凝縮潜熱を加熱に用いることができる
   ・凝縮潜熱伝熱であるため、非常に速く、均一な加熱ができる
などの特長がそのまま引き継がれています。蒸気は低温域でも非常に優れた熱媒体なのです。

続くの矢印100℃以下の蒸気 後編(真空蒸気加熱システム)へ続く

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