TLV蒸気と省エネメールマガジン
2011/08/30 Vol.96
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■■■ TLVメールマガジン Vol.96
■ ~蒸気を通して省エネ・環境を考える~
■ 2011年08月30日 株式会社テイエルブイ http://www.tlv.com/
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当社は、スチームトラップを筆頭に、蒸気に関する製品を製造していますが、
蒸気式給湯器も製造していることはご存知でしょうか?
今号では、高温・大容量でクリーンな温水供給ができると評価いただいている
蒸気式給湯器の特徴と、改良点をご紹介します。
連載『もっと知りたい蒸気のお話』では、トラップ自体に異常は無いのに
ドレンを上手く排出できなくなる現象「スチームロッキング」と「エア
バインディング」について、発生のメカニズムとその対策を解説します。
その他、8月1日に全面リニューアルしましたTLVホームページについて
ご紹介します。「より見易く!より探し易く!」を合言葉に、画面全体の
デザインはもちろん、新機能、新コンテンツも盛り込みご覧頂き易い内容に
仕上げています。是非一度アクセスください。
▼ INDEX ▼
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■□【製品紹介】
高温・大容量・クリーンな温水を供給!TLVの蒸気式給湯器
~ 蒸気式温水製造ユニットSteamAqua <水道法基準適合品> ~
最大加熱能力がアップしました!0.6MPaGまでの蒸気が使用可能
■□【連 載】
もっと知りたい蒸気のお話
~ スチームロッキング<前編> 装置の構造自体が原因の場合 ~
発生のメカニズムと対策について詳しく説明しています
■□【ご案内】
より使いやすく!全面刷新しました
~ TLVホームページリニューアルのご案内 ~
まずは、一度ご覧ください
★ トピックス
★ ダウンロードサイトデータ更新情報
★ 編集後記(秋の体調管理)
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☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
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■【製品紹介】高温・大容量・クリーンな温水を供給!TLVの蒸気式給湯器
┃ ~ 蒸気式温水製造ユニットSteamAqua <水道法基準適合品> ~
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▼ 0.6MPaG蒸気までOK! 最大加熱能力がアップしました
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コンパクトな上、水道法基準適合で高温・大容量の温水供給ができると評価
いただいているSteamAquaですが、この度仕様変更を致しましたのでご案内
致します。
従来、熱源である蒸気の供給圧力上限を0.35MPaGとしていましたが、0.6MPaG
までの蒸気が使用できるようになり、最大加熱能力がアップしました。
もちろん、0.6MPaG蒸気でご使用いただいても、圧力容器の法規制は受けま
せん。圧力容器の届出や法定定期検査は従来通り不要です。
▼ 95℃で出湯可能 蒸気式のパワフルな給湯能力
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コンパクトであることが特長のSteamAquaですが、運用上のメリットは、
1)最高95℃の高温出湯が可能(※水温により変動します。)
2)大容量給湯能力
(最大4.5m3/h:昇温5℃⇒90℃ 蒸気圧力0.6MPaG SQ5の場合)
3)短い昇温時間 約1分(昇温25℃⇒80℃ 水量3m3/h SQ3の場合)
の3点が挙げられます。
これは貯湯タンクを持たないこと、瞬間給湯器方式で熱交換器内を一方通行
で通過して加熱する構造、そして蒸気が持つ素速い伝熱能力によってもたら
されます。
また、ガス直火焚き方式の瞬間給湯器(温水ボイラーは除く)にはない、
50号~290号級の大容量も魅力です。
もちろん連続給湯可能で、貯湯タンク容量を気にすることなくたっぷり
お湯を使うことができます。
▼ 水道法基準適合 クリーンな温水を供給・水道系統にも直結OK
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SteamAquaで生成される温水は、水道法基準適合が示す通り水道水と同等
であると認められています。
ですので、食品製造工程はもちろん、人が口にする用途にも安心してご利用
いただけます。
同時に、水道系統に直結もできますので、水道直圧で利用することができ、
給湯系統のリニューアルの際には、既設ストレージタンクの廃止も可能に
なります。
このように蒸気式温水器ならではの特長を備えていますが、
実働22日の短納期でお届け可能で、多くのお客様に評価いただいています。
------>>蒸気式温水製造ユニット SteamAquaの詳細はこちら↓
最適な加熱能力のパッケージを確認するチェックシートもあります
http://www.tlv.com/ja/catalog/news83j.html
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┃(彡(彡)彡)【連載】もっと知りたい蒸気のお話
┃ (彡(彡) ~ スチームロッキング<前編>装置の構造自体が原因の場合 ~
┗━(彡)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第83話━━
▼ 原因不明?の温度低下
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蒸気を熱源とした加熱設備を利用する中で、原因不明の温度低下に見舞われた
ことはありませんか?
それは、スチームトラップには異常が無いのに、ドレンを上手く排出できなく
なる『スチームロッキング』や『エアバインディング』といわれる現象かも
しれません。
『スチームロッキング』は蒸気、『エアバインディング』は空気(または
二酸化炭素などの不凝縮ガス)と原因は異なりますが、これらのメカニズムは
共通で、「ドレンのトラップへの流入時に、先に流入した蒸気や空気などの
不凝縮ガスが原因となり、トラップが閉弁してしまう」というものです。
スチームトラップは、ドレンを排出し、蒸気を漏らさない自動弁ですから蒸気
が来たときには閉弁しようとします。この動きは正常な動作ですが、装置の
構造によってドレンの排出遅れが生じたり、トラップへのドレン流入が
スムーズに行かなくなり、システム全体の効率が低下することがあります。
このような現象が「スチームロッキング」です。同様の現象がエアによって
引き起こされた場合は「エアバインディング」と呼ばれています。トラップ
自体は正常に作動しているのに、ドレンの排出が出来なくなる点が共通
します。
▼ 発生のメカニズム
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このような現象が発生する原因は、以下の2つに大別されます。
1)蒸気とドレンが混ざり合った状態で装置から排出されトラップへ流入する
2)トラップ周辺の配管に問題があり、ドレンが優先的にトラップへ流入
できない
原因によって対処方法は異なります。
1)の場合は、スチームトラップにオプション装着できるロックレリーズバル
ブやニードル弁を用いてバイパス回路を形成し、少量の蒸気を二次側へ逃がす
必要があります。
2)の場合は、蒸気や空気とドレンが上手く置換できるように配管を修正する
必要があります。
スチームロッキングは徐々に進行し、なかなか自然には解消しません。その上
装置の加熱能力が低下しても蒸気が“噛んでいる”ため、トラップ自体の温度
は高めに維持されていることもあり、発見が難しいのも厄介な点です。
▼ スチームロッキングが起こりやすい装置構造とは
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今回は、1)の装置構造に起因する場合について詳しく説明します。
蒸気とドレンが混じり合っているのであれば、フラッシュタンクのような
容器で流速を落として、ドレンを下方に落とす、いわゆる気液置換をトラップ
手前で行えば良さそうですが、このためには気液分離された蒸気が熱交換器に
戻ることが必要です。
装置の構造によっては気液分離された蒸気が熱交換器部分に戻ることができ
ないものもあります。サイフォン管やバケットなどが用いられる回転体をもつ
熱交換器がその代表例です。
装置の構造を変えることは難しいため、このような場合は別の対策を考える
必要があります。
▼ 対策として蒸気を逃がす
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対策としては単純で、ロッキングの原因となっている蒸気を逃がします。
具体的には、スチームトラップとしては不本意ながら、二次側へ少し蒸気を
漏らすのです。
そのためには、「ロックレリーズバルブ」や「ニードル弁」等が用いられ、
最小限の逃がし量になるよう調整します。
「ロックレリーズバルブ」はスチームトラップの自動エアブロー機構を利用し
これを強制的に開弁させることによって蒸気を逃がすものです。
「ニードル弁」は蒸気逃がし専用のバイパス回路です。スチームトラップに
内蔵できるモデルもありますし、文字通りスチームトラップとは別にバイパス
配管を組む場合もあります。
装置を正常運転する為にはやむを得ませんが、漏らす蒸気はロスとなります。
そのエネルギーを無駄にしないよう、廃熱回収も同時に検討する必要があり
ます。
------>>動画を用いて分かりやすく説明しています
http://www.tlv.com/ja/steam_story/1108steam_rocking_1st.html
☆蒸気についてもっと学ぶなら☆
現場で役立つテクニカルハンドブック
http://www.tlv.com/ja/handbook/s-handbook.html
【Web割引】蒸気セミナー 入門からメンテナンスまで実習中心の全3コース
http://www.tlv.com/ja/seminar/seminar.html
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■【ご案内】より使いやすく!全面刷新しました
┃ ~ TLVホームページリニューアルのご案内 ~
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既にご覧頂いた方もおられると思いますが、8月1日、当社のwebサイトが
5年ぶりに全面リニューアルしました。
新機能や新コンテンツは順次ご案内する予定ですが、
まずはリニューアルの概要をご紹介します。
▼ その1.より見易く、より探し易くなりました!
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<デザインの変更>
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ワイド画面のパソコンが普及したのにあわせて、ページの横幅を拡大しま
した。併せて、全体のデザインと構成も見直しています。
見出しの文字サイズもアップし、ゆったりとした配置となりました。
▼ その2.相談・問い合わせがし易くなりました!
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<サポート情報/お問い合わせページの新設>
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お問い合わせの総合窓口を目指し、製品ご購入前のお客様、製品ご購入後の
お客様それぞれに便利な項目をピックアップして掲載しています。
困ったときには電話・メールにてサポートいたします。
お問合せお待ちしています!
▼ その3.web限定の蔵出し情報公開!
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<開発エンジニアコラムの新設>
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スチームトラップやパワートラップ、スチームトラップ診断などいくつかの
web製品カタログページに、開発エンジニアへのインタビュー記事を掲載し
ました。開発者自らが語る重要ポイントや開発秘話をお見逃し無く。
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★ トピックス
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☆『コストダウンに繋がるメンテナンス』に第24回記事、
「レーザー技術を用いて設備の位置変化をモニタリング」を追加しました。
http://www.tlv.com/ja/maintenance/1108maintenance_24j.html
☆「もっと知りたい蒸気のお話」にメカニカルトラップを追加しました。
優れた特徴を持つメカニカルトラップの構造と作動原理を説明。
http://www.tlv.com/ja/steam_story/1107_mechanical_trap.html
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★ TLVサイト会員ページ・ダウンロードデータ更新情報
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TLVサイト会員ページで公開しているCADデータ(外観図)、取扱説明書の
更新情報をお知らせ致します。
今月の更新はありません。
※TLVサイト会員ページでは、CADデータ(外観図)・取扱説明書のダウン
ロードができます。会員登録・ご利用は無料です。ログインはこちら↓
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★ 編集後記
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最後までお読みいただきありがとうございます。
まだまだ残暑は続きますが、暦の上ではもう秋です。
朝夕と日中に温度差が出てくるこれからの季節は、夏バテで弱った体を
立て直し、しっかりと体調管理をしていかなければいけません。
秋といえば味覚の秋!山の幸から海の幸まで美味しいものが沢山出てくるのも
これからの季節の楽しみです。
「柿が赤らむと医者が青くなる」「サンマが出るとあんまが引込む」などの
“ことわざ”があるように、決して暴食に走ることなく、美味しいものを
上手に食して、体調管理に努めたいですね!
来月のメールマガジンは9月27日(火)に発行する予定です。
どうぞお楽しみに♪
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☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
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