TLV蒸気と省エネメールマガジン
2012/04/24 Vol.104
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■■■ TLVメールマガジン Vol.104
■ ~蒸気を通して省エネ・環境を考える~
■ 2012年04月24日 株式会社テイエルブイ http://www.tlv.com/
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菜種梅雨の時期も過ぎ、湿度の低い爽やかな季節を迎えています。
この時期、晴天の日は本当に気持ちがよいですね。
こんな爽やかな季節ですが、備えあれば憂いなし。湿度が高くなる梅雨時期に
備えて早めの準備を呼びかけている空気配管のドレン対策は第2弾として、
水滴を分離・排除するセパレーターをご案内します。
連載記事、蒸気のお話は、蒸気輸送配管のドレン抜きにおける省エネ性につい
て考察しました。
今号もぜひご覧ください。
▼ INDEX ▼
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■□【製品紹介】
強制的にドレンを分離するエアトラップ!
~ エア用セパレーターDCシリーズのご紹介 ~
■□【連 載】
もっと知りたい蒸気のお話
~ 蒸気輸送配管(主管)に最適なトラップとは ~
■□【ご案内】
新人教育にも最適!
~ TLVスチーム・アカデミー・セミナーのご案内 ~
★ トピックス
★ 編集後記(ゴールデンウィーク)
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■【製品紹介】強制的にドレンを分離するエアトラップ!
┃ ~ エア用セパレーターDCシリーズのご紹介 ~
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前回は、数多くあるドレントラップの中でも、油分・異物を含む高粘度ドレン
の排出性能に優れたドレントラップを紹介しました。
今回は、エア中に混入した水滴ドレンを強制的に分離・排除するドレントラッ
プをご紹介します。
▼ 空気系統は蒸気系統以上にドレンに対してシビアです
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蒸気系統においては、蒸気が最終的に凝縮し水に戻ることは当たり前で、これ
を前提とした、配管設計やレイアウト、蒸気利用機器の設計がされています。
ところが、圧縮空気系統では、水分、ましてや水滴やたまった水を想定した
配管設計、エア利用機器設計はほとんどされていません。
そのため蒸気以上にドレンに対する見方はシビアで、ドレンが与える影響は
重大だとも言えます。
特に、エアブロー、エア駆動機器、エア搬送機器などでは、供給した空気に
水滴が混じっていると、製品や機器に重大な影響を与える可能性もあります。
▼ 空気系統は“水滴”を分離・排除することが重要
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空気系統におけるトラブルを防ぐためには、輸送配管中に含まれるドレンの
“水滴”をも“トラップ”=分離・排除して排除することが重要となります。
その“水滴”を分離・排除する機能を持つドレントラップがエア用セパレーター
です。
TLVでは空気系統で使用できるセパレーターとして下記5機種をラインアップし
ています。
- DC5A(青銅製:ドレントラップ内蔵)
- DC3A(鋳鉄製:ドレントラップ内蔵)
- DC3A-L(炭素鋼鋳鋼品:ドレントラップ内蔵)
- DC3A-H(炭素鋼鋳鋼品:ドレントラップ内蔵)
- DC7(ステンレス鋳鋼品:セパレーターのみ)
材質や、使用圧力、使用温度等、利用条件に応じ最適な機種を選定できます。
DC7型はドレントラップを内蔵していませんが、トラップを自由に選べること
と、低コストでステンレス鋳鋼品を導入できる点が魅力です。
▼ “水滴”をトラップするセパレーターは配管途中に設置するだけ
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TLVのセパレーターシリーズは全てサイクロンセパレーター構造で動力不要で
す。使用方法は圧縮空気の輸送配管途中にインラインに設置し、ドレン排出管
を施工するだけです。
輸送配管内の空気はサイクロンセパレーターを通過することにより、螺旋旋回
させられ、このときに空気に比べて比重の大きい水滴が遠心力で分離されます。
手軽に設置可能ですので、水滴に悩まされている箇所で試してみてはいかがで
しょう
------>>ホームページではセパレータの特長を動画を交えて説明しています
http://www.tlv.com/ja/catalog/news114j.html
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┃(彡(彡)彡)【連載】もっと知りたい蒸気のお話
┃ (彡(彡) ~ 蒸気輸送配管(主管)に最適なトラップとは ~
┗━(彡)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第89話━━
▼ 蒸気輸送配管(主管)のドレン抜きの必要性
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蒸気輸送配管において、 ドレンを迅速に排除することは、蒸気系統を安全な
状態に維持し、蒸気の質を維持するために必要です。
http://www.tlv.com/ja/steam_story/0906haikan_jyoukiyusou1.html
それは、ドレンが滞留するとウォータハンマーやエロージョンの原因となるか
らです。
http://www.tlv.com/ja/steam_story/0902water_hammer1.html
また、蒸気を極力漏らさないことは、省エネルギーの観点から重要です。
▼ 蒸気輸送配管(主管)のドレン排出のポイント
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蒸気系統におけるドレン排出のポイントは、
1.ドレンは速やかに排出
2.蒸気は極力漏らさない
の2点です。
このポイントを具体的に解説すると、
1.ドレンを速やかに排出し極力ドレンが蒸気輸送配管内に残留しない状態を
作り、
2.且つスチームトラップ弁部のシール性能を高めることで蒸気を漏らさない
ようにする
と言えるでしょう。
▼ ドレンをためて省エネが可能か
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もちろん、この2つのうち、「1.ドレンは速やかに排出」を優先しなければ
なりません。
省エネルギーを目指すあまり、蒸気システムにトラブルが起こってしまっては
本末転倒です。
しかしながら、世の中にはそのことに反して、ドレンをトラップ一次側に滞留
させるタイプのスチームトラップを使用し、“水のバリアー”を作ることで蒸
気の吹き抜けを防ぐというアプローチがあります。
果たしてこの方法は有効でしょうか?
蒸気を漏らさないという点では一見手軽で効果的な方法に思えますが、最も
優先されるべき、「ドレンは速やかに排出」させるという命題に反していると
いう重大な欠点があります。
▼ ドレン滞留量をコントロールできないなら成り立たない
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ドレン発生量はスチームトラップが決めるのではなく、外部環境で決定されま
す。
外部環境要因で増減が左右されるドレンを「多すぎず少なすぎず」滞留させる
ことは容易ではありません。
ドレンを滞留させるタイプのスチームトラップは、ドレン水位をフィードバック
して開閉弁動作を行っているわけではないからです。
ドレンを滞留させるタイプの代表格はサーモスタティックタイプですが、
このタイプはドレン温度の高低によって開閉弁動作を行います。
そのためドレン量が急激に増加した場合などはむしろ温度が下がりにくいため
に開弁動作が遅れ、さらにドレン滞留量が増加する恐れがあります。
▼ 基本に忠実な“正攻法”でトラッピングを考える
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このように考えてみると、やはり排出すべきドレンを用いて蒸気の吹き抜けを
防ぐというアプローチには無理があることがわかります。
蒸気輸送配管(主管)に最適なトラップとは、排除すべきドレンは排除し、
閉弁すべきときにはしっかり閉弁してそのシール性能を高めたものであること
が求められます。
------>>ホームページでは図を用いて分かりやすく説明しています
http://www.tlv.com/ja/steam_story/1204_thermostatic.html
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■【セミナー紹介】新人教育にも最適!5月、6月日程に空きがあります
┃ ~ TLVスチーム・アカデミー・セミナーのご案内 ~
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TLVでは蒸気に関するセミナーを定期的に開催しています。
同じ企業様・事業所様から継続してご参加いただく“リピーター”が多いこと
が特長のTLVスチーム・アカデミー・セミナーは、お客さまの教育プログラム
の一環としてもご活用いただいているようです。
蒸気を用いた実演や実習などを盛り込み、分かりやすくご説明いたします。
年度初めのこの時期、新入社員の方や新しく蒸気を扱う部署に異動になった方
にも最適です。
直近の開催では以下の日程・コースに空席がございます。
皆様のご参加をお待ちしております。
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加古川会場:5月15日-16日アカデミーコース
6月11日-12日アカデミーコース
6月13日 エンジニアリングコース
東京会場 :5月15日-16日アカデミーコース
6月11日-12日アカデミーコース
6月13日 エンジニアリングコース
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------>>お申し込みはホームページからどうぞ
http://www.tlv.com/ja/seminar/seminar.html
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★ トピックス
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☆「出張セミナーのご案内」
5/22に山口で蒸気の入門&実践セミナーを開催します。
会場はJX日鉱日石エネルギー株式会社 麻里布製油所様です。
http://www.tlv.com/ja/seminar/s-s1-r1205marihu.html
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★ 編集後記
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まもなく、ゴールデンウィークが始まりますね。
今年はカレンダー通りだと、前半3連休、後半4連休ですから旅行の計画も立て
やすそうです。国内ではどこへ行くにも混雑は避けられませんが、それは覚悟
の上で、新緑のこの季節、是非普段行けないような所へ足を伸ばしたいと思っ
ています。
TLVでは4月28日土曜日から5月6日日曜日まで連続して休業とさせていただきま
す。ご不便をおかけいたしますがよろしくお願いいたします。
ところで、TLVは6月5日から8日まで東京ビッグサイトで開催される、
2012国際食品工業展に初めて出展いたします。展示内容など詳しい情報は今後
ホームページに掲載していきます。ご期待ください。
来月のメールマガジンは5月29日の配信予定です。
どうぞお楽しみに♪
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☆リンク先をご覧いただけない環境の方には、同内容の資料をお送りして
おります。ご希望の資料を明記の上、ccc@tlv.comまでご連絡下さい。
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