TLV蒸気と省エネメールマガジン
2010/10/26 Vol.86
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■ TLVメールマガジン Vol.86
■ ~蒸気を通して省エネ・環境を考える~
■ 2010年10月26日 株式会社テイエルブイ http://www.tlv.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
来る11月17日~19日、東京で『メンテナンス・テクノショー2010』が開催され
ます。今年で50周年を迎える保全の専門展示会に、TLVは今年も出展します。
メールマガジンでは、当社の展示内容や招待状のプレゼントのほか、
展示会でもご紹介する新製品『シャフトアライン』をご案内します。
また、メンテナンスに関連して、トラップの分解修理に関する記事もご用意
しました。当社製品の特長は「長寿命」。
正しいメンテナンスでより長くお使いいただければ幸いです。
では、今月のメールマガジン、保全特集号をお届けします。
▼ INDEX ▼
==================================================================
■□ 【出展案内】
<50周年>メンテナンス・テクノショー2010 出展のご案内
~ 芯出し&振動測定が1つになった新製品のデモもあります ~
ご希望の方にご招待状プレゼント(11/10締切)
■□ 【新製品】
レーザー式軸芯出し器にエントリー・モデル登場
~ 扱いやすく、手頃な価格のシャフトアライン新発売 ~
他のラインナップとの違いを比較表にまとめています
■□ 【ECO】
清掃・修理しながら製品と長く付き合う方法
~ 自分で直せる!故障製品の分解・修理・組立の仕方 ~
分解・組立の手順、交換部品の内容、作業前の確認事項はこちら
■□ 【連 載】
もっと知りたい蒸気のお話
~ グループトラッピング ~
装置の能力低下やウォーターハンマー発生の原因にもなります
★ ダウンロードサイトデータ更新情報
★ 編集後記(新・蒸気のお話)
==================================================================
このメールは、TLVメールマガジンをご希望の方に無料で配信しております。
配信停止やアドレス等の変更は以下またはccc@tlv.comまでお願い致します。
・配信停止
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=S002
・アドレス等変更
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=S003
・メルマガ紹介・・・メルマガ新規登録およびバックファイルはこちら
http://www.tlv.com/ja/mail_magazine/index.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■【出展案内】<50周年>メンテナンス・テクノショー2010 出展のご案内
┃ ~ 今年は「技能伝承問題」の解決策をご提案します ~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
東京ビッグサイトで11月17日~19日、「工場経営と保全を考える専門展示会」
メンテナンス・テクノショー2010が開催されます。
2年に1度行われている同展示会ですが、今年は50周年ということもあり、
昨年に続いての開催です。
TLVは今年も、グループ会社であるTTSとともに出展し、
「Smart Maintenance ~新時代を切開くメンテナンスコンセプト~ 」
をテーマに、「コストダウンと信頼性の両立」「技能伝承問題」に対する
解決策として、今後のプラントメンテナンスを見据えた各技術とそれらの
スマートな使いこなしをご提案します。
豊富な製品・サービス・ソリューションを実機でご紹介するほか、
レーザー式軸芯出し&振動測定が1つになった新製品、スマートスキャナー
のデモンストレーションもございます!是非会場へお越しください。
------>>メンテナンステクノショーのTLV展示内容はこちら
http://www.tlv.com/news/newsj/news144j.html
◇ 会 場: 東京ビッグサイト(東京国際展示場)東4,5ホール
ブースNo.:221-M
◇ 期 間: 2010年11月17日(水)~19日(金)
◇ 時 間: 10:00~17:00
◇ 入場料: 1,000円(税込)
※但し、招待状持参者は無料です。
-----------------------------------------------------------
メンテナンステクノショー2010招待状のお申込はこちら↓
https://www.tlv.com/ja/contactform/finish.php?id=M028
-----------------------------------------------------------
【展示ブースのご紹介】
◇ テーマ:Smart Maintenance~新時代を切開くメンテナンスコンセプト~
◇ ご紹介する主な製品・サービス:以下の4つのSmartをご紹介します。
▼ Smart Screening - 最少コストでリスクを絞り込み -
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
リスクを見逃さず適切な精密診断が行えていますか?
対象範囲全域で精密診断が出来れば万全ですが、それには膨大な時間と費用
がかかります。しかし診断をしなければリスクは発見できません。
全域をスクリーニング(異常箇所を洗い出し)し、必要な箇所に対して精密
診断を行えば、時間と費用は最小限にプラントの安全性を高めます。
■ 対象製品・サービス
- 配管の外部腐食診断:[ガイド波配管診断]
- 配管・タンク等設備の外面腐食診断:[PEC(パルス渦流探傷)]
- エア・ガスのリーク診断:[ソニックマンサーベイ]
▼ Smart Measurement - 多様な計測業務を新技術が変える -
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
歩留まり向上に対策が必要だとわかっていても、連続稼働が前提のロール設備
では時間のかかる診断を実施し難いものです。短時間で診断・原因究明ができ
れば既存の設備の能力を最大限に発揮できるようになります。
■ 対象製品・サービス
- ロール設備の平行度診断:[ロールパラレルアライメント]他
▼ Smart Monitoring - 正確な振動管理を最も簡単に実現 -
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
突発故障対策として振動管理が重要だとわかっていても、測定値の信頼性の
問題や計測・分析の負担が大きく継続が困難という課題があります。
実際に運用を継続できる、振動の計測管理ツールです。
■ 対象製品・サービス
- コンディションモニタリング:[振動計・振動管理ツール]他
▼ Smart Alignment - アライメントの時間短縮と精度向上 -
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
熟練技術者の減少の中、作業精度を維持しコストダウンも図らなければなり
ません。誰でも習熟できる最新ツールは時間短縮と精度向上を両立させます。
新製品シャフトアラインのご紹介、及びスマートスキャナーのデモンスト
レーションもございます。
■ 対象製品・サービス
- レーザーアライメント:[レーザー式芯出し装置]
------>>メンテナンステクノショー2010のTLV展示内容はこちら
http://www.tlv.com/news/newsj/news144j.html
-----------------------------------------------------------
メンテナンステクノショー2010招待状のお申込はこちら↓
https://www.tlv.com/ja/contactform/finish.php?id=M028
-----------------------------------------------------------
------>>社団法人日本能率協会 メンテナンステクノショー2010のサイト
http://www.jma.or.jp/next/mt/
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■【新製品】レーザー式軸芯出し器にエントリーモデル登場
┃ ~ 扱いやすく、手頃な価格のシャフトアライン発売 ~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
レーザー式軸芯出し器は、1984年にドイツのプルーフテクニック社が世界で
初めてメンテナンス業界に紹介して以来、世界各国で広く回転機の芯出しに
使われるようになりました。
作業時間の短縮、誰でも高精度に芯出しができる操作性、
芯出し精度が高いことによる設備の信頼性の向上と故障の低減、
そして、その結果としての安定・安全操業、コストダウン・・・。
レーザー式は、特に重要機や芯出しが難しい機械、芯出しに時間がかかる機械
に優先的に使用されてきましたが、価格が高いこともあり、一般的なポンプや
ファンではなかなか採用できないお客様が多かったのも実情でした。
そこで同社は、
「もっと日常的な作業にレーザー式軸芯出し器を使いたい」
という実務者の強い要望に応え、レーザーの高い測定精度を持ちながら、
コストパフォーマンスの高い新製品『シャフトアライン』を開発しました。
▼ シャフトアラインの特長
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
シャフトアラインには大きく分けて以下の3つの特長があります。
◇ 手頃な価格のエントリーモデル
◇ 大きなカラー画面と日本語表示
◇ シンプル機能で使いやすい
◇ IP65の防塵防滴機能で、屋外でも安心して使える
◇ 作業報告はPDFファイルで簡単作成
ポンプやファンの芯出しを目的としているため、そこで必要とされる性能・
機能に特化されており、より一層誰でも扱いやすくなりました。
加えて、導入ユーザー様が無料でご参加いただける『レーザー式軸芯出し
セミナー』もありますので、確実に操作方法をマスターしていただけます。
http://www.tlv.com/ja/seminar/s-b2-r.html
「レーザー式芯出し器はいいが高くて・・・」
「操作をマスターできるか不安」
「レーザー式軸芯出し器がもう何台か追加で欲しい」
「重要機器だけでなく、ポンプ・ファン全てをレーザーで芯出ししたい」
このような方々にピッタリです。
また、ホットアライメントや特殊な測定モードなど、機能をグレードアップ
したくなった場合には、いつでも必要なオプションを追加購入できます。
価格については、お手数ですが最寄の営業所か以下までお問合せください。
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=M081
▼ 既にご使用中のお客様の声
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
既に採用いただいたお客様にも、使いやすいと大変好評です。
ご感想の一部を以下にご紹介します。
「作業時間がダイヤルゲージの半分以下になった」
「日本語のカラー画面が見やすく、自動的に画面が進むので、すぐに操作を
覚えられた」
「芯出し状態と修正量が同じ画面に表示され、リアルタイムで修正の進捗が
分かるので水平方向の修正が速い」
「デジタルの数字で修正量が表示されるので、それに合わせて成形済みの
シム(※注)を入れれば、作業が早くて楽」
「結果をPDFファイルで外部メモリーに記録し印刷できるので、報告書の作成
が簡単」
※注.ステンレス製で繰り返し使用できる成形済みシムライナー
http://www.tlv.com/product_v2/product_070103.html
誰でも効率良く、精度良く芯出しができる、レーザー式軸芯出し器シャフト
アライン。手頃な価格・シンプル機能が使いやすいエントリーモデルです。
以下では、他のレーザー式軸芯出し器のラインナップとの比較表をまとめて
いますので、是非ご覧ください。
------>>シャフトアラインの詳細及び、他ラインナップとの比較表はこちら
http://www.tlv.com/news/newsj/news23j.html
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■【ECO】清掃・修理しながら製品と長く付き合う方法
┃ ~ 自分で直せる!故障製品の分解・修理・組立の仕方 ~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼ 買い換えるのはまだ早い!?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
スチームトラップや減圧弁は広い意味ではバルブの一種ですが、玉形弁や
ボール弁などと比べると、より複雑な機構をそれぞれの内部に持っています。
長く使用していくと、その複雑な機構が経年劣化で性能低下や作動不良を
起こすようになりますが、トラブル原因の大部分は動きのある部分やシート
部分の故障であり、ボディ本体などはあまりダメージを受けません。
そのため、傷んだ部品だけを交換すれば、新品同様に性能が復帰して
まだまだ使用できることも多いのです。
TLVでは、ほとんどの製品に補修用部品をご用意しています。
▼ こんなときには清掃・部品交換
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
スチームトラップを例に挙げれば、故障は詰まり方向の故障と、蒸気漏れ
方向の故障に大別できます。
◇ 詰まり故障
詰まり方向の故障は、ドレンが排出されない状態です。ドレン流路の一部が
閉塞している可能性があるため、まずは開放点検によってゴミや異物が流路
に詰まっていないかどうか確認します。
異物をブロックするスクリーンや、ドレンの出口孔であるオリフィスが詰まっ
ていることが多く、異物を除去すれば正常復帰することもあります。
異物の詰まり以外では、部品が損傷して弁機構が損なわれている場合があり
ます。この場合は、部品交換が必要です。
◇ 蒸気漏れ故障
蒸気漏れ方向の故障は、部品の損傷が原因となっている場合が多く、その場合
は部品を交換する必要があります。
また、シート部分に異物が介在することにより蒸気漏れを起こしているケース
スがあります。長期間そのような状態で蒸気漏れを起こしていた場合の多くは
エロージョンによりシート部分に傷が入ってしまっています。漏れの直接の
原因が異物介在でも、傷にまで発展している場合はやはり部品を交換します。
このように、開放して清掃すれば正常復帰するケースと、部品交換が必要な
ケースとがありますので、当社ではリペア用部品も2つのタイプに分けて
ご用意しております。作業内容に合わせてお選びください。
◆ 清掃のみ :点検キット
(分解再組み立てに必要なガスケット類のセット)
◆ 部品交換が必要:補修キット
(点検キット+交換が必要な消耗部品のセット)
------>>点検キット・補修キット一覧
http://www.tlv.com/product_v2/product_buhin.html
▼ 分解・組立の手引きを活用しましょう
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
分解作業のときは、取扱説明書を参照しながら実施いただくことが基本です
が、TLVホームページには必要手順だけをまとめた便利なページもあります。
メンテナンスの計画や手順の確認にご活用ください。
------>>分解・組立の手引き
http://www.tlv.com/ja/decomposition/index.html
また、作業時のポイントも写真入りでご紹介しています。
こちらは取扱説明書にも記載されていない情報ですので必見です!
------>>分解・組立の手引き:作業前の確認事項
http://www.tlv.com/ja/decomposition/decom_sagyou.html
取扱説明書はホームページからダウンロードしていただけます。
TLVサイト会員限定ですので、事前にご登録の上ログインしてください。
------>>取扱説明書はこちら(会員限定、登録無料)
https://www.tlv.com/ja/download/login.php
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃(彡(彡)彡)【連載】もっと知りたい蒸気のお話
┃ (彡(彡) ~ グループトラッピング ~
┗━(彡)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第73話━━
▼ スチームトラップは熱交換器(部分)ごとに設置
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
複数の熱交換器(部分)で発生するドレンを集合させて1台のスチームトラッ
プで排出するようなトラップ設置方法を、グループトラッピングと呼びます。
熱交換器などの装置にスチームトラップを設置する場合は、1台の熱交換器に
対して1つのスチームトラップを設置し、グループトラッピングは避けるのが
基本です。
但し、ここで気をつけなくてはならないのは、「1つの装置」=「1つの熱
交換器」とは限らないことです。
1つの装置なのでスチームトラップを1台だけ付けていたら、結果的にグループ
トラッピングになっていた・・・ということもあります。
▼ グループトラッピングの例
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
例えばこんなケースです。
熱風を発生させる蒸気加熱式のヒーターには、フィンの付いたチューブを複数
並べて、ヘッダーで繋いで面を形成したものがよく使用されます。この面を
2枚、3枚と重ねて伝熱面積を増加させ、加熱能力を向上させたユニットが存在
します。
この場合、1つの熱風発生ユニットとはいえ、内部には2つ、3つの熱交換器
(部分)が存在することになります。
各熱交換器は、伝熱面のある位置や伝熱面積によって発生するドレン量が異
なります。これら全てのドレン排出を、1台のスチームトラップでカバーしよ
うとすると、ドレンが均等にスチームトラップへ流入せず、ドレンが抜けない
熱交換器が出てきます。
ドレンが十分に抜けない熱交換器ではドレン滞留が発生し、その結果、ヒー
ター全体での加熱能力が低下します。
また、深刻な問題として、ウォータハンマーの発生があります。ウォーター
ハンマーは熱交換器内部で起こることもあれば、スチームトラップ手前の
配管で起こることもあります。
▼ グループトラッピングが避けられない場合
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
しかし中には、構造上、個別にスチームトラップを設置することが困難な装置
もあります。
【グループトラッピングされることの多い装置】
- 熱風ヒーター
- 多段プレス
- コルゲートマシンダブルフェーサーの熱板
止むを得ずグループトラッピングを行う際は、スチームトラップ手前に十分
な大きさの集合ヘッダーを設けて、気液置換が可能となるようにしなければ
なりません。気液置換が不十分だと蒸気がスチームトラップへ入り込み、
スチームロッキングを起こす恐れがあります。
ヘッダーによりトラップにとっての気液分離の問題は解消されますが、まだ
他に問題が残ります。
それは集合ヘッダーを設置しても、それによって各熱交換部分が相互に結合
されることになるため、他の熱交換部分から伝熱部分への蒸気の逆流などが
起こり得ることです。その場合は、スチームトラップでスチームロッキング
が起きていなくても、ドレン抜けに影響が出る可能性があります。
従って、グループトラッピングを行う場合は、それを前提とした装置・配管
設計に基づき、装置メーカーで十分に確認検証をした上で実施されるべきで
す。
既に個別トラッピングされている装置をグループトラッピング化することは
上述の通り、リスクが大きいため推奨できません。
------>>グループトラッピングについて以下で図解しています↓
http://www.tlv.com/ja/steam_story/1010group_trapping.html
……………………………………(答えは上記リンク先↑の末尾に掲載)・.☆
☆ここで問題 ★ プチ・クイズ
「止むを得ずグループトラッピングにする場合、スチームトラップの
排出能力はどのように考えればよいでしょう?」
A.想定される総ドレン量を熱交換器の数で割った平均的な排出能力
B.各熱交換器のうちドレン量が最大のものに合わせた排出能力
C.全ての熱交換器から発生した総ドレン量をカバーできる排出能力
………………………………………………………………………………………☆
☆蒸気についてもっと学ぶなら☆
現場で役立つテクニカルハンドブック
http://www.tlv.com/ja/handbook/s-handbook.html
【Web割引】蒸気セミナー 入門からメンテナンスまで実習中心の全3コース
http://www.tlv.com/ja/seminar/seminar.html
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★ トピックス
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆CD版製品総合カタログ(STEAM)を2010/10/01版に改訂しました。
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=H101
☆11月5日に大分で蒸気の入門&実践の出張セミナーを開催します。
(会場:JX日鉱日石エネルギー製株式会社 大分製油所様)
http://www.tlv.com/ja/seminar/s-s1-r1011ooita.html
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★ TLVサイト会員ページ・ダウンロードデータ更新情報
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
TLVサイト会員ページで公開しているCADデータ(外観図)、取扱説明書の
更新情報をお知らせ致します。
今月の更新はありません。
※TLVサイト会員ページでは、CADデータ(外観図)・取扱説明書のダウン
ロードができます。会員登録・ご利用は無料です。ログインはこちら↓
https://www.tlv.com/ja/download/login.php
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★ 編集後記
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最後までお読みいただきありがとうございます。
当メルマガで一番人気の連載記事は、『もっと知りたい蒸気のお話』。
http://www.tlv.com/ja/steam_story/index.html
2003年の第一回目以来、「分かりやすい」「教育用に最適」とご好評
いただいておりますが、今や70話以上ある蒸気のお話。
過去の記事も改めて読もうとすると、
「全部読みたいけど、時間が無くて・・・。」
「どこから読んでいいかわからない。」
という方もいらっしゃるようです。
そんな方々に朗報です!
蒸気のお話に、人気TOP3、オススメ、最新記事のランキングを追加しました。
ランキングは毎月変わりますので、是非チェックしてみてくださいね。
次号のTLVメールマガジンは、11月30日(火)配信の予定です。お楽しみに♪
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■■ TLVメールマガジン Vol.86
■ ~蒸気を通して省エネ・環境を考える~
■ 2010年10月26日 株式会社テイエルブイ http://www.tlv.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
来る11月17日~19日、東京で『メンテナンス・テクノショー2010』が開催され
ます。今年で50周年を迎える保全の専門展示会に、TLVは今年も出展します。
メールマガジンでは、当社の展示内容や招待状のプレゼントのほか、
展示会でもご紹介する新製品『シャフトアライン』をご案内します。
また、メンテナンスに関連して、トラップの分解修理に関する記事もご用意
しました。当社製品の特長は「長寿命」。
正しいメンテナンスでより長くお使いいただければ幸いです。
では、今月のメールマガジン、保全特集号をお届けします。
▼ INDEX ▼
==================================================================
■□ 【出展案内】
<50周年>メンテナンス・テクノショー2010 出展のご案内
~ 芯出し&振動測定が1つになった新製品のデモもあります ~
ご希望の方にご招待状プレゼント(11/10締切)
■□ 【新製品】
レーザー式軸芯出し器にエントリー・モデル登場
~ 扱いやすく、手頃な価格のシャフトアライン新発売 ~
他のラインナップとの違いを比較表にまとめています
■□ 【ECO】
清掃・修理しながら製品と長く付き合う方法
~ 自分で直せる!故障製品の分解・修理・組立の仕方 ~
分解・組立の手順、交換部品の内容、作業前の確認事項はこちら
■□ 【連 載】
もっと知りたい蒸気のお話
~ グループトラッピング ~
装置の能力低下やウォーターハンマー発生の原因にもなります
★ ダウンロードサイトデータ更新情報
★ 編集後記(新・蒸気のお話)
==================================================================
このメールは、TLVメールマガジンをご希望の方に無料で配信しております。
配信停止やアドレス等の変更は以下またはccc@tlv.comまでお願い致します。
・配信停止
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=S002
・アドレス等変更
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=S003
・メルマガ紹介・・・メルマガ新規登録およびバックファイルはこちら
http://www.tlv.com/ja/mail_magazine/index.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■【出展案内】<50周年>メンテナンス・テクノショー2010 出展のご案内
┃ ~ 今年は「技能伝承問題」の解決策をご提案します ~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
東京ビッグサイトで11月17日~19日、「工場経営と保全を考える専門展示会」
メンテナンス・テクノショー2010が開催されます。
2年に1度行われている同展示会ですが、今年は50周年ということもあり、
昨年に続いての開催です。
TLVは今年も、グループ会社であるTTSとともに出展し、
「Smart Maintenance ~新時代を切開くメンテナンスコンセプト~ 」
をテーマに、「コストダウンと信頼性の両立」「技能伝承問題」に対する
解決策として、今後のプラントメンテナンスを見据えた各技術とそれらの
スマートな使いこなしをご提案します。
豊富な製品・サービス・ソリューションを実機でご紹介するほか、
レーザー式軸芯出し&振動測定が1つになった新製品、スマートスキャナー
のデモンストレーションもございます!是非会場へお越しください。
------>>メンテナンステクノショーのTLV展示内容はこちら
http://www.tlv.com/news/newsj/news144j.html
◇ 会 場: 東京ビッグサイト(東京国際展示場)東4,5ホール
ブースNo.:221-M
◇ 期 間: 2010年11月17日(水)~19日(金)
◇ 時 間: 10:00~17:00
◇ 入場料: 1,000円(税込)
※但し、招待状持参者は無料です。
-----------------------------------------------------------
メンテナンステクノショー2010招待状のお申込はこちら↓
https://www.tlv.com/ja/contactform/finish.php?id=M028
-----------------------------------------------------------
【展示ブースのご紹介】
◇ テーマ:Smart Maintenance~新時代を切開くメンテナンスコンセプト~
◇ ご紹介する主な製品・サービス:以下の4つのSmartをご紹介します。
▼ Smart Screening - 最少コストでリスクを絞り込み -
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
リスクを見逃さず適切な精密診断が行えていますか?
対象範囲全域で精密診断が出来れば万全ですが、それには膨大な時間と費用
がかかります。しかし診断をしなければリスクは発見できません。
全域をスクリーニング(異常箇所を洗い出し)し、必要な箇所に対して精密
診断を行えば、時間と費用は最小限にプラントの安全性を高めます。
■ 対象製品・サービス
- 配管の外部腐食診断:[ガイド波配管診断]
- 配管・タンク等設備の外面腐食診断:[PEC(パルス渦流探傷)]
- エア・ガスのリーク診断:[ソニックマンサーベイ]
▼ Smart Measurement - 多様な計測業務を新技術が変える -
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
歩留まり向上に対策が必要だとわかっていても、連続稼働が前提のロール設備
では時間のかかる診断を実施し難いものです。短時間で診断・原因究明ができ
れば既存の設備の能力を最大限に発揮できるようになります。
■ 対象製品・サービス
- ロール設備の平行度診断:[ロールパラレルアライメント]他
▼ Smart Monitoring - 正確な振動管理を最も簡単に実現 -
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
突発故障対策として振動管理が重要だとわかっていても、測定値の信頼性の
問題や計測・分析の負担が大きく継続が困難という課題があります。
実際に運用を継続できる、振動の計測管理ツールです。
■ 対象製品・サービス
- コンディションモニタリング:[振動計・振動管理ツール]他
▼ Smart Alignment - アライメントの時間短縮と精度向上 -
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
熟練技術者の減少の中、作業精度を維持しコストダウンも図らなければなり
ません。誰でも習熟できる最新ツールは時間短縮と精度向上を両立させます。
新製品シャフトアラインのご紹介、及びスマートスキャナーのデモンスト
レーションもございます。
■ 対象製品・サービス
- レーザーアライメント:[レーザー式芯出し装置]
------>>メンテナンステクノショー2010のTLV展示内容はこちら
http://www.tlv.com/news/newsj/news144j.html
-----------------------------------------------------------
メンテナンステクノショー2010招待状のお申込はこちら↓
https://www.tlv.com/ja/contactform/finish.php?id=M028
-----------------------------------------------------------
------>>社団法人日本能率協会 メンテナンステクノショー2010のサイト
http://www.jma.or.jp/next/mt/
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■【新製品】レーザー式軸芯出し器にエントリーモデル登場
┃ ~ 扱いやすく、手頃な価格のシャフトアライン発売 ~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
レーザー式軸芯出し器は、1984年にドイツのプルーフテクニック社が世界で
初めてメンテナンス業界に紹介して以来、世界各国で広く回転機の芯出しに
使われるようになりました。
作業時間の短縮、誰でも高精度に芯出しができる操作性、
芯出し精度が高いことによる設備の信頼性の向上と故障の低減、
そして、その結果としての安定・安全操業、コストダウン・・・。
レーザー式は、特に重要機や芯出しが難しい機械、芯出しに時間がかかる機械
に優先的に使用されてきましたが、価格が高いこともあり、一般的なポンプや
ファンではなかなか採用できないお客様が多かったのも実情でした。
そこで同社は、
「もっと日常的な作業にレーザー式軸芯出し器を使いたい」
という実務者の強い要望に応え、レーザーの高い測定精度を持ちながら、
コストパフォーマンスの高い新製品『シャフトアライン』を開発しました。
▼ シャフトアラインの特長
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
シャフトアラインには大きく分けて以下の3つの特長があります。
◇ 手頃な価格のエントリーモデル
◇ 大きなカラー画面と日本語表示
◇ シンプル機能で使いやすい
◇ IP65の防塵防滴機能で、屋外でも安心して使える
◇ 作業報告はPDFファイルで簡単作成
ポンプやファンの芯出しを目的としているため、そこで必要とされる性能・
機能に特化されており、より一層誰でも扱いやすくなりました。
加えて、導入ユーザー様が無料でご参加いただける『レーザー式軸芯出し
セミナー』もありますので、確実に操作方法をマスターしていただけます。
http://www.tlv.com/ja/seminar/s-b2-r.html
「レーザー式芯出し器はいいが高くて・・・」
「操作をマスターできるか不安」
「レーザー式軸芯出し器がもう何台か追加で欲しい」
「重要機器だけでなく、ポンプ・ファン全てをレーザーで芯出ししたい」
このような方々にピッタリです。
また、ホットアライメントや特殊な測定モードなど、機能をグレードアップ
したくなった場合には、いつでも必要なオプションを追加購入できます。
価格については、お手数ですが最寄の営業所か以下までお問合せください。
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=M081
▼ 既にご使用中のお客様の声
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
既に採用いただいたお客様にも、使いやすいと大変好評です。
ご感想の一部を以下にご紹介します。
「作業時間がダイヤルゲージの半分以下になった」
「日本語のカラー画面が見やすく、自動的に画面が進むので、すぐに操作を
覚えられた」
「芯出し状態と修正量が同じ画面に表示され、リアルタイムで修正の進捗が
分かるので水平方向の修正が速い」
「デジタルの数字で修正量が表示されるので、それに合わせて成形済みの
シム(※注)を入れれば、作業が早くて楽」
「結果をPDFファイルで外部メモリーに記録し印刷できるので、報告書の作成
が簡単」
※注.ステンレス製で繰り返し使用できる成形済みシムライナー
http://www.tlv.com/product_v2/product_070103.html
誰でも効率良く、精度良く芯出しができる、レーザー式軸芯出し器シャフト
アライン。手頃な価格・シンプル機能が使いやすいエントリーモデルです。
以下では、他のレーザー式軸芯出し器のラインナップとの比較表をまとめて
いますので、是非ご覧ください。
------>>シャフトアラインの詳細及び、他ラインナップとの比較表はこちら
http://www.tlv.com/news/newsj/news23j.html
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■【ECO】清掃・修理しながら製品と長く付き合う方法
┃ ~ 自分で直せる!故障製品の分解・修理・組立の仕方 ~
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼ 買い換えるのはまだ早い!?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
スチームトラップや減圧弁は広い意味ではバルブの一種ですが、玉形弁や
ボール弁などと比べると、より複雑な機構をそれぞれの内部に持っています。
長く使用していくと、その複雑な機構が経年劣化で性能低下や作動不良を
起こすようになりますが、トラブル原因の大部分は動きのある部分やシート
部分の故障であり、ボディ本体などはあまりダメージを受けません。
そのため、傷んだ部品だけを交換すれば、新品同様に性能が復帰して
まだまだ使用できることも多いのです。
TLVでは、ほとんどの製品に補修用部品をご用意しています。
▼ こんなときには清掃・部品交換
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
スチームトラップを例に挙げれば、故障は詰まり方向の故障と、蒸気漏れ
方向の故障に大別できます。
◇ 詰まり故障
詰まり方向の故障は、ドレンが排出されない状態です。ドレン流路の一部が
閉塞している可能性があるため、まずは開放点検によってゴミや異物が流路
に詰まっていないかどうか確認します。
異物をブロックするスクリーンや、ドレンの出口孔であるオリフィスが詰まっ
ていることが多く、異物を除去すれば正常復帰することもあります。
異物の詰まり以外では、部品が損傷して弁機構が損なわれている場合があり
ます。この場合は、部品交換が必要です。
◇ 蒸気漏れ故障
蒸気漏れ方向の故障は、部品の損傷が原因となっている場合が多く、その場合
は部品を交換する必要があります。
また、シート部分に異物が介在することにより蒸気漏れを起こしているケース
スがあります。長期間そのような状態で蒸気漏れを起こしていた場合の多くは
エロージョンによりシート部分に傷が入ってしまっています。漏れの直接の
原因が異物介在でも、傷にまで発展している場合はやはり部品を交換します。
このように、開放して清掃すれば正常復帰するケースと、部品交換が必要な
ケースとがありますので、当社ではリペア用部品も2つのタイプに分けて
ご用意しております。作業内容に合わせてお選びください。
◆ 清掃のみ :点検キット
(分解再組み立てに必要なガスケット類のセット)
◆ 部品交換が必要:補修キット
(点検キット+交換が必要な消耗部品のセット)
------>>点検キット・補修キット一覧
http://www.tlv.com/product_v2/product_buhin.html
▼ 分解・組立の手引きを活用しましょう
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
分解作業のときは、取扱説明書を参照しながら実施いただくことが基本です
が、TLVホームページには必要手順だけをまとめた便利なページもあります。
メンテナンスの計画や手順の確認にご活用ください。
------>>分解・組立の手引き
http://www.tlv.com/ja/decomposition/index.html
また、作業時のポイントも写真入りでご紹介しています。
こちらは取扱説明書にも記載されていない情報ですので必見です!
------>>分解・組立の手引き:作業前の確認事項
http://www.tlv.com/ja/decomposition/decom_sagyou.html
取扱説明書はホームページからダウンロードしていただけます。
TLVサイト会員限定ですので、事前にご登録の上ログインしてください。
------>>取扱説明書はこちら(会員限定、登録無料)
https://www.tlv.com/ja/download/login.php
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃(彡(彡)彡)【連載】もっと知りたい蒸気のお話
┃ (彡(彡) ~ グループトラッピング ~
┗━(彡)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第73話━━
▼ スチームトラップは熱交換器(部分)ごとに設置
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
複数の熱交換器(部分)で発生するドレンを集合させて1台のスチームトラッ
プで排出するようなトラップ設置方法を、グループトラッピングと呼びます。
熱交換器などの装置にスチームトラップを設置する場合は、1台の熱交換器に
対して1つのスチームトラップを設置し、グループトラッピングは避けるのが
基本です。
但し、ここで気をつけなくてはならないのは、「1つの装置」=「1つの熱
交換器」とは限らないことです。
1つの装置なのでスチームトラップを1台だけ付けていたら、結果的にグループ
トラッピングになっていた・・・ということもあります。
▼ グループトラッピングの例
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
例えばこんなケースです。
熱風を発生させる蒸気加熱式のヒーターには、フィンの付いたチューブを複数
並べて、ヘッダーで繋いで面を形成したものがよく使用されます。この面を
2枚、3枚と重ねて伝熱面積を増加させ、加熱能力を向上させたユニットが存在
します。
この場合、1つの熱風発生ユニットとはいえ、内部には2つ、3つの熱交換器
(部分)が存在することになります。
各熱交換器は、伝熱面のある位置や伝熱面積によって発生するドレン量が異
なります。これら全てのドレン排出を、1台のスチームトラップでカバーしよ
うとすると、ドレンが均等にスチームトラップへ流入せず、ドレンが抜けない
熱交換器が出てきます。
ドレンが十分に抜けない熱交換器ではドレン滞留が発生し、その結果、ヒー
ター全体での加熱能力が低下します。
また、深刻な問題として、ウォータハンマーの発生があります。ウォーター
ハンマーは熱交換器内部で起こることもあれば、スチームトラップ手前の
配管で起こることもあります。
▼ グループトラッピングが避けられない場合
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
しかし中には、構造上、個別にスチームトラップを設置することが困難な装置
もあります。
【グループトラッピングされることの多い装置】
- 熱風ヒーター
- 多段プレス
- コルゲートマシンダブルフェーサーの熱板
止むを得ずグループトラッピングを行う際は、スチームトラップ手前に十分
な大きさの集合ヘッダーを設けて、気液置換が可能となるようにしなければ
なりません。気液置換が不十分だと蒸気がスチームトラップへ入り込み、
スチームロッキングを起こす恐れがあります。
ヘッダーによりトラップにとっての気液分離の問題は解消されますが、まだ
他に問題が残ります。
それは集合ヘッダーを設置しても、それによって各熱交換部分が相互に結合
されることになるため、他の熱交換部分から伝熱部分への蒸気の逆流などが
起こり得ることです。その場合は、スチームトラップでスチームロッキング
が起きていなくても、ドレン抜けに影響が出る可能性があります。
従って、グループトラッピングを行う場合は、それを前提とした装置・配管
設計に基づき、装置メーカーで十分に確認検証をした上で実施されるべきで
す。
既に個別トラッピングされている装置をグループトラッピング化することは
上述の通り、リスクが大きいため推奨できません。
------>>グループトラッピングについて以下で図解しています↓
http://www.tlv.com/ja/steam_story/1010group_trapping.html
……………………………………(答えは上記リンク先↑の末尾に掲載)・.☆
☆ここで問題 ★ プチ・クイズ
「止むを得ずグループトラッピングにする場合、スチームトラップの
排出能力はどのように考えればよいでしょう?」
A.想定される総ドレン量を熱交換器の数で割った平均的な排出能力
B.各熱交換器のうちドレン量が最大のものに合わせた排出能力
C.全ての熱交換器から発生した総ドレン量をカバーできる排出能力
………………………………………………………………………………………☆
☆蒸気についてもっと学ぶなら☆
現場で役立つテクニカルハンドブック
http://www.tlv.com/ja/handbook/s-handbook.html
【Web割引】蒸気セミナー 入門からメンテナンスまで実習中心の全3コース
http://www.tlv.com/ja/seminar/seminar.html
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★ トピックス
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆CD版製品総合カタログ(STEAM)を2010/10/01版に改訂しました。
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=H101
☆11月5日に大分で蒸気の入門&実践の出張セミナーを開催します。
(会場:JX日鉱日石エネルギー製株式会社 大分製油所様)
http://www.tlv.com/ja/seminar/s-s1-r1011ooita.html
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★ TLVサイト会員ページ・ダウンロードデータ更新情報
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
TLVサイト会員ページで公開しているCADデータ(外観図)、取扱説明書の
更新情報をお知らせ致します。
今月の更新はありません。
※TLVサイト会員ページでは、CADデータ(外観図)・取扱説明書のダウン
ロードができます。会員登録・ご利用は無料です。ログインはこちら↓
https://www.tlv.com/ja/download/login.php
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★ 編集後記
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最後までお読みいただきありがとうございます。
当メルマガで一番人気の連載記事は、『もっと知りたい蒸気のお話』。
http://www.tlv.com/ja/steam_story/index.html
2003年の第一回目以来、「分かりやすい」「教育用に最適」とご好評
いただいておりますが、今や70話以上ある蒸気のお話。
過去の記事も改めて読もうとすると、
「全部読みたいけど、時間が無くて・・・。」
「どこから読んでいいかわからない。」
という方もいらっしゃるようです。
そんな方々に朗報です!
蒸気のお話に、人気TOP3、オススメ、最新記事のランキングを追加しました。
ランキングは毎月変わりますので、是非チェックしてみてくださいね。
次号のTLVメールマガジンは、11月30日(火)配信の予定です。お楽しみに♪
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━