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TLV蒸気と省エネメールマガジン

2008/10/28 Vol.62

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■■■    TLVメールマガジン  Vol.62
■          ~蒸気を通して省エネ・環境を考える~
■          2008年10月28日  株式会社テイエルブイ  http://www.tlv.com/
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実りの秋、日本各地で五穀豊穣に感謝する秋祭りが行われていますが、
皆様がお住まいの地域にはどんな祭りがありますか?

TLV本社のある兵庫県では、この時期「播州の秋祭り」と言って、灘のけんか
祭りや曽根天満宮の屋台練り等、様々な地域で祭りが盛んに行われます。
秋祭りの中心は10月ですが、11月に開催されるものもありますので、
機会があればお出かけになってみてはいかがでしょうか。

さて、今月のメールマガジンでは、ドレン回収機器の新製品紹介他をお届け
します。

▼ INDEX ▼
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■□ 【製品紹介】
燃料高騰の今、廃熱回収を見直しませんか?<2>
~ オープンドレン回収機器のご紹介 ~
   
■□ 【新製品】
短納期・簡単工事で導入しやすい!
~ パワートラップ システムパッケージ ~
   
■□ 【連 載】
コストダウンに繋がるメンテナンス<その11>
~ オンラインによる振動監視システム-後編:有効事例 ~
   
■□ 【連 載】
蒸気の省エネ入門講座 第八回
~ 蒸気の漏れ対策・・・塵も積もれば山となる ~
   
■□ 【連 載】
もっと知りたい蒸気のお話
~ 伝熱-前編(平板の場合) ~    

★ トピックス
★ ダウンロードサイトデータ更新情報
★ 編集後記

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このメールは、TLVメールマガジンをご希望の方に無料で配信しております。
配信停止の方はお手数ですが以下またはccc@tlv.comまでお願い致します。
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=S002


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☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
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■【製品紹介】燃料高騰の今、廃熱回収を見直しませんか?<2>
┃ ~ オープンドレン回収機器のご紹介 ~
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先月から全4回のシリーズで廃熱回収についてご紹介していますが、2回目
となる今回はオープン回収というドレン利用法をご紹介します。

■ オープンドレン回収とは

オープン回収とは、高圧高温のままドレンを回収するクローズド回収に対し
て、大気開放状態で回収する方法です。
オープン回収では回収ドレンの温度は100℃以下になり、この点が百数十度の
温度でドレンを回収するクローズド回収と最も異なる点です。

回収可能温度が100℃以下となり、クローズド回収よりも回収メリットが小さ
くなる反面、

 - クローズド回収化できない低圧のドレンも回収できる
 - 回収システムを低コストでシンプルに構築できる

などの利点があります。


■ ドレン回収を成功させるには

回収温度が最高で100℃に限定されるとはいえ、この温度域ではキャビテー
ション発生の恐れがあり、安価なラインポンプなどでは上手く圧送できない
場合があります。

キャビテーション対策としては、クローズド回収用ポンプ同様のエゼクター
を備えたポンプを使うこともできますが、ここでは電動機を使用しないメカ
ニカルポンプをご紹介致します。

当社で【パワートラップ】と呼ぶメカニカルポンプは、蒸気や圧縮空気など
の圧力を動力源にして、ドレンを圧送するポンプです。渦巻きポンプのよう
に遠心力を使わないため、キャビテーションの心配がありません。

また、フロートを利用した弁機構がレベルスイッチを兼ねるので、純機械的
に作動します。そのため、電気計装工事が一切不要です。
これにより、電気が来ていないオフサイトのタンクヤードや電気が使いにくい
防爆エリアでもご使用いただけます。

次項で新製品として紹介しているシステムパッケージタイプもラインナップ
し、様々なシチュエーションに対応できます。

TLVでは現場確認に基づき、長年の経験を活かした最適なシステム提案をさせ
ていただきます。未回収のドレンがある、回収しているが効果が十分でない、
など課題がございましたら是非一度ご相談ください。


------>>オープンドレン回収機器、パワートラップの詳細はこちら↓
http://www.tlv.com/news/newsj/news93j.html

------>>技術的なお問合せ・ご相談はこちら↓
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=H081


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■【新製品】短納期・簡単工事で導入しやすい!
┃ ~ パワートラップ システムパッケージ ~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

前項でもご紹介した、メカニカルドレン回収ポンプ パワートラップは
全5機種ありますが、この内GP10、GP10Lの新ラインナップとして、必要な
機器を共通ベースに搭載した『システムパッケージ』が登場しました。

パワートラップは周辺機器にドレンヘッダーやバルブ、逆止弁などが必要で
すが、機器点数が多い上、各部を接続する配管は、高さや位置関係の指定が
あり、狭いスペースで適切な配管を行うのはなかなか大変です。

システムパッケージの場合、選定はドレン量とフラッシュ蒸気に合わせて3機
種から選択するのみ。工事の難しい箇所は既に配管施工済みですので、工事
の工数も大幅に削減できます。

あとは「ドレンの入り出」の配管、操作気体としての蒸気配管とフラッシュ
蒸気抜きのベント管を接続すれば工事は完了。非常に導入しやすいパッケー
ジとなっています。

◇新ラインナップは以下の3機種です

ドレン量~7t/h・14t/hまでのドレン回収用

- GP10 1台のシングルパッケージタイプ ⇒GP10 -1CJ
- GP10 2台のツインパッケージタイプ ⇒GP10 -2FJ

ドレン量~1.5t/hまでの小規模ドレン回収用

- GP10L 1台のシングルパッケージタイプ ⇒GP10L-1AJ

◇主な特徴は以下の通りです

・必要な機器を共通ベースに搭載し配管も施工済み
・ユニット外部との取り合いのノズルはフランジ接続
・整備性を考慮した機器配置
・駆動蒸気用減圧弁セットなどオプション装備品を用意

これらに加え、大幅な納期短縮を実現しました。
機器や配管部材を個別に調達するよりも短納期が実現できる可能性がありま
すので、納期をお急ぎの場合等にもご活用ください。


------>>パワートラップ システムパッケージの詳細はこちら↓
http://www.tlv.com/news/newsj/news89j.html


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■【連 載】コストダウンに繋がるメンテナンス <その11>
┃ ~ オンラインによる振動監視システム-後編:有効事例 ~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

前回連載の続編として、オンライン振動測定監視システムの活用により
1億円近い生産機会損失につながる突発設備停止を防ぐことができた例を
ご紹介します。
(前回連載記事「オンラインによる振動監視システム-前編:システム概要」
はこちらをご覧ください↓)
http://www.tlv.com/ja/maintenance/0807maintenance_10j.html


▼ 一般的な振動測定で防げない回転機の突発事故
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
この工場では担当者がポータブルの振動計を使って、毎月の振動測定とトレン
ド管理を行い、計画的なメンテナンスを実践することで回転機械設備の突発故
障防止に一定の効果を挙げていました。

ところが、突然の軸受故障、設備停止が起こり、復旧に約一週間を費やすと
いう事態が発生しました。問題を起こしたロータリードライヤーは回転ス
ピードが10rpmと遅く、一般的な加速度の振動測定では、正確な診断ができ
ていなかったのです。


▼ オンラインによる振動測定・モニタリングシステムの導入
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
この工場で過去20年間に発生した回転機の故障は、23%が軸受に関するもので
あり、特に低速回転機械における故障は軸受に集中していました。

そこで、一週間の設備停止という大きな損失を二度と出さないよう、低速軸受
の診断方法の見直しが検討され、ショックパルス計測法、AE法、低速回転専用
測定法の三つの手法について比較実験がされました。

実験の結果、ショックパルス計測法とAE法が初期損傷段階から異常を検出でき
る手法であることが判明しました。更に詳しく検討した結果、ショックパルス
計測装置は速度・加速度も測定できるのに対し、AE法は低速軸受診断だけに
しか使用できないことがわかりました。

この工場では将来的に振動測定監視を拡大していく予定でしたので、

 ・ 多くの回転機設備をカバーできる
 ・ 拡張性があり、少ない初期投資でも始められる
 ・ 低コストで防爆対応できる
 ・ オンラインでモニタリングするので少ないマンパワーで実践できる

といった点から、オンライン監視システムが採用されました。


▼ 1億円近い生産機会損失を防止
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
こうして2003年にロータリードライヤーへオンラインシステムを設置したの
を皮切りに、現在では6プラントへ展開され、ポンプ、モーター、ブロワー、
押出し機、減速機、攪拌機、冷却塔、コンプレッサーなど273測定ポイント
まで拡張されています。もちろんこの中には防爆仕様の設備も含まれます。

この5年間で、進行すれば故障に至る損傷を3度早期発見・処置し、1億円近い
生産機会損失を防ぐことができました。

担当の方は、オンラインシステムをこのように展開できたキーファクターが、

 ・ 最初に基幹部分を少ない初期投資で設置できたこと
 ・ 製造部門と協力し毎年予算を組んで、重要度の高いプラント設備へと段階
   的に拡大できたこと

であると話しておられました。


---->>オンラインモニタリングに関する詳しい説明と図説はこちら↓
http://www.tlv.com/ja/maintenance/0810maintenance_11j.html


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■【連載】『蒸気の省エネ入門講座』第八回
┃ ~ 蒸気の漏れ対策・・・塵も積もれば山となる ~
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今回は、蒸気に関わる省エネの中でも最も基本と言える漏れ対策について
説明致します。


▼ 蒸気の漏れ箇所
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
徹底した蒸気の省エネ対策が実施された工場では、蒸気配管やバルブ等から
蒸気が漏れているのを見掛けることがあまりありません。しかし、年月が経
過するとガスケットの劣化等によって蒸気漏れは起こります。
しっかりとメンテナンスが行なわれなければ、漏れ箇所・漏れ量とも時間と
ともに増加していくことになります。

一般に蒸気を使用する工場での蒸気漏れ箇所は、

・配管継ぎ手部
・バルブ
・スチームトラップ

の3つに大別されます。また、バルブとスチームトラップについてはグランド
パッキン等からの外漏れ、シート部から二次側への内漏れに細分化されます。


▼ 配管継ぎ手部の漏れ対策
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
配管やバルブのフランジ接続部やねじ込み接続部からの蒸気漏れは、主に配
管が熱によって膨張・収縮する際の応力、それによるボルトやねじ込みの緩
み、ガスケットの劣化等が主な原因です。

従って、漏れが発生した箇所については、増締めやガスケット交換などの処置
だけでなく、原因分析に基づいて、固定支持点の変更や伸縮継ぎ手の追加の
ように恒久対策も実施しなければ、再発の可能性が高いと言えます。

なお、最近採用が増えているステンレス配管は炭素鋼管よりも熱による伸び
縮み量が多いため、初期には炭素鋼管以上に増締めに注意を払う必要があり
ます。


▼ バルブの漏れ対策
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
バルブからの外漏れの大半は、グランドパッキン部からの蒸気漏れです。
グランド漏れは、バルブの構造によっては増締めをすれば一時的に漏れを
止めることができます。

しかし、開閉操作の頻度の高い箇所は短期間で再び漏れることが多く、その
ような箇所にはベローズシールバルブを使うのが有効です。
ベローズで外部と仕切り、更にその外側にグランドパッキンを備えているた
め、極めてグランド漏れが起こりにくい構造のバルブです。
(↓ベローズバルブについては以下をご参照ください)
http://www.tlv.com/news/newsj/news61j.html

一方、内漏れとは本来閉止しているはずのバルブが二次側へ漏らしてしまう
状態で、主な原因はシート漏れです。外から見えない部分で漏れますので、
発見しにくいという特徴があります。
聴診器や超音波振動が検出できる診断器などのツールを活用しましょう。

開度調整と閉止を兼ねるバルブでは、シート漏れが起こりやすいと言えます。
開度調整用バルブと閉止用バルブをそれぞれ用意して役割分担させることも
一つの方法ですが、蒸気配管の場合は、シート部の劣化対策としてセパレー
ターを使用して蒸気中のドレンを排除することも有効です。


▼ スチームトラップの漏れ対策
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
以上の項目は「機器が正常でなくなった際の漏れ」でしたが、スチームトラッ
プの場合は、加えて「正常時のロス」も考慮しなければなりません。

1.正常時の蒸気ロス

スチームトラップには多くの種類がありますが、作動原理の違いにより新品
であっても正常時の蒸気ロスに大きな差があります。
蒸気圧力やドレン量などの使用条件にもよりますが、一般的なディスク式と
最も省エネタイプのフリーフロート式を比べると新品時の蒸気ロスの差は10
倍以上にもなります。

従って、スチームトラップを選定する際には省エネタイプを選んでおくことが
重要です。

2.故障トラップの漏れ対策

蒸気漏れ故障を起こしているスチームトラップからのロスは、以前『蒸気配管
の省エネ対策』の中で述べています。
http://www.tlv.com/ja/introduction_lecture/introduction_lecture6.html

使用条件や漏れの程度によっても異なるものの、一台からの漏れでも金額換
算すると数万円以上になる場合もあります。

当社が過去に実施したトラップ診断のデータから推測すると、お客様の事業所
に設置されているスチームトラップの総設置台数の内、5~10%位が蒸気漏れの
状態と言うことができます。これを確実に発見し、処置の際には省エネタイプ
のものに更新すれば、蒸気の大きな省エネとなります。


------>>蒸気の省エネ入門講座は下記からどうぞ
http://www.tlv.com/ja/introduction_lecture/introduction_lecture8.html


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┃(彡(彡)彡)【連載】もっと知りたい蒸気のお話
┃ (彡(彡) ~ 伝熱-前編(平板の場合) ~
┗━(彡)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第50話━━

今回は、蒸気の使用の原点に戻り、蒸気による加熱を行う上で最も基本であ
る『伝熱』について解説致します。


▼ 伝熱とは
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
蒸気を用いた生産プロセスで、蒸気は多くの場合、熱源として使われていま
す。熱は温度の高い所から低い所に移動し、この熱が移動する過程を【伝熱】
といいます。

熱力学的に伝熱は、「熱伝導」「熱伝達」「熱放射」に分類されますが、蒸気
を用いた間接加熱における伝熱の大部分を担うのが「熱伝導」と「熱伝達」
ですので、今回は前編としてこれらの平板の場合について説明します。


▼ 熱伝導
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
蒸気で間接加熱を行う場合、熱交換器の伝熱面を介して、高温側である蒸気
と、低温側である被加熱物とが相対します。つまり、伝熱面片側は高温、片側
は低温となり、この温度差によって熱が伝導され移動していきます。

この、物体内の熱の伝わりやすさのことを「熱伝導率」といい、物質に固有の
値です。記号λで表され、単位は[W/m・K]を用います。
熱交換器の伝熱面の蒸気側高温部(t2)から被加熱物側低温部(t3)に伝わる
熱通過量Q[W]は、平板伝熱面の壁の厚さをL[m]、伝熱面の面積をA[m2]と
すると、以下になります。

  Q=λ/L×(t2-t3)×A

熱伝導率λ[W/m・K]の値は大きいほど熱が伝わりやすくなります。例えば銅の
386等、一般に金属では大きいのに対し、ガラスや煉瓦は1前後、空気は0.025
と小さな値を示します。このことが、伝熱部分には金属、断熱材には煉瓦が
使用され、伝熱部分からは空気を排除すべきと言われる理由です。


▼ 熱伝達
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「熱伝達」とは、流体と物体間の熱移動のことです。
熱伝達には、対流熱伝達、沸騰熱伝達、凝縮熱伝達などがあります。
主としてどのような形態で熱が伝わるかによって「熱伝達率」の値は大きく
異なります。例えば同じ釜から水に熱が伝わる場合でも、自然対流なのか強
制対流なのかによって値が異なります。

熱交換器では、熱源から伝熱面への熱伝達、伝熱面から被加熱物への熱伝達
を考慮する必要があります。
熱伝達率αは[W/m2・K]で表し、熱通過量Q[W]は次の通りとなります。

  Q=A×α1×(t1-t2)=A×α2×(t3-t4)

蒸気による間接加熱の場合、α1は蒸気から伝熱面への熱伝達率、α2は伝熱面
から被加熱物への熱伝達率、(t1)は蒸気温度、(t2)は蒸気側伝熱面温度、
(t3)は被加熱物側伝熱面温度、(t4)は被加熱物温度です。
代表的な熱伝熱率の値は、凝縮する蒸気が6,000~15,000、流れる水が500~
4,000、流れる空気が10~300などです。


▼ 全体としての熱の伝わりやすさ(総括伝熱係数U値)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
熱交換器を長期間使用すると、伝熱面の表面に汚れやスケールが堆積します。
これらは伝熱を阻害しますので汚れ係数と呼ばれ、r[m2・K/W]で表します。
「熱の伝わりにくさ」を表したものであり、単位もちょうど熱伝達率の逆数
になっています。

熱伝導率λや境膜伝熱係数hも含めた、全体としての伝熱部分の熱の伝わりや
すさを、一般的には総括伝熱係数U値[W/m2・K]といい、次の式で表します。

  1/U=1/h1+r1+L/λ+r2+1/h2

従って、実際の熱交換器における熱通過量Q[W]は以下になります。

  Q=A×U×(t1-t4)

総括伝熱係数Uを用いることにより、伝熱面積・温度差・U値の積という非常に
シンプルな形で表現されます。例えば同じ釜(AとUが同じ)でも熱源温度を
上げると多くの熱が供給できるということがこの式からわかります。

温度差は熱源側の温度と被加熱物側の温度の差ですが、被加熱物の温度(t4)
は加熱によって変化しますから対数平均温度差が用いられます。

尚、総括伝熱係数については、
蒸気のお話「100℃以下の蒸気 後編(真空蒸気加熱システム)」
でも説明しています。
http://www.tlv.com/ja/steam_story/0503vm_2nd.html


次回は、チューブ式の熱交換器や蒸気輸送配管のような円筒の伝熱面における
伝熱について解説致します。


------>>平板における伝熱について以下で図解しています↓
http://www.tlv.com/ja/steam_story/0810dennetu_2nd.html


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★ トピックス
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☆CD版製品総合カタログ(STEAM)を2008/10/03番に改訂しました。
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=H101

☆分解・組立の手引きにエアトラップ・エアベント・逆止弁・自動凍結
 防止弁を追加しました。
http://www.tlv.com/ja/decomposition/index.html

☆スチーム・アカデミー・クイズに問題を追加しました。
 今回は「アカデミー・コース 」と「エンジニアリング・コース」の
 第15回です。
http://www.tlv.com/ja/quiz/index.html


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★ TLVサイト会員ページ・ダウンロードデータ更新情報
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

TLVサイト会員ページで公開しているCADデータ(外観図)、取扱説明書の
更新情報をお知らせ致します。

SQ1/SQ3/SQ5(SteamAqua)取扱説明書(和文)を新規追加しました。
GP10L-1AJ/GP10-1CJ/GP10-2FJ取扱説明書(和文)を新規追加しました。

※TLVサイト会員ページでは、CADデータ(外観図)・取扱説明書のダウン
ロードができます。会員登録・ご利用は無料です。ログインはこちら↓
https://www.tlv.com/ja/download/login.php


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★ 編集後記
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最後までお読みいただきありがとうございます。

冒頭でもご紹介した播州の秋祭り。全国的にも有名な「灘のけんか祭り」が
姫路の祭りだということはご存知でしたか?
お酒で有名な、神戸市灘区の祭りと誤解されている方が多いようですが、
正しくは灘地域(灘地区)と呼ばれる姫路市南東部の海岸地域の祭りで、
松原八幡神社で行われます。

ブログの方でも播州秋祭りの一つ、福崎の秋祭りを紹介していますので、
是非ご覧ください♪(10/24「秋祭り」)
http://www.tlv.com/blog/?m=200810

次号のメールマガジンは11月26日(水)に配信します。
「廃熱の有効利用」を中心にお届けする予定です。ご期待ください!


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☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
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