TLV蒸気と省エネメールマガジン
2009/10/27 Vol.74
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■■■ TLVメールマガジン Vol.74
■ ~蒸気を通して省エネ・環境を考える~
■ 2009年10月27日 株式会社テイエルブイ http://www.tlv.com/
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先日、会社で定期健康診断がありました。
定期的に体の状態をチェックするのは大切ですが、もっと良いのは日頃から
まめに血圧等重要な数値をチェックして、リスクを見逃さないことですね。
工場の設備も同じです。安全管理の肝は日頃の点検とメンテナンス!
そこで、今月のメールマガジンは「メンテナンス特集」と題して、
メンテナンステクノショー出展のご案内、定期メンテナンスの問題点、
トラップ作動点検の基本に関する記事などをお届けします。
▼ INDEX ▼
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■□ 【出展案内】
メンテナンス・テクノショー2009 出展のご案内
~ ご希望の方にご招待状プレゼント ~
TLVブースの【デモ事前予約】受付中!参加者に粗品進呈
■□ 【連 載】
コストダウンに繋がるメンテナンス<その17>
~ 定期メンテナンスの落とし穴 ~
グラフで解説!故障原因の3割は過剰メンテナンスによる○○
■□ 【連 載】
もっと知りたい蒸気のお話
~ スチームトラップの作動点検 ~
最低限押さえたいトラップ点検の基本を解説しています
■□ 【製品紹介】
新設プラントの定番品!蒸気ラインを合理化・安全性向上
~ 省コスト・省スペース・簡単施工の配管セット マニフォールド~
鍛鋼製の縦型マニフォールドMシリーズをご紹介します
★ ダウンロードサイトデータ更新情報
★ 編集後記
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このメールは、TLVメールマガジンをご希望の方に無料で配信しております。
配信停止やアドレス等の変更は以下またはccc@tlv.comまでお願い致します。
・配信停止
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=S002
・アドレス等変更
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=S003
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☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
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■【出展案内】メンテナンス・テクノショー2009 出展のご案内
┃ ~ ご希望の方にご招待状プレゼント・デモ事前予約受付中 ~
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東京ビッグサイトで11月18日~20日、「工場経営と保全を考える専門展示会」
メンテナンス・テクノショー2009が開催されます。
2年に1度行われる同展示会に、TLVはグループ会社であるTTSとともに出展し、
「スマートメンテナンス」をコンセプトに、今後のプラントメンテナンスを
見据えた各技術のスマートな使いこなしをご提案します。
設備のメンテナンス現場をイメージしたブースでは、プラントのメンテナンス
や診断に関わる最新の技術、製品、ソリューションを
“デモ映像やデモ装置などを通じて「体感」”
していただけますので、是非皆様のご来場をお待ちしております!
尚、下記URLからメンテナンス・テクノショー2009のご招待状にお申込み
いただけますので、お気軽にアクセスください。
------>>メンテナンステクノショー20009招待状申込み・TLV展示内容
http://www.tlv.com/news/newsj/news119j.html
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↑【デモ事前予約受付中】デモ事前予約にお申込みいただいた方は
デモ予約券を当日TLVブースにご持参ください。粗品を進呈致します。
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◇ 会 場: 東京ビッグサイト(東京国際展示場)東6ホール
ブースNo.:320-M
◇ 期 間: 2009年11月18日(水)~20日(金)
◇ 時 間: 10:00~17:00
◇ 入場料: 1,000円(税込)
※但し、招待状をご持参いただくと無料でご入場いただけます
【展示ブースのご紹介】
◇ テーマ:Smart Maintenance - スマートメンテナンス -
◇ ご紹介する主な製品・サービス:以下の3つのSmartをご紹介します。
▼ Smart Screening - スクリーニングの効果的利用 -
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
リスクを見逃さず適切な精密診断が行えていますか?
対象範囲全域で精密診断が出来れば万全ですが、それには膨大な時間と費用
がかかります。しかし診断をしなければリスクは発見できません。
全域をスクリーニング(異常箇所を洗い出し)し、必要な箇所に対して精密
診断を行えば、時間と費用は最小限にプラントの安全性を高めます。
■ 配管の金属腐食診断: ガイド波配管診断
長距離超音波を用いて、配管長手方向で腐食によるリスク箇所を絞り
込みます。防油堤貫通配管や垂直配管などにも有効な診断です。
■ 配管・タンク等の金属腐食診断: PEC(パルス渦流探傷)
断熱材や耐火材・コーティングなどをはがさず金属面の肉厚分布を確認
します。高温の配管や設備も稼働中に診断できます。
■ エア・ガスのリーク診断: ソニックマンサーベイ
稼動中の工場でも圧縮エアの漏れを効率的に探し出して定量化します。
広範囲の診断が可能なので、メイン管から離れた場所のリークも発見
できます。
▼ Smart Upgrading - メンテナンスで機能向上 -
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
歩留まり向上に対策が必要だとわかっていても、連続稼働が前提のロール設備
では時間のかかる診断を実施し難いものです。短時間で診断・原因究明ができ
れば既存の設備の能力を最大限に発揮できるようになります。
■ ロール設備の平行度診断: ロールパラレルアライメント
レーザージャイロを用いて素速く正確にロールの平行度を計測します。
最小限の設備停止時間で製品の蛇行やシワの原因究明ができます。
▼ Smart Inspection Tools - 攻めのメンテナンス支援ツール -
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
熟練技術者の減少の中、作業精度を維持しコストダウンも図らなければなり
ません。また、突発故障対策として振動管理が重要だとわかっていても、
測定値の信頼性の問題や計測・分析の負担が大きく継続が困難という課題が
あります。最新のツールはこれらの課題を解決します。
■ レーザーアライメント: レーザー式軸芯出し装置
レーザーとコンピューターを用いて誰でも短時間で精度良く芯出しを
行えます。
■ コンディションモニタリング: 振動管理に有効な各種ツール
ハンディ振動計またはオンラインで回転機の振動を継続して正確に
モニタリングすることで、最適なメンテナンス時期を決定できます。
過剰メンテナンスを回避しつつ突発故障のリスクを軽減するためには
高度な振動管理を継続できる仕組みが必要です
------>>メンテナンステクノショー20009招待状申込み・TLV展示内容
http://www.tlv.com/news/newsj/news119j.html
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↑【デモ事前予約受付中】デモ事前予約にお申込みいただいた方は
デモ予約券を当日TLVブースにご持参ください。粗品を進呈致します。
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------>>社団法人日本能率協会 メンテナンステクノショー2009のサイト
http://www.jma.or.jp/MT/ja/outline/index.html
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■【連 載】コストダウンに繋がるメンテナンス <その17>
┃ 定期メンテナンスの落とし穴
┃ ~ 故障原因の3割は過剰メンテナンスによる○○ ~
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▼ 定期メンテナンスでは防げない突発故障
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
経済情勢が厳しくなると、保全コストの削減が必ず課題となりますが、この
ことによって設備運転の信頼性が損なわれ、生産に支障が出るようなことが
あってはなりません。
しかし現実に、プラントの老朽化が進んだある工場では、計画された整備以外
の突発的な故障が日常的に発生し、保全担当者がその対応に忙殺されていま
す。またある工場では、半年ごとのオーバーホールをしているにもかかわらず
更にその間に数回、設備の整備を必要とする振動異常が発生しています。
このような計画外の突発故障は、緊急対応のため人件費や交換部品が割増しに
なったり、予定外の設備停止が生産に大きく影響して被害額が拡大します。
例えば、高圧モーターの交換修理に通常の倍の費用がかかったり、設備停止に
よる損失額が修理費用の10倍になることもあります。
これらの突発故障を、早期に発見し未然に防ぐにはどうしたら良いでしょう。
定期メンテナンスよりも良い保全方法は無いのでしょうか?
▼ 従来の保全方式と特徴
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
従来から行われている主な保全方式として、事後保全と時間基準保全の2つが
あります。
◇ 事後保全 Breakdown Maintenance
生産設備は、その運転時間に比例して構成部品が劣化するので、その性能を
維持するためにオーバーホールによる整備や磨耗した部品の交換が必要です。
これを怠ると、突然機械が故障し緊急修理が必要になります。このような故障
後の修理を事後保全(Breakdown Maintenance)といいますが、この対応は
機械に大きなダメージを与え、長期間の生産停止や大きな事故に繋がります。
◇ 時間基準保全(定周期保全) Time Based Maintenance=TBM
そこで、一定の間隔でメンテナンスを実施して信頼性を高めようとする考え方
が生まれました。これが時間基準保全あるいは定周期保全(Time based
Maintenance)と呼ばれ、広く行なわれている保全方式です。
保全の間隔はこれまでの実績から設定することになり、安全のためと短めに
設定されがちですが、いたずらに短くすることも得策ではありません。
▼ 保全直後のリスク「いじり壊し」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
機器の使用時間と故障率の推移を表したグラフは、以下の3つの期間に区分
され、その形状からバスタブ曲線としてよく知られています。
(1)初期故障期 --- 初期:故障率は高から低に推移
(2)偶発的故障期 --- 中期:故障率は低
(3)磨耗故障期 --- 後期:故障率は再び低から高に推移
これは設備故障を防ぐため部品交換を行っても、すぐに故障率低下には結び
つかず、(1)の初期故障の高リスクがあることを示しています。
その原因は、部品不良や人が部品交換を行う際のヒューマンエラー、保全現場
でよく言われる「いじり壊し」などです。
故障原因を分析した結果【全故障の33%がいじり壊しなどの保守不良】による
ものであったとの報告(*)もあります。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
* 出展:原子力施設情報公開ライブラリーNUCIA
対象 1967年~2005年10月、全電力
総故障件数 約2500件/うち保守不良約800件
つまり、定期的にオーバーホールをすることが必ずしも、設備の信頼性向上
に繋がるものではないということです。
不要な整備、部品交換は保全費を押し上げる要因にもなります。
▼ これからの保全方式「状態基準保全(CBM)」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
◇ 状態基準保全 Condition Based Maintenance=CBM
このような時間基準保全の反省から、「設備が安定してその性能を発揮して
いるときに不要なメンテナンスを施すのではなく、必要な時に実施する」
保全が求められるようになりました。
こうして生まれたのが、機械の運転中の状態、つまりコンディションをモニタ
リング(監視)し、ここから異常の兆候をいち早く発見して、計画的に処置
するという状態基準保全(Condition Based Maintenance)です。
状態基準保全では、設備の状態に応じてメンテナンスすることで設備の信頼性
を確保し、なおかつ保全コストの削減と適正化を図ることができます。
※状態基準保全を実践するコンディションモニタリングツールはこちら↓
http://www.tlv.com/ja/catalog/news33j.html
---->>コストダウンに繋がるメンテナンスはこちらからどうぞ↓
保全に関わる各実績データをグラフで分かりやすく説明しています
http://www.tlv.com/ja/maintenance/0910maintenance_17j.html
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┃(彡(彡)彡)【連載】もっと知りたい蒸気のお話
┃ (彡(彡) ~ スチームトラップの作動点検 ~
┗━(彡)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第62話━━
スチームトラップの作動状況を確認するにはどうすればよいでしょうか。
トラップを点検・診断する機器も色々ありますが、そもそもスチームトラップ
の点検とは何かについて考えてみます。
▼ スチームトラップ点検はまず目視
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
スチームトラップは、ドレンを排出し蒸気は漏らさない自動弁です。
従って、故障のタイプは以下の2つに大別できます。
- 蒸気漏れ
- ドレン排出不良
これらが起きていないかどうかを確認することが、スチームトラップ作動点検
の目的です。
目視によりドレンの排出状況を観察することが最も手軽な確認方法です。
ドレンが排出されていなければ、目視確認ですぐにわかります。ひどく蒸気を
漏らしている場合も大体わかります。
蒸気を漏らし気味になっている故障は、目視では判断が難しい場合がありま
す。それでも深刻な状況は発見できることが多いので、目視確認は重要な点検
方法の一つです。
ところが、スチームトラップの二次側はドレン回収などのため配管に接続さ
れていることも少なくありません。サイトグラスが設置されていない場合、
目視確認ができないことがあります。
この場合は目視以外の方法を考える必要があります。
目視できない状況下で状態を判断するためには、振動と温度を観察する方法が
考えられます。これは他の機械を点検する場合と同様です。
▼ 音を手がかりにします
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
振動を観察するには音を手がかりにします。
スチームトラップは弁機構を備えているため、弁の開閉作動に伴う機械的な音
である作動音と、ドレンが流れる音を聴いて判断することができるはずです。
異常な音がしていればもちろん故障を疑う必要があります。
流れる音はどうでしょうか。本来はドレンが流れる音がしていますが、蒸気が
流れる音がしていれば蒸気漏れを疑う必要があります。
もっとも、ドレンが流れる音と蒸気が流れる音を聞き分けるのは容易ではなく
かなりの経験と知識が必要です。
▼ 温度を手がかりにします
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
温度も重要な判断材料です。
スチームトラップの温度は最高で蒸気の温度まで上昇します。
従って、まず蒸気の温度を基準に考えましょう。
蒸気漏れを温度だけで察知することはかなり困難です。
なぜなら、ドレンをただちに排出するタイプのスチームトラップの場合、排出
されるドレンの温度は飽和温度に近く、飽和状態であれば蒸気とドレンの温度
は同じですので、両者の区別はつきません。
温度はむしろ、詰まりやトラップ容量不足によるドレン排出不良が起きていな
いかどうかの判断に有効です。ドレンの排出に問題があると、スチームトラッ
プの表面温度も低下してきます。これを捉えることで、詰まりなどドレンが
上手く排出されていないトラブルを発見することができます。
但し、蒸気使用装置が温度制御されている結果として、スチームトラップの
表面温度が低い場合もありますので、蒸気圧力や使用状況など周辺情報と照
らし合わせて判断することが必要です。
▼ 点検のための機器
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
音や温度はどのような機器を使って観察すればよいでしょうか?
スチームトラップ内部の音を聴くためには、小さな音を大きく増幅して聴く
ことができる聴診器があれば便利です。
医師が使用するようなダイヤフラムを直接対象に押し当てるタイプは、平ら
な面の少ないスチームトラップには向かず、耐熱性にも不安があります。
聴針とダイヤフラムを組み合わせた専用の聴診器が適しています。
音を聴く場所は、聴きたい音が良く聞こえる場所ということになりますが、
色々な場所の音を聞いて総合的に判断しなければなりません。
※(参考)現場確認用聴診器 AP1の情報はこちら
http://www.tlv.com/product_v2/product_070401.html
温度を測るための温度計には様々なタイプがありますが、熱電対などを
センサーに用いたデジタル表示式のものが使いやすいでしょう。
音と違って温度は測る場所が決まっています。
必ずスチームトラップの一次側で測り、二次側で測ってはいけません。
二次側の温度は、その雰囲気の圧力での飽和温度までしか上がりません。
例えば二次側が大気開放であれば、一次側の蒸気温度が250℃であったとして
も100℃以上には上がらず、正しい判定はできません。
TLV製の点検ツールである、日常点検用のポケット型チェッカーや精密診断用
のトラップマンシステムも、基本的には温度と振動を測定してスチームトラッ
プの作動状況を判定しています。
※(参考)
日常点検用 ポケット型チェッカーPT1の情報はこちら
http://www.tlv.com/ja/catalog/news21j.html
精密診断用 スチームトラップ・マネージメントシステムの情報はこちら
http://www.tlv.com/product_v2/product_070403.html
------>>スチームトラップの作動点検について以下で図解しています↓
http://www.tlv.com/ja/steam_story/0910sadou_tenken.html
……………………………………(答えは上記リンク先↑の末尾に掲載)・.☆
☆ここで問題 ★ プチ・クイズ
「音は振動の一種と言えます。実際、聴診器以外の当社製スチームトラップ
診断器は、可聴音とは異なる帯域の振動を検出して判定に使用しています
が、どのような帯域の振動を検出しているでしょう。」
A.可聴音より高い帯域
B.可聴音より低い帯域
C.可聴音より低い帯域と高い帯域の両方
………………………………………………………………………………………☆
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■【製品紹介】新設プラントの定番品!蒸気ラインを合理化・安全性向上
┃ ~省コスト・省スペース・簡単施工の配管セット 縦型マニフォールド~
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▼ プラントの設計・施工工数を低減
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
マニフォールド(マニホールド)とは、蒸気配管の分岐点やドレン配管の
集合点を集約したものであり、小型のヘッダーとバルブを組み合わせた配管
パッケージです。
プラントを新設する際、マニフォールドを設計に組み込めば、
◇ 設計を標準化して効率を上げたい
◇ 施工スペースが足りない
◇ 現場施工日数を短縮したい
◇ 溶接・検査の工数を減らしたい
このような課題を一挙に解決。
配管を合理的に管理し、クリーンで安全なプラントとすることができます。
マニフォールド自体を一から設計する場合、材質選定・寸法設計・強度設計
・バルブ選定などに加え、製作に当たっては素材の手配・加工・溶接・検査・
塗装などが必要です。
これらの工程が、当社のMシリーズマニフォールドなら一切不要。
完成品が鋳鋼製スチームトラップと同等の短納期で納入されます。
また、現場合わせで配管施工する余地が残っていると、P&I設計(配置・配管
設計)自体の標準化が困難ですが、完成品のマニフォールドでは、取り合い
のオリエンテーションやサイズが確定しますので、標準化も容易です。
▼ 欧米で標準の縦型マニフォールド
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
日本国内では「ヘッダー」のイメージが強いせいか横型マニフォールドがまだ
主流ですが、欧米では縦型マニフォールドが一般的です。
省スペース化が図れる縦型は、むしろ日本のプラントに適した形と言えます。
その設置により、以下の効果も上げられます。
◇ 集約化によるスペースの確保
◇ 通路地面付近のトレース配管やスチームトラップを整理することによる
安全通路の確保
◇ 出入り口の対応関係を明確化することによる管理工数の削減
▼ 環境に優しくメンテナンス工数・コストも軽減
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
本体は炭素鋼鍛鋼製でエロージョンによる穴あきなどの破損に強く、パイプ
を溶接したヘッダーに比べて溶接箇所が少ないため安全面でも優れています。
組み合わされるバルブはベローズバルブですので、グランドからの蒸気漏れ
がありません。ベローズバルブは弁・弁座ともステライト盛で、長期にわたり
シール性能を維持し、内漏れにも強い構造です。
蒸気漏れが無く増締め不要なベローズバルブとの組み合わせは、高い省エネ
ルギー効果を発揮し、メンテナンス工数及びコストも軽減します。
------>>縦型マニフォールド Mシリーズの詳細はこちら↓
http://www.tlv.com/ja/catalog/news68j.html
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★ TLVサイト会員ページ・ダウンロードデータ更新情報
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
TLVサイト会員ページで公開しているCADデータ(外観図)、取扱説明書の
更新情報をお知らせ致します。
☆CADデータ(外観図)を新規追加しました
BE1
☆取扱説明書を修正しました
MC-COS-3/MC-COS-16(和文・英文)
MC-COSR-3/MC-COSR-16(和文・英文)
MC-VCOS(和文・英文)
MC-VCOSR(和文・英文)
A3N/AF3N(英文)
A46S/A46SW/A65S(英文)
HR80A(英文)
P46SR(英文)
P46SRN(英文)
SH5VL(英文)
FP32 (P32)(英文)
※TLVサイト会員ページでは、CADデータ(外観図)・取扱説明書のダウン
ロードができます。会員登録・ご利用は無料です。ログインはこちら↓
https://www.tlv.com/ja/download/login.php
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★ 編集後記
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最後までお読みいただきありがとうございます。
秋は美味しいものが沢山あって、体調(体重)管理が難しいですね。
冒頭でお伝えした通り、先日会社の定期健診がありましたが、
あちらこちらで「こんなはずじゃ・・・」の声が上がっておりました。
人間の体も、時間基準保全(TBM)より状態基準保全(CBM)で、
常に監視する必要があるみたいです。。
記事でもご紹介した、今年のメンテナンス・テクノショーのTLVブースは、
ブース全体が「配管の中」のようなイメージになっています。
実際に、現場の配管で、各種メンテナンス機器の操作風景をご覧頂く
ような「体感型」の展示です。
配管のあちらこちらで、様々なデモンストレーションをして
おりますので、よろしかったら是非お立ち寄りください!
その際は、デモの事前予約が便利ですよ♪(粗品も差し上げます)
http://www.tlv.com/news/newsj/news119j.html
次号のTLVメールマガジンは11月25日(水)配信の予定です。お楽しみに!
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☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
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■■■ TLVメールマガジン Vol.74
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東京ビッグサイトで11月18日~20日、「工場経営と保全を考える専門展示会」
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「スマートメンテナンス」をコンセプトに、今後のプラントメンテナンスを
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や診断に関わる最新の技術、製品、ソリューションを
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◇ 会 場: 東京ビッグサイト(東京国際展示場)東6ホール
ブースNo.:320-M
◇ 期 間: 2009年11月18日(水)~20日(金)
◇ 時 間: 10:00~17:00
◇ 入場料: 1,000円(税込)
※但し、招待状をご持参いただくと無料でご入場いただけます
【展示ブースのご紹介】
◇ テーマ:Smart Maintenance - スマートメンテナンス -
◇ ご紹介する主な製品・サービス:以下の3つのSmartをご紹介します。
▼ Smart Screening - スクリーニングの効果的利用 -
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リスクを見逃さず適切な精密診断が行えていますか?
対象範囲全域で精密診断が出来れば万全ですが、それには膨大な時間と費用
がかかります。しかし診断をしなければリスクは発見できません。
全域をスクリーニング(異常箇所を洗い出し)し、必要な箇所に対して精密
診断を行えば、時間と費用は最小限にプラントの安全性を高めます。
■ 配管の金属腐食診断: ガイド波配管診断
長距離超音波を用いて、配管長手方向で腐食によるリスク箇所を絞り
込みます。防油堤貫通配管や垂直配管などにも有効な診断です。
■ 配管・タンク等の金属腐食診断: PEC(パルス渦流探傷)
断熱材や耐火材・コーティングなどをはがさず金属面の肉厚分布を確認
します。高温の配管や設備も稼働中に診断できます。
■ エア・ガスのリーク診断: ソニックマンサーベイ
稼動中の工場でも圧縮エアの漏れを効率的に探し出して定量化します。
広範囲の診断が可能なので、メイン管から離れた場所のリークも発見
できます。
▼ Smart Upgrading - メンテナンスで機能向上 -
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歩留まり向上に対策が必要だとわかっていても、連続稼働が前提のロール設備
では時間のかかる診断を実施し難いものです。短時間で診断・原因究明ができ
れば既存の設備の能力を最大限に発揮できるようになります。
■ ロール設備の平行度診断: ロールパラレルアライメント
レーザージャイロを用いて素速く正確にロールの平行度を計測します。
最小限の設備停止時間で製品の蛇行やシワの原因究明ができます。
▼ Smart Inspection Tools - 攻めのメンテナンス支援ツール -
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熟練技術者の減少の中、作業精度を維持しコストダウンも図らなければなり
ません。また、突発故障対策として振動管理が重要だとわかっていても、
測定値の信頼性の問題や計測・分析の負担が大きく継続が困難という課題が
あります。最新のツールはこれらの課題を解決します。
■ レーザーアライメント: レーザー式軸芯出し装置
レーザーとコンピューターを用いて誰でも短時間で精度良く芯出しを
行えます。
■ コンディションモニタリング: 振動管理に有効な各種ツール
ハンディ振動計またはオンラインで回転機の振動を継続して正確に
モニタリングすることで、最適なメンテナンス時期を決定できます。
過剰メンテナンスを回避しつつ突発故障のリスクを軽減するためには
高度な振動管理を継続できる仕組みが必要です
------>>メンテナンステクノショー20009招待状申込み・TLV展示内容
http://www.tlv.com/news/newsj/news119j.html
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↑【デモ事前予約受付中】デモ事前予約にお申込みいただいた方は
デモ予約券を当日TLVブースにご持参ください。粗品を進呈致します。
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------>>社団法人日本能率協会 メンテナンステクノショー2009のサイト
http://www.jma.or.jp/MT/ja/outline/index.html
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■【連 載】コストダウンに繋がるメンテナンス <その17>
┃ 定期メンテナンスの落とし穴
┃ ~ 故障原因の3割は過剰メンテナンスによる○○ ~
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▼ 定期メンテナンスでは防げない突発故障
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経済情勢が厳しくなると、保全コストの削減が必ず課題となりますが、この
ことによって設備運転の信頼性が損なわれ、生産に支障が出るようなことが
あってはなりません。
しかし現実に、プラントの老朽化が進んだある工場では、計画された整備以外
の突発的な故障が日常的に発生し、保全担当者がその対応に忙殺されていま
す。またある工場では、半年ごとのオーバーホールをしているにもかかわらず
更にその間に数回、設備の整備を必要とする振動異常が発生しています。
このような計画外の突発故障は、緊急対応のため人件費や交換部品が割増しに
なったり、予定外の設備停止が生産に大きく影響して被害額が拡大します。
例えば、高圧モーターの交換修理に通常の倍の費用がかかったり、設備停止に
よる損失額が修理費用の10倍になることもあります。
これらの突発故障を、早期に発見し未然に防ぐにはどうしたら良いでしょう。
定期メンテナンスよりも良い保全方法は無いのでしょうか?
▼ 従来の保全方式と特徴
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従来から行われている主な保全方式として、事後保全と時間基準保全の2つが
あります。
◇ 事後保全 Breakdown Maintenance
生産設備は、その運転時間に比例して構成部品が劣化するので、その性能を
維持するためにオーバーホールによる整備や磨耗した部品の交換が必要です。
これを怠ると、突然機械が故障し緊急修理が必要になります。このような故障
後の修理を事後保全(Breakdown Maintenance)といいますが、この対応は
機械に大きなダメージを与え、長期間の生産停止や大きな事故に繋がります。
◇ 時間基準保全(定周期保全) Time Based Maintenance=TBM
そこで、一定の間隔でメンテナンスを実施して信頼性を高めようとする考え方
が生まれました。これが時間基準保全あるいは定周期保全(Time based
Maintenance)と呼ばれ、広く行なわれている保全方式です。
保全の間隔はこれまでの実績から設定することになり、安全のためと短めに
設定されがちですが、いたずらに短くすることも得策ではありません。
▼ 保全直後のリスク「いじり壊し」
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機器の使用時間と故障率の推移を表したグラフは、以下の3つの期間に区分
され、その形状からバスタブ曲線としてよく知られています。
(1)初期故障期 --- 初期:故障率は高から低に推移
(2)偶発的故障期 --- 中期:故障率は低
(3)磨耗故障期 --- 後期:故障率は再び低から高に推移
これは設備故障を防ぐため部品交換を行っても、すぐに故障率低下には結び
つかず、(1)の初期故障の高リスクがあることを示しています。
その原因は、部品不良や人が部品交換を行う際のヒューマンエラー、保全現場
でよく言われる「いじり壊し」などです。
故障原因を分析した結果【全故障の33%がいじり壊しなどの保守不良】による
ものであったとの報告(*)もあります。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
* 出展:原子力施設情報公開ライブラリーNUCIA
対象 1967年~2005年10月、全電力
総故障件数 約2500件/うち保守不良約800件
つまり、定期的にオーバーホールをすることが必ずしも、設備の信頼性向上
に繋がるものではないということです。
不要な整備、部品交換は保全費を押し上げる要因にもなります。
▼ これからの保全方式「状態基準保全(CBM)」
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◇ 状態基準保全 Condition Based Maintenance=CBM
このような時間基準保全の反省から、「設備が安定してその性能を発揮して
いるときに不要なメンテナンスを施すのではなく、必要な時に実施する」
保全が求められるようになりました。
こうして生まれたのが、機械の運転中の状態、つまりコンディションをモニタ
リング(監視)し、ここから異常の兆候をいち早く発見して、計画的に処置
するという状態基準保全(Condition Based Maintenance)です。
状態基準保全では、設備の状態に応じてメンテナンスすることで設備の信頼性
を確保し、なおかつ保全コストの削減と適正化を図ることができます。
※状態基準保全を実践するコンディションモニタリングツールはこちら↓
http://www.tlv.com/ja/catalog/news33j.html
---->>コストダウンに繋がるメンテナンスはこちらからどうぞ↓
保全に関わる各実績データをグラフで分かりやすく説明しています
http://www.tlv.com/ja/maintenance/0910maintenance_17j.html
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┃(彡(彡)彡)【連載】もっと知りたい蒸気のお話
┃ (彡(彡) ~ スチームトラップの作動点検 ~
┗━(彡)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第62話━━
スチームトラップの作動状況を確認するにはどうすればよいでしょうか。
トラップを点検・診断する機器も色々ありますが、そもそもスチームトラップ
の点検とは何かについて考えてみます。
▼ スチームトラップ点検はまず目視
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スチームトラップは、ドレンを排出し蒸気は漏らさない自動弁です。
従って、故障のタイプは以下の2つに大別できます。
- 蒸気漏れ
- ドレン排出不良
これらが起きていないかどうかを確認することが、スチームトラップ作動点検
の目的です。
目視によりドレンの排出状況を観察することが最も手軽な確認方法です。
ドレンが排出されていなければ、目視確認ですぐにわかります。ひどく蒸気を
漏らしている場合も大体わかります。
蒸気を漏らし気味になっている故障は、目視では判断が難しい場合がありま
す。それでも深刻な状況は発見できることが多いので、目視確認は重要な点検
方法の一つです。
ところが、スチームトラップの二次側はドレン回収などのため配管に接続さ
れていることも少なくありません。サイトグラスが設置されていない場合、
目視確認ができないことがあります。
この場合は目視以外の方法を考える必要があります。
目視できない状況下で状態を判断するためには、振動と温度を観察する方法が
考えられます。これは他の機械を点検する場合と同様です。
▼ 音を手がかりにします
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振動を観察するには音を手がかりにします。
スチームトラップは弁機構を備えているため、弁の開閉作動に伴う機械的な音
である作動音と、ドレンが流れる音を聴いて判断することができるはずです。
異常な音がしていればもちろん故障を疑う必要があります。
流れる音はどうでしょうか。本来はドレンが流れる音がしていますが、蒸気が
流れる音がしていれば蒸気漏れを疑う必要があります。
もっとも、ドレンが流れる音と蒸気が流れる音を聞き分けるのは容易ではなく
かなりの経験と知識が必要です。
▼ 温度を手がかりにします
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温度も重要な判断材料です。
スチームトラップの温度は最高で蒸気の温度まで上昇します。
従って、まず蒸気の温度を基準に考えましょう。
蒸気漏れを温度だけで察知することはかなり困難です。
なぜなら、ドレンをただちに排出するタイプのスチームトラップの場合、排出
されるドレンの温度は飽和温度に近く、飽和状態であれば蒸気とドレンの温度
は同じですので、両者の区別はつきません。
温度はむしろ、詰まりやトラップ容量不足によるドレン排出不良が起きていな
いかどうかの判断に有効です。ドレンの排出に問題があると、スチームトラッ
プの表面温度も低下してきます。これを捉えることで、詰まりなどドレンが
上手く排出されていないトラブルを発見することができます。
但し、蒸気使用装置が温度制御されている結果として、スチームトラップの
表面温度が低い場合もありますので、蒸気圧力や使用状況など周辺情報と照
らし合わせて判断することが必要です。
▼ 点検のための機器
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音や温度はどのような機器を使って観察すればよいでしょうか?
スチームトラップ内部の音を聴くためには、小さな音を大きく増幅して聴く
ことができる聴診器があれば便利です。
医師が使用するようなダイヤフラムを直接対象に押し当てるタイプは、平ら
な面の少ないスチームトラップには向かず、耐熱性にも不安があります。
聴針とダイヤフラムを組み合わせた専用の聴診器が適しています。
音を聴く場所は、聴きたい音が良く聞こえる場所ということになりますが、
色々な場所の音を聞いて総合的に判断しなければなりません。
※(参考)現場確認用聴診器 AP1の情報はこちら
http://www.tlv.com/product_v2/product_070401.html
温度を測るための温度計には様々なタイプがありますが、熱電対などを
センサーに用いたデジタル表示式のものが使いやすいでしょう。
音と違って温度は測る場所が決まっています。
必ずスチームトラップの一次側で測り、二次側で測ってはいけません。
二次側の温度は、その雰囲気の圧力での飽和温度までしか上がりません。
例えば二次側が大気開放であれば、一次側の蒸気温度が250℃であったとして
も100℃以上には上がらず、正しい判定はできません。
TLV製の点検ツールである、日常点検用のポケット型チェッカーや精密診断用
のトラップマンシステムも、基本的には温度と振動を測定してスチームトラッ
プの作動状況を判定しています。
※(参考)
日常点検用 ポケット型チェッカーPT1の情報はこちら
http://www.tlv.com/ja/catalog/news21j.html
精密診断用 スチームトラップ・マネージメントシステムの情報はこちら
http://www.tlv.com/product_v2/product_070403.html
------>>スチームトラップの作動点検について以下で図解しています↓
http://www.tlv.com/ja/steam_story/0910sadou_tenken.html
……………………………………(答えは上記リンク先↑の末尾に掲載)・.☆
☆ここで問題 ★ プチ・クイズ
「音は振動の一種と言えます。実際、聴診器以外の当社製スチームトラップ
診断器は、可聴音とは異なる帯域の振動を検出して判定に使用しています
が、どのような帯域の振動を検出しているでしょう。」
A.可聴音より高い帯域
B.可聴音より低い帯域
C.可聴音より低い帯域と高い帯域の両方
………………………………………………………………………………………☆
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■【製品紹介】新設プラントの定番品!蒸気ラインを合理化・安全性向上
┃ ~省コスト・省スペース・簡単施工の配管セット 縦型マニフォールド~
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▼ プラントの設計・施工工数を低減
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マニフォールド(マニホールド)とは、蒸気配管の分岐点やドレン配管の
集合点を集約したものであり、小型のヘッダーとバルブを組み合わせた配管
パッケージです。
プラントを新設する際、マニフォールドを設計に組み込めば、
◇ 設計を標準化して効率を上げたい
◇ 施工スペースが足りない
◇ 現場施工日数を短縮したい
◇ 溶接・検査の工数を減らしたい
このような課題を一挙に解決。
配管を合理的に管理し、クリーンで安全なプラントとすることができます。
マニフォールド自体を一から設計する場合、材質選定・寸法設計・強度設計
・バルブ選定などに加え、製作に当たっては素材の手配・加工・溶接・検査・
塗装などが必要です。
これらの工程が、当社のMシリーズマニフォールドなら一切不要。
完成品が鋳鋼製スチームトラップと同等の短納期で納入されます。
また、現場合わせで配管施工する余地が残っていると、P&I設計(配置・配管
設計)自体の標準化が困難ですが、完成品のマニフォールドでは、取り合い
のオリエンテーションやサイズが確定しますので、標準化も容易です。
▼ 欧米で標準の縦型マニフォールド
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日本国内では「ヘッダー」のイメージが強いせいか横型マニフォールドがまだ
主流ですが、欧米では縦型マニフォールドが一般的です。
省スペース化が図れる縦型は、むしろ日本のプラントに適した形と言えます。
その設置により、以下の効果も上げられます。
◇ 集約化によるスペースの確保
◇ 通路地面付近のトレース配管やスチームトラップを整理することによる
安全通路の確保
◇ 出入り口の対応関係を明確化することによる管理工数の削減
▼ 環境に優しくメンテナンス工数・コストも軽減
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本体は炭素鋼鍛鋼製でエロージョンによる穴あきなどの破損に強く、パイプ
を溶接したヘッダーに比べて溶接箇所が少ないため安全面でも優れています。
組み合わされるバルブはベローズバルブですので、グランドからの蒸気漏れ
がありません。ベローズバルブは弁・弁座ともステライト盛で、長期にわたり
シール性能を維持し、内漏れにも強い構造です。
蒸気漏れが無く増締め不要なベローズバルブとの組み合わせは、高い省エネ
ルギー効果を発揮し、メンテナンス工数及びコストも軽減します。
------>>縦型マニフォールド Mシリーズの詳細はこちら↓
http://www.tlv.com/ja/catalog/news68j.html
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★ TLVサイト会員ページ・ダウンロードデータ更新情報
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TLVサイト会員ページで公開しているCADデータ(外観図)、取扱説明書の
更新情報をお知らせ致します。
☆CADデータ(外観図)を新規追加しました
BE1
☆取扱説明書を修正しました
MC-COS-3/MC-COS-16(和文・英文)
MC-COSR-3/MC-COSR-16(和文・英文)
MC-VCOS(和文・英文)
MC-VCOSR(和文・英文)
A3N/AF3N(英文)
A46S/A46SW/A65S(英文)
HR80A(英文)
P46SR(英文)
P46SRN(英文)
SH5VL(英文)
FP32 (P32)(英文)
※TLVサイト会員ページでは、CADデータ(外観図)・取扱説明書のダウン
ロードができます。会員登録・ご利用は無料です。ログインはこちら↓
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★ 編集後記
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最後までお読みいただきありがとうございます。
秋は美味しいものが沢山あって、体調(体重)管理が難しいですね。
冒頭でお伝えした通り、先日会社の定期健診がありましたが、
あちらこちらで「こんなはずじゃ・・・」の声が上がっておりました。
人間の体も、時間基準保全(TBM)より状態基準保全(CBM)で、
常に監視する必要があるみたいです。。
記事でもご紹介した、今年のメンテナンス・テクノショーのTLVブースは、
ブース全体が「配管の中」のようなイメージになっています。
実際に、現場の配管で、各種メンテナンス機器の操作風景をご覧頂く
ような「体感型」の展示です。
配管のあちらこちらで、様々なデモンストレーションをして
おりますので、よろしかったら是非お立ち寄りください!
その際は、デモの事前予約が便利ですよ♪(粗品も差し上げます)
http://www.tlv.com/news/newsj/news119j.html
次号のTLVメールマガジンは11月25日(水)配信の予定です。お楽しみに!
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☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
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