TLV蒸気と省エネメールマガジン
2007/10/30 Vol.50
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■ TLVメールマガジン Vol.50
■ ~蒸気を通して省エネ・環境を考える~
■ 2007年10月30日 株式会社テイエルブイ http://www.tlv.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
一ヶ月前までは夏のような暑さが続いていましたが、さすがに10月下旬とも
なると秋らしい爽やかな日が多くなりました。とはいえ、TLVの本社がある
近畿地方の紅葉の見頃はさらに一ヶ月程度先でしょうか。
では今月のメールマガジンをお届けいたします。
▼ INDEX ▼===================================================
■ 【新製品】新しい省エネ機器が登場しました
~ スチームコンプレッサー SCシリーズ ~
■ 【連 載】もっと知りたい蒸気のお話 ~ エアトラップの詰まり対策 ~
■ 【ご案内】開催迫る!
~ メンテナンス・テクノショー2007 ~
★ ダウンロードサイトデータ更新情報
★ 編集後記
==================================================================
このメールは、TLVメールマガジンをご希望の方に無料で配信しております。
配信停止の方はお手数ですが以下またはccc@tlv.comまでお願い致します。
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=S002
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■【新製品】蒸気の有効利用技術
┃ ~ スチーム・コンプレッサー・システム 型式 SCシリーズ ~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
10月20日発表されたばかりの新製品、スチームコンプレッサーをご紹介いた
します。
------>>スチームコンプレッサーの詳細はこちらのページで紹介中です↓
http://www.tlv.com/news/newsj/news63j.html
スチームコンプレッサーは、世間一般ではまだあまり馴染みの無い機器かも
知れません。
一言で言うと蒸気を駆動流体とするエゼクターです。
◆ エゼクターとは
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
エゼクターとは運動エネルギーを圧力のエネルギーに変換することができる
機器で、可動部分が無く、駆動流体を噴射する「ノズル」、吸引流体と合流
する「のど部」、合流した流体が減速する「ディフューザー部」から構成さ
れるシンプルな構造です。
通常、エゼクターが使用される代表的な用途は真空ポンプです。
化学プラントなどでは蒸気駆動式のエゼクターも真空ポンプとして古くから
使用されています。
◆ スチームコンプレッサーとは
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
スチームコンプレッサーでは蒸気を駆動流体として使用し、蒸気を吸引しま
す。
駆動流体が蒸気で吸引される流体も蒸気ですから吐出される流体は当然蒸気
です。
これで何が出来るのでしょうか?圧力の関係と蒸気の流れを図示してみると
よくわかります。
駆動蒸気【高圧】→→→『エゼクター』→→→吐出蒸気【中圧】
↑
吸引される蒸気【低圧】
言い換えると、高圧蒸気と低圧蒸気を混合して中圧蒸気を作り出している事
になります。
◆ 具体的使用例
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
例えば、1.0MPaGの蒸気を0.2MPaGに減圧して使用しているプロセスがあると
します。減圧には減圧弁を使用しています。一方で0.1MPaGのフラッシュ蒸気
が余っているとします。0.1MPaGの蒸気は0.2MPaGを必要とするプロセスでは
使用することが出来ないため放出されています。
スチームコンプレッサーを使用すると、1.0MPaG蒸気を駆動流体として
0.1MPaGのフラッシュ蒸気を吸引することが出来ます。そして0.2MPaGの混合
蒸気として吐出すれば、減圧弁のみを使用した場合に比べて吸引したフラッ
シュ蒸気の量だけ1.0MPaG蒸気の量を削減することが出来ます。
もちろん、フラッシュ蒸気以外の余剰蒸気、例えばタービンから排気される
蒸気など吸引することも出来ます。
◆ スチームコンプレッサーの特長
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
このようにスチームコンプレッサーは使い道がなく廃棄されている低圧フラッ
シュ蒸気などを再利用することができる装置です。
フラッシュさせた後低圧になるドレンを回収するためのパワートラップがセッ
トされているタイプもあり、廃熱を最大限に利用できます。
また、これらの機器は全て蒸気圧力で駆動されるため、電気計装工事が不要
です。電気を使用しないことで防爆エリアでの使用も容易です。
もちろんバリエーションとして調節計+制御弁で制御をおこなったり、
電動のドレン回収ポンプと組み合わせたりすることも出来ます。
排蒸気・余剰蒸気のみならずドレン回収との組合せまで視野に入れるとかな
り応用範囲が拡がると思います。
貴社の工場にも使用できる箇所が眠っていませんか?
------>>スチームコンプレッサーの詳細はこちらのページで紹介中です↓
http://www.tlv.com/news/newsj/news63j.html
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃(彡(彡)彡)【連載】もっと知りたい蒸気のお話
┃ (彡(彡) エアトラップの詰り対策 ~
┗━(彡)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第38話━━
▼過酷な環境で使用されるエアトラップ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
エアトラップは圧縮エア輸送配管中の凝縮水分(ドレン)を自動排出する為
に設置されます。今回はエアトラップに関する話題です。
------>>今回の「蒸気のお話」を図説したページはこちら↓
http://www.tlv.com/ja/steam_story/0710airtrap.html
ところで、エア配管は蒸気配管以上に内部腐食が発生しやすい条件と言え、
トラップにとっても過酷な環境です。蒸気配管は通気中蒸気が流れています
ので酸素と触れることがありませんが、エア配管は輸送流体である空気その
ものに酸素が含まれています。そしてドレンが存在しますので、配管が鉄で
あれば、鉄の腐食条件が常時揃っていることになります。
その結果、エアトラップはスチームトラップ以上に錆屑などの異物混入によ
る閉塞のリスクに晒されていると言えます。
▼詰りに対する提案その1
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
TLVのエアトラップJA3D、JA3、JA5、JA7には『ニードル』という部品が付い
ていることをご存じでしょうか?
これはオリフィスに詰まったゴミや異物を除去する際に使用する物で、ニー
ドルでオリフィスを貫通させると同時にニードルの先端でフロートを押し上
げ、異物を強制ブローします。
この操作により、軽度の詰りは分解清掃することなく解消できる場合が
あります。
ただし、ニードル操作によるブローが過ぎるとエア漏れの原因になりますの
でご注意ください。
前述のエアトラップは、オリフィスを水没させてウォーターシールするため
に本体内に一定量の水を保有する必要があります。ブローしすぎるとシール
に必要な水が排出されてしまうことがあります。もしそのような状態に陥っ
た場合は外部から水を注入(=呼水)すれば復帰します。
▼詰りに対する提案その2
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ブローによって詰りを解消するという考え方を取り入れ、しかも作動の度
に自動的に行う、セルフクリーニング機能を備えたモデルとして
TATSU2というエアトラップがあります。
TATSU2のセルフクリーニング機構はドレン排出時本体内のドレンを完全に
排除してから閉弁する作動をするので、ドレンと一緒に異物や油分をブロー
できる仕組みです。
このエアトラップは大口径弁座+セルフクリーニング機構によりTLVの
ラインナップの中では最も詰り対策が施されたエアトラップと言えます。
用途はズバリ「高粘度ドレン用」です。
▼排水能力以外も重要です
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
このようにエアトラップは排出能力だけでなく、設置環境の違いも考慮して
選定すれば、円滑なプラント運転に寄与することでしょう。
------>>今回の「蒸気のお話」を図説したページはこちら↓
http://www.tlv.com/ja/steam_story/0710airtrap.html
------>>エアトラップの製品情報はこちら↓
http://www.tlv.com/product_v2/product_110000.html
……………………………………(答えは上記リンク先↑の末尾に掲載)・.☆
☆ここで問題 ★ プチ・クイズ
「フリーフロートエアトラップはシール性能を高めるため、スチームトラップ
とは異なる部分があります。それは次のうちどれ。」
A.フロートの表面にゴムがコーティングされている
B.弁座にゴムが焼き付けてある
C.フロートと弁座双方がゴム製である
……………………………………………………………………………………☆
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■まもなく開催!!メンテナンス・テクノショー2007
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2年に1度行われる「生産設備と社会資本ストックの診断・補修・維持管理技術
とソリューションの専門展示会」メンテナンス・テクノショーが今年も東京
ビッグサイトで開催されます。先日号外版メールマガジンで展示内容のご案内
をいたしましたが、いよいよ来週開催ですので最終のご案内です。
TLVもグループ会社であるTTSとともに、プラントのメンテナンスや診断に関わ
る最新の技術、製品、ソリューションをデモ映像やデモ装置などを活用して、
分かりやすく展示いたします。
是非、多くの方々のご来場をお待ちしています!
------>>展示製品・サービスの詳細はこちら↓↓
メンテナンス・テクノショー2007「TLV展示ブースの内容」
http://www.tlv.com/news/newsj/news62j.html
【TLV・TTS 展示ブースのご紹介】
◆テ ー マ:安全性と信頼性を両立させるテクノロジー
◆ご紹介する主な製品・サービス:
▼ 回転機の軸心出し。精度向上、時間短縮、技能伝承
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
芯出し手法の変更で軸受寿命を延長します。
▼ エンジン、コンプレッサーにおけるクランク軸のディフレクション計測
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
安全に、素早く、信頼できるディフレクションデーターを計測します。
▼ ロール設備での製品の蛇行を解消
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ロールの平行度を素早く、正確に計測し、生産性アップに貢献します。
▼ 保温材、耐火材の解体なく、設備の外面腐食を検査
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
耐火材などの除去なく、金属設備の肉厚分布をスクリーニングします。
▼ 配管の外面腐食をスクリーニング
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ロングレンジ超音波スクリーニングにより、外面腐食検査の付帯工事費
用を削減します。
▼ 回転機械の突発事故を防止-オフライン振動管理
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ハンディタイプの振動計で定期的に振動測定を行い、メンテナンス時期
を決定できます。
▼ 回転機械の突発事故を防止-オンライン振動管理
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
オンラインで回転機の振動をモニタリングすることで異常をすぐに察知
できます。
▼ エア・ガスのリーク対策
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
工場が稼動中でも圧縮エアのリークを探索し、定量化します。
◆会 場: 東京ビッグサイト 東4ホール
◆期 間: 2007年11月6日(火)~9日(金)
◆時 間: 10:00~17:00(最終日のみ16:30)
------>>展示製品・サービスの詳細はこちら↓↓
メンテナンス・テクノショー2007「TLV展示ブースの内容」
http://www.tlv.com/news/newsj/news62j.html
------>> (社)日本能率協会 メンテナンステクノショー2007のサイト
http://www.jma.or.jp/mt/ja/
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★ TLVサイト会員ページ・ダウンロードデータ更新情報
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
TLVサイト会員ページで公開しているCADデータ(外観図)、取扱説明書の
更新情報をお知らせ致します。
2007/09/18 GT5C取扱説明書(英文)新規追加しました。
2007/09/18 SF1取扱説明書(英文)新規追加しました。
2007/10/15 GT5C 取扱説明書修正(和文)(予備品リスト変更)しました。
2007/10/17 F32/F46J取扱説明書(和文・英文)新規追加しました。
※TLVサイト会員ページでは、CADデータ(外観図)・取扱説明書のダウンロー
ドができます。会員登録・ご利用は無料です。ログインはこちら↓
https://www.tlv.com/ja/download/login.php
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★ 編集後記
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最後までお読みいただきましてありがとうございます。
今月のメールマガジンはいかがでしたでしょうか。
今号では新製品を取り上げました。新製品を紹介いたしますと毎回多くの
反響をいただきます。皆様の期待がひしひしと伝わってきて身の引き締まる
思いです。
次号は11月27日配信予定です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■ TLVメールマガジン Vol.50
■ ~蒸気を通して省エネ・環境を考える~
■ 2007年10月30日 株式会社テイエルブイ http://www.tlv.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
一ヶ月前までは夏のような暑さが続いていましたが、さすがに10月下旬とも
なると秋らしい爽やかな日が多くなりました。とはいえ、TLVの本社がある
近畿地方の紅葉の見頃はさらに一ヶ月程度先でしょうか。
では今月のメールマガジンをお届けいたします。
▼ INDEX ▼===================================================
■ 【新製品】新しい省エネ機器が登場しました
~ スチームコンプレッサー SCシリーズ ~
■ 【連 載】もっと知りたい蒸気のお話 ~ エアトラップの詰まり対策 ~
■ 【ご案内】開催迫る!
~ メンテナンス・テクノショー2007 ~
★ ダウンロードサイトデータ更新情報
★ 編集後記
==================================================================
このメールは、TLVメールマガジンをご希望の方に無料で配信しております。
配信停止の方はお手数ですが以下またはccc@tlv.comまでお願い致します。
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=S002
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■【新製品】蒸気の有効利用技術
┃ ~ スチーム・コンプレッサー・システム 型式 SCシリーズ ~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
10月20日発表されたばかりの新製品、スチームコンプレッサーをご紹介いた
します。
------>>スチームコンプレッサーの詳細はこちらのページで紹介中です↓
http://www.tlv.com/news/newsj/news63j.html
スチームコンプレッサーは、世間一般ではまだあまり馴染みの無い機器かも
知れません。
一言で言うと蒸気を駆動流体とするエゼクターです。
◆ エゼクターとは
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
エゼクターとは運動エネルギーを圧力のエネルギーに変換することができる
機器で、可動部分が無く、駆動流体を噴射する「ノズル」、吸引流体と合流
する「のど部」、合流した流体が減速する「ディフューザー部」から構成さ
れるシンプルな構造です。
通常、エゼクターが使用される代表的な用途は真空ポンプです。
化学プラントなどでは蒸気駆動式のエゼクターも真空ポンプとして古くから
使用されています。
◆ スチームコンプレッサーとは
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
スチームコンプレッサーでは蒸気を駆動流体として使用し、蒸気を吸引しま
す。
駆動流体が蒸気で吸引される流体も蒸気ですから吐出される流体は当然蒸気
です。
これで何が出来るのでしょうか?圧力の関係と蒸気の流れを図示してみると
よくわかります。
駆動蒸気【高圧】→→→『エゼクター』→→→吐出蒸気【中圧】
↑
吸引される蒸気【低圧】
言い換えると、高圧蒸気と低圧蒸気を混合して中圧蒸気を作り出している事
になります。
◆ 具体的使用例
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
例えば、1.0MPaGの蒸気を0.2MPaGに減圧して使用しているプロセスがあると
します。減圧には減圧弁を使用しています。一方で0.1MPaGのフラッシュ蒸気
が余っているとします。0.1MPaGの蒸気は0.2MPaGを必要とするプロセスでは
使用することが出来ないため放出されています。
スチームコンプレッサーを使用すると、1.0MPaG蒸気を駆動流体として
0.1MPaGのフラッシュ蒸気を吸引することが出来ます。そして0.2MPaGの混合
蒸気として吐出すれば、減圧弁のみを使用した場合に比べて吸引したフラッ
シュ蒸気の量だけ1.0MPaG蒸気の量を削減することが出来ます。
もちろん、フラッシュ蒸気以外の余剰蒸気、例えばタービンから排気される
蒸気など吸引することも出来ます。
◆ スチームコンプレッサーの特長
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
このようにスチームコンプレッサーは使い道がなく廃棄されている低圧フラッ
シュ蒸気などを再利用することができる装置です。
フラッシュさせた後低圧になるドレンを回収するためのパワートラップがセッ
トされているタイプもあり、廃熱を最大限に利用できます。
また、これらの機器は全て蒸気圧力で駆動されるため、電気計装工事が不要
です。電気を使用しないことで防爆エリアでの使用も容易です。
もちろんバリエーションとして調節計+制御弁で制御をおこなったり、
電動のドレン回収ポンプと組み合わせたりすることも出来ます。
排蒸気・余剰蒸気のみならずドレン回収との組合せまで視野に入れるとかな
り応用範囲が拡がると思います。
貴社の工場にも使用できる箇所が眠っていませんか?
------>>スチームコンプレッサーの詳細はこちらのページで紹介中です↓
http://www.tlv.com/news/newsj/news63j.html
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃(彡(彡)彡)【連載】もっと知りたい蒸気のお話
┃ (彡(彡) エアトラップの詰り対策 ~
┗━(彡)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第38話━━
▼過酷な環境で使用されるエアトラップ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
エアトラップは圧縮エア輸送配管中の凝縮水分(ドレン)を自動排出する為
に設置されます。今回はエアトラップに関する話題です。
------>>今回の「蒸気のお話」を図説したページはこちら↓
http://www.tlv.com/ja/steam_story/0710airtrap.html
ところで、エア配管は蒸気配管以上に内部腐食が発生しやすい条件と言え、
トラップにとっても過酷な環境です。蒸気配管は通気中蒸気が流れています
ので酸素と触れることがありませんが、エア配管は輸送流体である空気その
ものに酸素が含まれています。そしてドレンが存在しますので、配管が鉄で
あれば、鉄の腐食条件が常時揃っていることになります。
その結果、エアトラップはスチームトラップ以上に錆屑などの異物混入によ
る閉塞のリスクに晒されていると言えます。
▼詰りに対する提案その1
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
TLVのエアトラップJA3D、JA3、JA5、JA7には『ニードル』という部品が付い
ていることをご存じでしょうか?
これはオリフィスに詰まったゴミや異物を除去する際に使用する物で、ニー
ドルでオリフィスを貫通させると同時にニードルの先端でフロートを押し上
げ、異物を強制ブローします。
この操作により、軽度の詰りは分解清掃することなく解消できる場合が
あります。
ただし、ニードル操作によるブローが過ぎるとエア漏れの原因になりますの
でご注意ください。
前述のエアトラップは、オリフィスを水没させてウォーターシールするため
に本体内に一定量の水を保有する必要があります。ブローしすぎるとシール
に必要な水が排出されてしまうことがあります。もしそのような状態に陥っ
た場合は外部から水を注入(=呼水)すれば復帰します。
▼詰りに対する提案その2
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ブローによって詰りを解消するという考え方を取り入れ、しかも作動の度
に自動的に行う、セルフクリーニング機能を備えたモデルとして
TATSU2というエアトラップがあります。
TATSU2のセルフクリーニング機構はドレン排出時本体内のドレンを完全に
排除してから閉弁する作動をするので、ドレンと一緒に異物や油分をブロー
できる仕組みです。
このエアトラップは大口径弁座+セルフクリーニング機構によりTLVの
ラインナップの中では最も詰り対策が施されたエアトラップと言えます。
用途はズバリ「高粘度ドレン用」です。
▼排水能力以外も重要です
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
このようにエアトラップは排出能力だけでなく、設置環境の違いも考慮して
選定すれば、円滑なプラント運転に寄与することでしょう。
------>>今回の「蒸気のお話」を図説したページはこちら↓
http://www.tlv.com/ja/steam_story/0710airtrap.html
------>>エアトラップの製品情報はこちら↓
http://www.tlv.com/product_v2/product_110000.html
……………………………………(答えは上記リンク先↑の末尾に掲載)・.☆
☆ここで問題 ★ プチ・クイズ
「フリーフロートエアトラップはシール性能を高めるため、スチームトラップ
とは異なる部分があります。それは次のうちどれ。」
A.フロートの表面にゴムがコーティングされている
B.弁座にゴムが焼き付けてある
C.フロートと弁座双方がゴム製である
……………………………………………………………………………………☆
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■まもなく開催!!メンテナンス・テクノショー2007
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2年に1度行われる「生産設備と社会資本ストックの診断・補修・維持管理技術
とソリューションの専門展示会」メンテナンス・テクノショーが今年も東京
ビッグサイトで開催されます。先日号外版メールマガジンで展示内容のご案内
をいたしましたが、いよいよ来週開催ですので最終のご案内です。
TLVもグループ会社であるTTSとともに、プラントのメンテナンスや診断に関わ
る最新の技術、製品、ソリューションをデモ映像やデモ装置などを活用して、
分かりやすく展示いたします。
是非、多くの方々のご来場をお待ちしています!
------>>展示製品・サービスの詳細はこちら↓↓
メンテナンス・テクノショー2007「TLV展示ブースの内容」
http://www.tlv.com/news/newsj/news62j.html
【TLV・TTS 展示ブースのご紹介】
◆テ ー マ:安全性と信頼性を両立させるテクノロジー
◆ご紹介する主な製品・サービス:
▼ 回転機の軸心出し。精度向上、時間短縮、技能伝承
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
芯出し手法の変更で軸受寿命を延長します。
▼ エンジン、コンプレッサーにおけるクランク軸のディフレクション計測
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
安全に、素早く、信頼できるディフレクションデーターを計測します。
▼ ロール設備での製品の蛇行を解消
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ロールの平行度を素早く、正確に計測し、生産性アップに貢献します。
▼ 保温材、耐火材の解体なく、設備の外面腐食を検査
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
耐火材などの除去なく、金属設備の肉厚分布をスクリーニングします。
▼ 配管の外面腐食をスクリーニング
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ロングレンジ超音波スクリーニングにより、外面腐食検査の付帯工事費
用を削減します。
▼ 回転機械の突発事故を防止-オフライン振動管理
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ハンディタイプの振動計で定期的に振動測定を行い、メンテナンス時期
を決定できます。
▼ 回転機械の突発事故を防止-オンライン振動管理
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
オンラインで回転機の振動をモニタリングすることで異常をすぐに察知
できます。
▼ エア・ガスのリーク対策
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
工場が稼動中でも圧縮エアのリークを探索し、定量化します。
◆会 場: 東京ビッグサイト 東4ホール
◆期 間: 2007年11月6日(火)~9日(金)
◆時 間: 10:00~17:00(最終日のみ16:30)
------>>展示製品・サービスの詳細はこちら↓↓
メンテナンス・テクノショー2007「TLV展示ブースの内容」
http://www.tlv.com/news/newsj/news62j.html
------>> (社)日本能率協会 メンテナンステクノショー2007のサイト
http://www.jma.or.jp/mt/ja/
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★ TLVサイト会員ページ・ダウンロードデータ更新情報
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
TLVサイト会員ページで公開しているCADデータ(外観図)、取扱説明書の
更新情報をお知らせ致します。
2007/09/18 GT5C取扱説明書(英文)新規追加しました。
2007/09/18 SF1取扱説明書(英文)新規追加しました。
2007/10/15 GT5C 取扱説明書修正(和文)(予備品リスト変更)しました。
2007/10/17 F32/F46J取扱説明書(和文・英文)新規追加しました。
※TLVサイト会員ページでは、CADデータ(外観図)・取扱説明書のダウンロー
ドができます。会員登録・ご利用は無料です。ログインはこちら↓
https://www.tlv.com/ja/download/login.php
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★ 編集後記
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最後までお読みいただきましてありがとうございます。
今月のメールマガジンはいかがでしたでしょうか。
今号では新製品を取り上げました。新製品を紹介いたしますと毎回多くの
反響をいただきます。皆様の期待がひしひしと伝わってきて身の引き締まる
思いです。
次号は11月27日配信予定です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━