生産現場で最も多く使用されている熱源は“蒸気”です。蒸気は非常に扱いやすいエネルギーですが、身近な熱源であるだけにコスト管理がおろそかにされがちです。
コストの管理や低減のためには、生産管理単位毎に設置された流量計によって現状の正確な蒸気使用量を計測し、工場がどのような状態にあるのかを知ることが第一歩です。
INDEX
渦流量計(発信器)の原理

流れの中に置かれた物体の下流では、左右交互に規則正しい渦の列が発生します。この渦をカルマン渦と呼びます。
渦流量計EF73は、ある一定条件下においてカルマン渦周波数と管内流速(体積流量)が比例することに着目し、カルマン渦周波数、すなわちカルマン渦の数を計測することによって、流量を正確に測定します。
渦流量計は、蒸気、エア、水の測定が可能で、特に蒸気計測には最適です。
渦流量計EF73の特長

EF73一体型


通常、渦流量計は管内流速を測定することにより、体積流量を表示・出力します。しかし、蒸気の流量は質量流量で表すため、補正用の圧力センサー(温度センサー)とフローコンピューター(補正機能付き流量表示器)が必要でした。EF73は温度センサーとフローコンピューターを内蔵しているため、直接質量流量の表示ができます。圧力が一定の過熱蒸気やエアの計測で圧力情報も必要な場合は、固定圧力を入力することにより、補正流量の表示も可能です。圧力が変動する過熱蒸気、エア用途には、外付けの圧力トランスミッター(センサー)MBS33Mと表示器EC351の組み合せで対応可能です。
また、標準でアナログとパルス出力を持っているため、モニタリングシステム(TLV EcoBrowser)との連携もできます。
オリフィス式流量計との比較
下記比較表で明らかなように、渦流量計EF73は蒸気用途で使用されている従来のオリフィス式流量計に比較して大きなメリットがあります。
| 比較項目 | 渦流量計(EF73) | 一般的なオリフィス式流量計 |
|---|---|---|
| レンジアビリティ | 1:26 | 1:5 |
| 精度 | 指示値の±2% | フルスケールの±1~5% |
| 圧力損失 | 小 | 大 |
| 取付工事 | 配管に直接挟み込むだけ | シールポット、導圧管が必要 |
| メンテナンス (調整点検の必要性) |
調整、点検不要 |
|
渦流量計EF73の選定
次の流量計測システム例から使用目的に最適な渦流量計発信器と表示機器、記録計等の組み合せを選定してください。
流量計測システム例

※EF73には標準24VDC(12~36VDC)の電源供給が必要です。
EC351を使用される場合は、EC351より24VDCが供給されます。
EF73の接続呼径決定時の注意点
EF73には、以下の選択肢が有ります。
| 項目 | 主たる選択肢 |
|---|---|
| 接続* | フランジレス(ウエハー型) (呼径:15、25、40、50、80、100、150mm) |
| フランジ (呼径:15、25、40、50、80、100、150、200、250、300mm) |
* 接続呼径と配管呼径について
流量計は接続呼径により計測可能範囲が決まっており、選定においては配管呼径に合わせるのではなく、想定される流量と計測範囲を考慮し流量計の接続呼径を決定する必要があります。配管呼径と異なる流量計になる場合は、レデューサーやディフューザーで呼径を合わせた後、必要直管長を設けて流量計を設置してください。(必要直管長に関してはEF73詳細内容の「配管要領」を参照ください。)
エアの計測範囲は温度と圧力の両方で決まります。条件確定後、お問合せください。


