TLV蒸気と省エネメールマガジン
2008/05/27 Vol.57
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■■■ TLVメールマガジン Vol.57
■ ~蒸気を通して省エネ・環境を考える~
■ 2008年05月27日 株式会社テイエルブイ http://www.tlv.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
5月は初夏らしい爽やかな日が多く気持ちが良いですね。暖かくなると暖房用
蒸気などはしばらく使わなくなりますが、休止する夏の間こそ補修のチャン
スという箇所も結構あるのではないでしょうか。実際、毎年5月から6月にか
けては意外に多くの数のお問合せをいただきます。
では今月のメールマガジンをお届けいたします。
▼ INDEX ▼
===================================================
■□ 【連 載】もっと知りたい蒸気のお話
~ スチームトラップ選定の手順 後編 ~
■□ 【新製品紹介】トレース温度の「視える化」に!
~ 設置式簡易温度チェッカーST-C3(TempFlag) ~
■□ 【新連載】省エネ入門講座 第三回
~ 目標値の設定・・・削減総量は思い切って! ~
■□ 【連 載】コストダウンに繋がるメンテナンス <その9>
~ 温度変化のある設備の軸芯出し ~
■□ 【セミナー開催のご案内】
~ロール設備の安定操業・生産性向上のための革新技術セミナー~
★ トピックス
★ ダウンロードサイトデータ更新情報
★ 編集後記
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このメールは、TLVメールマガジンをご希望の方に無料で配信しております。
配信停止の方はお手数ですが以下またはccc@tlv.comまでお願い致します。
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=S002
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☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
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┃(彡(彡)彡)【連載】もっと知りたい蒸気のお話
┃ (彡(彡) ~ スチームトラップ選定の手順 後編 ~
┗━(彡)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第45話━━
前回は、『スチームトラップ選定の手順』のステップ1の用途別選定と、
ステップ2のトラップの仕様について説明しましたが、今回は引き続き、
ステップ3の安全率、ステップ4のライフサイクルコストについて説明いたし
ます。
------>>スチームトラップ選定の手順 後編についての図説はこちら↓
http://www.tlv.com/ja/steam_story/0805steamtrap_st2.html
▼ スチームトラップ選定のステップの再確認
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
前回、スチームトラップは下記の4つのステップで選定するのが正しい方法
と説明しました。
ステップ1. 使用する用途に対して適合する機能のトラップを選ぶ。
ステップ2. 使用する条件に対して適合する仕様のトラップを選ぶ。
ステップ3. 発生するドレン量に対して適切な安全率でトラップの容量を選ぶ。
ステップ4. その中から、ライフサイクルコスト(LCC)が最小になるトラップ
を選ぶ。
▼ トラップ選定時の安全率とは
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
トラップ選定時に考慮すべき安全率には二つの要素があります。
ひとつは、理論計算値や予測を超える量のドレンに対しても対応できるよう
に、予め余裕をもった大きな排水量のトラップを選定しておくためです。
スチームトラップが設置される蒸気使用装置や蒸気輸送配管で発生する
ドレン量は、蒸気通気初めの昇温時が最大になります。そして、この計算上
の最大ドレン量に対して、トラップの排水能力に余裕を持たせるために、
通常1.5~2.0倍の安全率を掛け、カタログ等のトラップの排水量グラフから
トラップを選定します。
もうひとつの安全率は、使用するトラップの種類に応じて必要な安全率です。
トラップのカタログ等に掲載されているドレン排水量は、連続的にドレンを
排出させた場合の排水量であり、ディスク式やバケット式トラップは、
本来は間欠作動のトラップです。そのため、このような間欠作動のトラップ
を選定する場合には、実際の使用時に間欠作動になるように、カタログの
排水量に対して、一般に2.0~3.0倍の安全率を取る必要があります。
但し、フロート式のような連続作動のトラップを選定する場合には、
この意味での安全率は必要ありません。
このようにトラップ選定時の安全率には二つの要素があります。
▼ トラップのライフサイクルコスト(LCC)とは
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
スチームトラップは、通常使用年数に応じて、主に弁シート部が磨耗し、
次第に蒸気漏れが増加し、ついには寿命となります。
従って、スチームトラップの購入費と交換費用を保守費、一方トラップの
故障による蒸気漏洩や生産機会の損失による費用を損失費とすると、保守費
と損失費の和が最小になるような期間が、経済的に最も有利な交換時期(経済
的寿命)と言えます。
一方、トラップが設置されるプラントの個々のドレン排出箇所は、そのプラ
ントの操業が存続する限り、トラップが必要です。
このことから、トラップを選定する際のコストに対する評価は、単にイニシャ
ルコストではなく、トラップが設置された箇所を永い期間に渡って維持管理
するために必要な総費用(LCC)が最小になるものを選定するのが、コストの面
から見たトラップ選定の考え方です。
このように、トラップのコストを比較して機種選定する際には、イニシャル
コストとともに、正常作動時の蒸気ロス量、予想寿命についても可能な限り
確認し、LCCという考え方を用いることで、最も経済的なトラップの選定が
可能になります。
------>>スチームトラップ選定の手順 後編についての図説はこちら↓
http://www.tlv.com/ja/steam_story/0805steamtrap_st2.html
……………………………………(答えは上記リンク先↑の末尾に掲載)・.☆
☆ここで問題 ★ プチ・クイズ
「スチームトラップの作動に伴う蒸気ロスはトラップの構造や作動形態により
異なりますが、少ない機種と多い機種ではどのくらい差があるでしょうか?
(ドレンを滞留させるタイプは除く)」
A.数倍 B.数十倍 C.数百倍
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■【新製品】「視える化」で日常点検をサポート
┃ ~ 設置式簡易温度チェッカー ST-C3(TempFlag) ~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
重要箇所の温度管理に手間がかかっていませんか?
「もっと簡単に温度異常が確認できれば」
と感じられたことはないでしょうか。
凍結対策や凝固対策として用いられている蒸気トレースは、その効果を維持
するために、トラップの閉塞や蒸気供給弁の誤操作による蒸気停止等で温度
が下がらないよう、日常保全活動の中で温度管理する必要があります。
温度は通常、目視では分からないため、日常保全で温度を確認するには点検
箇所ごとに触診や温度測定が必要でした。
TempFlagを使えば、特別な機器を用意することなく、温度確認が目視
で可能になります。
表示範囲の上限は約90℃ですから、より高温のトレースラインでトラップが
閉塞して温度低下が始まっても、90℃の時点で発見できれば、手遅れになる
前に処置ができる可能性が高まります。
作業の一環として日常的に保全活動・監視活動ができますので、日常パト
ロール時の「指差呼称」と共に活用することで、設備異常の早期発見に大き
な力を発揮します。TPM推進ツールとしても最適です。
TempFlagには以下の特長があります。
◆ 設備の温度状態をサインでお知らせ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
~ 温度指示棒の色と突き出し状態の組み合わせで、
[50℃以下]-[50℃~90℃]-[90℃以上以下]
の3つの温度域を1台のTempFlagで目視確認できます。
◆ 様々な形状の取付場所に対応
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
~ 付属の専用テープで銅管、鋼管や大型機器等の平面への取付けが容易
◆ 軽量コンパクト設計
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
~ 長さ101mm、12mm角、重量24gで場所を取りません。
日常点検の補助ツール、TPM推進の秘密兵器として是非お役立てください。
------>>ST-C3(TempFlag)の詳細・作動イメージはこちら↓
http://www.tlv.com/news/newsj/news80j.html
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■【新連載】『省エネ入門講座』第三回
┃ ~ 目標値の設定・・・削減総量は思い切って! ~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第一回、二回は、本シリーズを開始するに当り、省エネ活動の目的や現状把握
について説明しましたが、第三回目となる本稿では、目標値の設定について
説明いたします。
◆目的の再確認
前稿までで、省エネ活動を始めるに当って何を目的にするのか、そしてそれを
関係者全員に徹底することが重要であることを説明しました。ここから先は、
1)エネルギー使用量の総量削減
2)エネルギー原単位の低減
3)温室効果ガス(CO2等)排出量の総量削減
の3つを目的と捕らえ進めていくことにします。
◆目標値の設定
3つの目標に対する目標値の例として、
1)エネルギー使用量の総量削減
・1990年比10~20%削減
・前年比5~10%削減
2)エネルギー原単位の低減
・1990年比10%削減
・前年比1%削減
3)温室効果ガス(CO2)排出量の総量削減
・1990年比10~20%削減
・前年比5~10%削減
程度を設定しておられる工場が多いようです
上記の3つの項目に関して言えば、法で規制されているのは、『省エネ法』に
よる中長期の省エネの目標値として原単位の削減のみです。
具体的には「エネルギー原単位を年平均1%低減するように努力する」と規定さ
れています。
普通、工場では年度ごとに生産量の変化は大きく変動するため、毎年継続して
年平均1%の原単位低減を行うことは容易ではありませんが、エネルギー管理
指定工場にとっては法で定められた、達成すべき目標値です。
一方、エネルギー使用量の総量やそのCO2換算については、最初からかなり
思い切った目標値を設定する工場の例をよく耳にします。
しっかりと現状把握に時間を掛け、かつ定量的に行い、その中からロス対策や
改善によって得られる予想効果を積み上げて理論的な目標値を設定される工場
もあるようですが、エネルギー使用総量とCO2排出量に関しては、前回説明し
ましたように最低限の現状把握をすればよく、現状把握に必要以上の時間を
掛けてもあまり意味がない、と言えます。
少々極端な言い方をすれば、最初は特に根拠もなくてもよいので、「何とか全
員で智恵を絞って30%削減しよう」とか、「まずは今年中に10%低減しよう」
と、トップが熱くその思いを全員に語ることの方が重要だと思います。
まずはそこからスタートすればよいのです。
省エネ活動において重要なことは継続性であり、同一の企業、同一の工場でも
毎年のように大きな省エネ効果を継続して上げておられる例も多くあります。
省エネルギセンターの優秀改善事例集をみると確かに“常連”といえるほど
毎年成果発表されている事業所をいくつも見つけることができます。
(財団法人省エネルギーセンターのサイトへジャンプします↓)
http://www.eccj.or.jp/succase/all/index.html
重要なことは、目標値の論理性ではなく、
§その目標に向けて全員参加で組織的に活動を起すこと
§その結果として少しずつでもよいので削減できたという実績を
上げて行くこと
§そして決して諦めずに徹底して活動していくこと
です。
よく、『省エネ・環境保全の活動には、ゴールはない』といわれますが、
やはりその通りだと思います。
------>>新コンテンツ『省エネ入門講座』は下記からどうぞ
http://www.tlv.com/ja/introduction_lecture/introduction_lecture3.html
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■【連 載】コストダウンに繋がるメンテナンス <その9>
┃ ~ 温度変化のある設備の軸芯出し ~
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運転時の温度変化によるケーシングの伸縮によって、カップリングの芯出し
が大きくずれてしまうことがあります。今回は温度変化のある設備における
軸芯出しの問題点とレーザーを使った芯出しの有効事例をご紹介します。
---->>温度変化のある設備の軸芯出しに関する詳しい説明と図説はこちら↓
http://www.tlv.com/ja/maintenance/0805maintenance_9j.html
▼ カップリング芯出しの許容範囲
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ポンプと電動機等を接続するカップリングの芯出しは、芯ずれ/面の開き
共にゼロを目標にして行ないます。しかしゼロにするのは非常に困難なうえ
時間がかかるため、一般的には回転数やカップリング形式に応じた許容範囲
が設定されています。
例えば、回転数が1500rpmのフランジタイプのカップリングでは、
芯ずれ:0.09mmで許容---0.06mmで極めて良好
面開き:0.07mmで許容---0.05mmで極めて良好(カップリング直径100mmに換算)
と言われています。
▼ 運転時の温度変化に芯出しの変化
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
流体自体が高温であったり、コンプレッサーや冷凍機のように高温あるいは
低温になる設備では、常温状態で行なう芯出しの時点で、運転時の温度変化
によるケーシングの伸縮を考慮したオフセットを含んだ芯出しをしなければ
なりません。
しかし温度変化のある設備でオフセットを指示せず、ゼロを目標とした芯出
しを行い、カップリングの性能で温度変化によるミスアライメントを吸収さ
せようとすることがあります。
この方法では、想定外のミスアライメントが発生したため振動が大きくなり、
メカニカルシールやベアリングの寿命を縮めてしまうことがあります。
▼ 3年間で800万円の交換費用を削減できた事例
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
150℃の溶液を送る55kW、890rpmのポンプでの削減事例です。
メカニカルシールは高額部品ですが、高温の繊維を多く含む流体を扱うため、
交換修理周期が比較的短いことについて特に疑問視されていませんでした。
精密な芯出しをすれば寿命が延びるかどうか、試みとしてメカニカルシール
交換時にレーザー式芯出しを実施して運転中の振動を測定したのですが、振
動が徐々に大きくなっていることが観測されました。振動の周波数解析を行
なうと回転周波数の整数倍の周波数で振動が出ていることから、熱膨張で発
生したミスアライメントをカップリングが吸収できていないことが疑われま
した。
そこで、ポンプが停止した直後と常温時アライメントを比較し、熱間運転時
のオフセット量を算出しました。オフセット値をレーザー芯出し器のコンピ
ューターに設定してオフセット量込みの目標値で再度芯出しを行ないました。
その結果、振動値が1.22G(Max)から0.49Gまで60%低下し、メカニカルシール
の平均交換周期が3倍に伸びました。同様の設備は他に3基あり、ここでも
アライメント目標値を見直した結果、3年間であわせて800万円分メカニカル
シールの部品交換費用が削減できました。
このように周囲と異なる温度で運転する回転機械では、アライメント変化を
測定し、芯出し目標値が妥当なものであるか評価しておく必要があります。
もちろんカップリングにもミスアライメントを吸収する性能はありますが、
それだけに依存するのでは無く、それは負荷や季節天候による外気温の変化
に対応できる余力として残しておく必要があるのです。
---->>温度変化のある設備の軸芯出しに関する詳しい説明と図説はこちら↓
http://www.tlv.com/ja/maintenance/0805maintenance_9j.html
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■【特別セミナーのご案内】導入ユーザー様の声を聞けるチャンスです!
┃ ~ロール設備の安定操業・生産性向上のための革新技術セミナー~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
TLVでは1980年代よりロール関連のアライメントや振動などの計測診断システ
ムを、また、グループ会社のTTSからは世界最先端の計測機器を使用した各種
設備診断・計測サービスをお客様に提供して参りました。
そこでこの度、弊社よりご提供できる各種革新技術を切り口とした、国内外
のロール設備のメンテナンス・設備改善事例をご提供させていただくと共に、
同じロール設備をお持ちの皆様の情報交換の場としてセミナーを企画いたし
ました。
本セミナーでは実際に革新技術を導入し、効果を上げておられる国内の
エンドユーザー様から直接、事例をご紹介いただくと共に、世界中に回転機
の計測システムを開発・製造・販売をしておりますドイツPRUFTECHNIK社から、
海外のメンテナンス動向についてご講演いただきます。
◆日 時:2008年6月20日金曜日 13:00~18:00
◆会 場:株式会社テイエルブイ 本社工場
兵庫県加古川市野口町長砂881番地 電話:079-427-2556
(JR山陽本線 加古川駅タクシー10分)
◆定 員:30名
◆参加料:1名様6000円
◆お申し込み期限:2008年6月13日金曜日
※ 但し定員になり次第締め切らせていただきます
◆プログラム:
詳細はWEBサイトでご案内いたしております。
TLV/TTSによる技術説明・事例紹介以外に、下記の内容を予定して
おります。
- 各種診断技術のデモンストレーション
- レーザー芯出し器活用事例
社外ユーザー講師
- コンディションモニタリング導入事例
触媒化成工業株式会社 北九州事業所
製造部 設備管理グループ 平山 誠治 様
- 海外におけるロール平行度診断の活用状況と事例紹介
PRUFTECHNIK社 Mr.Charly Achter
- 質疑応答 & フリーディスカッション
- 懇親会
------>>本革新技術セミナーの詳細・申込書はこちら
http://www.tlv.com/news/newsj/news81j.html
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★ トピックス
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☆雑誌投稿記事一覧に記事を追加しました
『ビルにおける蒸気の有効利用』です
http://www.tlv.com/ja/articles/articles_index.html
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★ TLVサイト会員ページ・ダウンロードデータ更新情報
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TLVサイト会員ページで公開しているCADデータ(外観図)、取扱説明書の
更新情報をお知らせ致します。
JH5SL-P/JH5SL-W/JH5SL-F/JH5SL-V
JH5SH-P/JH5SH-W/JH5SH-F/JH5SH-V和文取扱説明書修正して公開しました。
JH5RL-P/JH5RL-W/JH5RL-F/JH5RL-V
JH5RH-P/JH5RH-W/JH5RH-F/JH5RH-V和文取扱説明書修正して公開しました。
JH7RM-P/JH7RM-W/JH7RM-F/JH7RM-V和文取扱説明書修正して公開しました。
JH7RH-P/JH7RH-W/JH7RH-F/JH7RH-V和文取扱説明書修正して公開しました。
JH7.2R-P/JH7.2R-W/JH7.2R-F/JH7.2R-V和文取扱説明書修正して公開しました。
JH7.5R-P/JH7.5R-W/JH7.5R-F/JH7.5R-V和文取扱説明書修正して公開しました。
JH8R-P/JH8R-W/JH8R-F/JH8R-V和文取扱説明書修正して公開しました。
※TLVサイト会員ページでは、CADデータ(外観図)・取扱説明書のダウンロー
ドができます。会員登録・ご利用は無料です。ログインはこちら↓
https://www.tlv.com/ja/download/login.php
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★ 編集後記
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最後までお読みいただきましてありがとうございます。
今年初めの号で“宣言”いたしましたとおり、ここ数ヶ月、基本であるスチー
ムトラップの話題を継続的に掲載しております。反響を見てみますと、スチー
ムトラップ関連の記事は毎回1,2を争う参照率の高さで、やはり皆様の関心
の高さが伺えます。
引き続きスチームトラップ関連の記事を充実させていく予定ですのでご期待く
ださい。
次号は6月24日に配信予定です。
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☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
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┃(彡(彡)彡)【連載】もっと知りたい蒸気のお話
┃ (彡(彡) ~ スチームトラップ選定の手順 後編 ~
┗━(彡)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第45話━━
前回は、『スチームトラップ選定の手順』のステップ1の用途別選定と、
ステップ2のトラップの仕様について説明しましたが、今回は引き続き、
ステップ3の安全率、ステップ4のライフサイクルコストについて説明いたし
ます。
------>>スチームトラップ選定の手順 後編についての図説はこちら↓
http://www.tlv.com/ja/steam_story/0805steamtrap_st2.html
▼ スチームトラップ選定のステップの再確認
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
前回、スチームトラップは下記の4つのステップで選定するのが正しい方法
と説明しました。
ステップ1. 使用する用途に対して適合する機能のトラップを選ぶ。
ステップ2. 使用する条件に対して適合する仕様のトラップを選ぶ。
ステップ3. 発生するドレン量に対して適切な安全率でトラップの容量を選ぶ。
ステップ4. その中から、ライフサイクルコスト(LCC)が最小になるトラップ
を選ぶ。
▼ トラップ選定時の安全率とは
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
トラップ選定時に考慮すべき安全率には二つの要素があります。
ひとつは、理論計算値や予測を超える量のドレンに対しても対応できるよう
に、予め余裕をもった大きな排水量のトラップを選定しておくためです。
スチームトラップが設置される蒸気使用装置や蒸気輸送配管で発生する
ドレン量は、蒸気通気初めの昇温時が最大になります。そして、この計算上
の最大ドレン量に対して、トラップの排水能力に余裕を持たせるために、
通常1.5~2.0倍の安全率を掛け、カタログ等のトラップの排水量グラフから
トラップを選定します。
もうひとつの安全率は、使用するトラップの種類に応じて必要な安全率です。
トラップのカタログ等に掲載されているドレン排水量は、連続的にドレンを
排出させた場合の排水量であり、ディスク式やバケット式トラップは、
本来は間欠作動のトラップです。そのため、このような間欠作動のトラップ
を選定する場合には、実際の使用時に間欠作動になるように、カタログの
排水量に対して、一般に2.0~3.0倍の安全率を取る必要があります。
但し、フロート式のような連続作動のトラップを選定する場合には、
この意味での安全率は必要ありません。
このようにトラップ選定時の安全率には二つの要素があります。
▼ トラップのライフサイクルコスト(LCC)とは
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
スチームトラップは、通常使用年数に応じて、主に弁シート部が磨耗し、
次第に蒸気漏れが増加し、ついには寿命となります。
従って、スチームトラップの購入費と交換費用を保守費、一方トラップの
故障による蒸気漏洩や生産機会の損失による費用を損失費とすると、保守費
と損失費の和が最小になるような期間が、経済的に最も有利な交換時期(経済
的寿命)と言えます。
一方、トラップが設置されるプラントの個々のドレン排出箇所は、そのプラ
ントの操業が存続する限り、トラップが必要です。
このことから、トラップを選定する際のコストに対する評価は、単にイニシャ
ルコストではなく、トラップが設置された箇所を永い期間に渡って維持管理
するために必要な総費用(LCC)が最小になるものを選定するのが、コストの面
から見たトラップ選定の考え方です。
このように、トラップのコストを比較して機種選定する際には、イニシャル
コストとともに、正常作動時の蒸気ロス量、予想寿命についても可能な限り
確認し、LCCという考え方を用いることで、最も経済的なトラップの選定が
可能になります。
------>>スチームトラップ選定の手順 後編についての図説はこちら↓
http://www.tlv.com/ja/steam_story/0805steamtrap_st2.html
……………………………………(答えは上記リンク先↑の末尾に掲載)・.☆
☆ここで問題 ★ プチ・クイズ
「スチームトラップの作動に伴う蒸気ロスはトラップの構造や作動形態により
異なりますが、少ない機種と多い機種ではどのくらい差があるでしょうか?
(ドレンを滞留させるタイプは除く)」
A.数倍 B.数十倍 C.数百倍
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■【新製品】「視える化」で日常点検をサポート
┃ ~ 設置式簡易温度チェッカー ST-C3(TempFlag) ~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
重要箇所の温度管理に手間がかかっていませんか?
「もっと簡単に温度異常が確認できれば」
と感じられたことはないでしょうか。
凍結対策や凝固対策として用いられている蒸気トレースは、その効果を維持
するために、トラップの閉塞や蒸気供給弁の誤操作による蒸気停止等で温度
が下がらないよう、日常保全活動の中で温度管理する必要があります。
温度は通常、目視では分からないため、日常保全で温度を確認するには点検
箇所ごとに触診や温度測定が必要でした。
TempFlagを使えば、特別な機器を用意することなく、温度確認が目視
で可能になります。
表示範囲の上限は約90℃ですから、より高温のトレースラインでトラップが
閉塞して温度低下が始まっても、90℃の時点で発見できれば、手遅れになる
前に処置ができる可能性が高まります。
作業の一環として日常的に保全活動・監視活動ができますので、日常パト
ロール時の「指差呼称」と共に活用することで、設備異常の早期発見に大き
な力を発揮します。TPM推進ツールとしても最適です。
TempFlagには以下の特長があります。
◆ 設備の温度状態をサインでお知らせ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
~ 温度指示棒の色と突き出し状態の組み合わせで、
[50℃以下]-[50℃~90℃]-[90℃以上以下]
の3つの温度域を1台のTempFlagで目視確認できます。
◆ 様々な形状の取付場所に対応
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
~ 付属の専用テープで銅管、鋼管や大型機器等の平面への取付けが容易
◆ 軽量コンパクト設計
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
~ 長さ101mm、12mm角、重量24gで場所を取りません。
日常点検の補助ツール、TPM推進の秘密兵器として是非お役立てください。
------>>ST-C3(TempFlag)の詳細・作動イメージはこちら↓
http://www.tlv.com/news/newsj/news80j.html
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■【新連載】『省エネ入門講座』第三回
┃ ~ 目標値の設定・・・削減総量は思い切って! ~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第一回、二回は、本シリーズを開始するに当り、省エネ活動の目的や現状把握
について説明しましたが、第三回目となる本稿では、目標値の設定について
説明いたします。
◆目的の再確認
前稿までで、省エネ活動を始めるに当って何を目的にするのか、そしてそれを
関係者全員に徹底することが重要であることを説明しました。ここから先は、
1)エネルギー使用量の総量削減
2)エネルギー原単位の低減
3)温室効果ガス(CO2等)排出量の総量削減
の3つを目的と捕らえ進めていくことにします。
◆目標値の設定
3つの目標に対する目標値の例として、
1)エネルギー使用量の総量削減
・1990年比10~20%削減
・前年比5~10%削減
2)エネルギー原単位の低減
・1990年比10%削減
・前年比1%削減
3)温室効果ガス(CO2)排出量の総量削減
・1990年比10~20%削減
・前年比5~10%削減
程度を設定しておられる工場が多いようです
上記の3つの項目に関して言えば、法で規制されているのは、『省エネ法』に
よる中長期の省エネの目標値として原単位の削減のみです。
具体的には「エネルギー原単位を年平均1%低減するように努力する」と規定さ
れています。
普通、工場では年度ごとに生産量の変化は大きく変動するため、毎年継続して
年平均1%の原単位低減を行うことは容易ではありませんが、エネルギー管理
指定工場にとっては法で定められた、達成すべき目標値です。
一方、エネルギー使用量の総量やそのCO2換算については、最初からかなり
思い切った目標値を設定する工場の例をよく耳にします。
しっかりと現状把握に時間を掛け、かつ定量的に行い、その中からロス対策や
改善によって得られる予想効果を積み上げて理論的な目標値を設定される工場
もあるようですが、エネルギー使用総量とCO2排出量に関しては、前回説明し
ましたように最低限の現状把握をすればよく、現状把握に必要以上の時間を
掛けてもあまり意味がない、と言えます。
少々極端な言い方をすれば、最初は特に根拠もなくてもよいので、「何とか全
員で智恵を絞って30%削減しよう」とか、「まずは今年中に10%低減しよう」
と、トップが熱くその思いを全員に語ることの方が重要だと思います。
まずはそこからスタートすればよいのです。
省エネ活動において重要なことは継続性であり、同一の企業、同一の工場でも
毎年のように大きな省エネ効果を継続して上げておられる例も多くあります。
省エネルギセンターの優秀改善事例集をみると確かに“常連”といえるほど
毎年成果発表されている事業所をいくつも見つけることができます。
(財団法人省エネルギーセンターのサイトへジャンプします↓)
http://www.eccj.or.jp/succase/all/index.html
重要なことは、目標値の論理性ではなく、
§その目標に向けて全員参加で組織的に活動を起すこと
§その結果として少しずつでもよいので削減できたという実績を
上げて行くこと
§そして決して諦めずに徹底して活動していくこと
です。
よく、『省エネ・環境保全の活動には、ゴールはない』といわれますが、
やはりその通りだと思います。
------>>新コンテンツ『省エネ入門講座』は下記からどうぞ
http://www.tlv.com/ja/introduction_lecture/introduction_lecture3.html
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■【連 載】コストダウンに繋がるメンテナンス <その9>
┃ ~ 温度変化のある設備の軸芯出し ~
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運転時の温度変化によるケーシングの伸縮によって、カップリングの芯出し
が大きくずれてしまうことがあります。今回は温度変化のある設備における
軸芯出しの問題点とレーザーを使った芯出しの有効事例をご紹介します。
---->>温度変化のある設備の軸芯出しに関する詳しい説明と図説はこちら↓
http://www.tlv.com/ja/maintenance/0805maintenance_9j.html
▼ カップリング芯出しの許容範囲
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ポンプと電動機等を接続するカップリングの芯出しは、芯ずれ/面の開き
共にゼロを目標にして行ないます。しかしゼロにするのは非常に困難なうえ
時間がかかるため、一般的には回転数やカップリング形式に応じた許容範囲
が設定されています。
例えば、回転数が1500rpmのフランジタイプのカップリングでは、
芯ずれ:0.09mmで許容---0.06mmで極めて良好
面開き:0.07mmで許容---0.05mmで極めて良好(カップリング直径100mmに換算)
と言われています。
▼ 運転時の温度変化に芯出しの変化
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流体自体が高温であったり、コンプレッサーや冷凍機のように高温あるいは
低温になる設備では、常温状態で行なう芯出しの時点で、運転時の温度変化
によるケーシングの伸縮を考慮したオフセットを含んだ芯出しをしなければ
なりません。
しかし温度変化のある設備でオフセットを指示せず、ゼロを目標とした芯出
しを行い、カップリングの性能で温度変化によるミスアライメントを吸収さ
せようとすることがあります。
この方法では、想定外のミスアライメントが発生したため振動が大きくなり、
メカニカルシールやベアリングの寿命を縮めてしまうことがあります。
▼ 3年間で800万円の交換費用を削減できた事例
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150℃の溶液を送る55kW、890rpmのポンプでの削減事例です。
メカニカルシールは高額部品ですが、高温の繊維を多く含む流体を扱うため、
交換修理周期が比較的短いことについて特に疑問視されていませんでした。
精密な芯出しをすれば寿命が延びるかどうか、試みとしてメカニカルシール
交換時にレーザー式芯出しを実施して運転中の振動を測定したのですが、振
動が徐々に大きくなっていることが観測されました。振動の周波数解析を行
なうと回転周波数の整数倍の周波数で振動が出ていることから、熱膨張で発
生したミスアライメントをカップリングが吸収できていないことが疑われま
した。
そこで、ポンプが停止した直後と常温時アライメントを比較し、熱間運転時
のオフセット量を算出しました。オフセット値をレーザー芯出し器のコンピ
ューターに設定してオフセット量込みの目標値で再度芯出しを行ないました。
その結果、振動値が1.22G(Max)から0.49Gまで60%低下し、メカニカルシール
の平均交換周期が3倍に伸びました。同様の設備は他に3基あり、ここでも
アライメント目標値を見直した結果、3年間であわせて800万円分メカニカル
シールの部品交換費用が削減できました。
このように周囲と異なる温度で運転する回転機械では、アライメント変化を
測定し、芯出し目標値が妥当なものであるか評価しておく必要があります。
もちろんカップリングにもミスアライメントを吸収する性能はありますが、
それだけに依存するのでは無く、それは負荷や季節天候による外気温の変化
に対応できる余力として残しておく必要があるのです。
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┃ ~ロール設備の安定操業・生産性向上のための革新技術セミナー~
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TLVでは1980年代よりロール関連のアライメントや振動などの計測診断システ
ムを、また、グループ会社のTTSからは世界最先端の計測機器を使用した各種
設備診断・計測サービスをお客様に提供して参りました。
そこでこの度、弊社よりご提供できる各種革新技術を切り口とした、国内外
のロール設備のメンテナンス・設備改善事例をご提供させていただくと共に、
同じロール設備をお持ちの皆様の情報交換の場としてセミナーを企画いたし
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本セミナーでは実際に革新技術を導入し、効果を上げておられる国内の
エンドユーザー様から直接、事例をご紹介いただくと共に、世界中に回転機
の計測システムを開発・製造・販売をしておりますドイツPRUFTECHNIK社から、
海外のメンテナンス動向についてご講演いただきます。
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◆会 場:株式会社テイエルブイ 本社工場
兵庫県加古川市野口町長砂881番地 電話:079-427-2556
(JR山陽本線 加古川駅タクシー10分)
◆定 員:30名
◆参加料:1名様6000円
◆お申し込み期限:2008年6月13日金曜日
※ 但し定員になり次第締め切らせていただきます
◆プログラム:
詳細はWEBサイトでご案内いたしております。
TLV/TTSによる技術説明・事例紹介以外に、下記の内容を予定して
おります。
- 各種診断技術のデモンストレーション
- レーザー芯出し器活用事例
社外ユーザー講師
- コンディションモニタリング導入事例
触媒化成工業株式会社 北九州事業所
製造部 設備管理グループ 平山 誠治 様
- 海外におけるロール平行度診断の活用状況と事例紹介
PRUFTECHNIK社 Mr.Charly Achter
- 質疑応答 & フリーディスカッション
- 懇親会
------>>本革新技術セミナーの詳細・申込書はこちら
http://www.tlv.com/news/newsj/news81j.html
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★ トピックス
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☆雑誌投稿記事一覧に記事を追加しました
『ビルにおける蒸気の有効利用』です
http://www.tlv.com/ja/articles/articles_index.html
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★ TLVサイト会員ページ・ダウンロードデータ更新情報
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TLVサイト会員ページで公開しているCADデータ(外観図)、取扱説明書の
更新情報をお知らせ致します。
JH5SL-P/JH5SL-W/JH5SL-F/JH5SL-V
JH5SH-P/JH5SH-W/JH5SH-F/JH5SH-V和文取扱説明書修正して公開しました。
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JH5RH-P/JH5RH-W/JH5RH-F/JH5RH-V和文取扱説明書修正して公開しました。
JH7RM-P/JH7RM-W/JH7RM-F/JH7RM-V和文取扱説明書修正して公開しました。
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JH7.5R-P/JH7.5R-W/JH7.5R-F/JH7.5R-V和文取扱説明書修正して公開しました。
JH8R-P/JH8R-W/JH8R-F/JH8R-V和文取扱説明書修正して公開しました。
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★ 編集後記
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最後までお読みいただきましてありがとうございます。
今年初めの号で“宣言”いたしましたとおり、ここ数ヶ月、基本であるスチー
ムトラップの話題を継続的に掲載しております。反響を見てみますと、スチー
ムトラップ関連の記事は毎回1,2を争う参照率の高さで、やはり皆様の関心
の高さが伺えます。
引き続きスチームトラップ関連の記事を充実させていく予定ですのでご期待く
ださい。
次号は6月24日に配信予定です。
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☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
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