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TLV・TTS保全と検査メールマガジン

2014/02/12 Vol.14

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□□□  TLV・TTSメールマガジン Vol.14
□ ~ 保全と検査に革新を ~ 2014年02月12日
株式会社テイエルブイ http://www.tlv.com/ 
有限会社ティティエス http://www.tts-inspection.com/
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今号では回転機の芯出しに関する記事をお届けします。

連載記事『コストダウンに繋がるメンテナンス』では、基本に立ち返って
新たにメンテナンスの基礎を解説するシリーズをスタートします。

新シリーズ初回は「軸芯出し(シャフトアライメント)とは」。

軸芯出しの定義から、測定位置、カップリング芯との関係、運転中の状態
など、実際の芯出し作業で注意すべきポイントを具体的にご説明します。

メンテナンスの基礎講座とも言うべきこのシリーズは、今後も順次追加し
充実させていく予定ですので、社内教育などに是非ご活用ください。

もう一つの記事では、レーザー式軸芯出し器の最新モデルが登場します。
測定能力が向上し、大型機への対応を強化したミドルレンジモデル、
「オプタラインスマートRS(アールエス)」のご紹介です。

それでは、メールマガジンをご覧ください。


▽ INDEX ▽
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□■【新製品】
  アライメント測定能力を強化した最新のミドルレンジモデル登場
 ~ レーザー式軸芯出し器 オプタラインスマートRS ~

□■【連 載】
  コストダウンに繋がるメンテナンス<その28>
  社内教育に最適!実務に役立つ芯出しの基本や注意点を解説
 ~ 軸芯出し(シャフトアライメント)とは ~

☆ 編集後記(新機能性材料展に出展しました)

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□【新製品】アライメント測定能力を強化した最新のミドルレンジモデル登場
┃ ~ レーザー式軸芯出し器 オプタラインスマートRS ~
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▽ レーザー式軸芯出し器のラインアップ
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高精度な芯出しと作業効率化に欠かせないレーザー式軸芯出し器に
この度、アライメント測定能力を強化した最新のミドルレンジモデル
『オプタラインスマートRS(アールエス)』が登場しました。
http://www.tlv.com/ja/catalog/optalign_smart.html

レーザー式軸芯出し器には次の3つの機種があり、オプタラインスマートRSは
その中でも価格と性能のバランスが良い中堅クラスの機種です。

■ハイエンド[ローターラインウルトラiS(アイエス)]

:数百kWの電動機やガスタービン、蒸気タービンで駆動されるターボ圧縮機、
 発電機などの大型機械、3メートルを越えるような長い中間軸を持つ冷却塔
 や送風機、数台の機械が一列に並んだ機械列など、複雑なアライメント作業
 までカバーするオールマイティー芯出し器

■ミドルレンジ[オプタラインスマートRS]【NEW】

:シャフタラインとローターラインウルトラiSの中間的位置付け
 ポンプ、送風機などの小型・中型機の芯出しに必要な基本機能を装備

■エントリーレベル[シャフタライン]

:15kW程度までの比較的小型の電動機とカップリングで直結されるポンプや
 ファンなど、シンプルで汎用的な回転機を対象とした芯出し器


▽ オプタラインスマートRSの新機能
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新しいオプタラインスマートRSでは、主に測定センサーと通信方式を変更
しました。

◆測定距離が10mに伸び、検出面も大きくなって、
 中間軸を持つ装置や大型機への対応能力が格段に向上

新たに採用した測定センサー「RS(ロータラインセンサー)」は長距離
タイプのため、測定距離が従来の5mから10mに延長され、レーザー検出面も
大きくなりました。

これにより、オプタラインRSでもロータラインiS同様、長い中間軸を持つ
冷却塔や圧縮機などが測定可能となり、大きなミスアライメントがあっても
事前の粗芯出しの手間無く一度で計測できるようになりました。

◆センサー、コンピューター間は無線方式

センサーとコンピュータ間の標準通信方法がブルートゥース通信モジュール
を使った無線方式になりました。

測定時に、測定センサーごと対象機器の軸を回転させるという作業特性上、
有線接続ではケーブル断線の心配がありましたが、無線方式ならその心配も
無く扱いやすくなりました。従来通りケーブルを使用することも可能です。


▽ その他の基本機能
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それ以外にも、オプタラインスマートRSは以下のような機能を備えています。

◆連続測定

 :カップリングを繋いだ共回しによる最も正確な芯出し測定モード

◆ソフトフット測定機能

 :芯ずれ測定開始前に脚のガタ状態を調べる機能

◆ムーブ機能

 :リアルタイムにモニターしながら水平・垂直方向の修正が可能

◇マルチポイント測定 <オプション>

 :カップリングを繋がないで測定できる機能

◇目標値設定機能 <オプション>

 :面開きと芯ずれのオフセットを設定できる機能

◇立型ポンプアライメント機能 <オプション>

 :縦軸回転機器を測定する機能

他にも多彩なオプション機能が用意されており、必要に応じて随時追加する
ことができます。


▽ 旧モデル「オプタラインスマート」からのバージョンアップ
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このようにオプタラインスマートRSは、その測定できる範囲を広げ、
より強力なミドルレンジの芯出し器に生まれ変わりました。

そして、既に旧オプタラインスマートをご使用中の皆さまにも、この
新モデルの機能をご利用いただけるよう、アップグレードパッケージ
『センサーRSバージョンアップ』をご用意致しました。

パッケージに含まれる内容などの詳細はお問合せください。
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=TTSJ&em=&rus=1


------>>新発売 オプタラインスマートRSの詳細はこちら↓
http://www.tlv.com/ja/catalog/optalign_smart.html


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□【連 載】コストダウンに繋がるメンテナンス <その28>
┃ 社内教育に最適!実務に役立つ芯出しの基本や注意点を解説
┃ ~ 軸芯出し(シャフトアライメント)とは ~
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▽ 軸芯出しの定義
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軸芯出し(シャフトアライメント)とは、モーターとポンプなど2つ以上の
機器で、動力軸からもう一方の軸に動力を伝達するため軸同士を結合する際、
それぞれの回転軸が運転状態で同一線上に位置するよう、位置を調整する
作業のことです。

ダイヤルゲージやレーザー式軸芯出し器などの芯出し用のツールで回転軸の
ずれを測定し、ずれを修正するために機器を動かす量(修正量)を決め、
上下・左右の角度・芯を合わせるように機器を動かします。

芯出しの状態が悪いと、軸受けの寿命が短くなったり、設備の振動が大きく
なったり、カップリングの破損に繋がったりするため、通常、3/100~5/100mm
以内などのシビアな精度での芯出しが要求されます。

但し、中には例外もあります。

例えばギアカップリングやカルダン軸など、いくつかの種類のカップリング
では、運転時に適切な潤滑状態を得るためなどの理由で、あえて決まった量の
ミスアライメント(芯ずれ)を必要とします。その場合は、所定のミスアライ
メントを加味した調整作業を行います。

軸芯出しにとって重要なポイントは何か、順番に見ていきましょう。


▽ 測定位置
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芯出しの測定に最適な位置は、動力軸からもう一方の軸に動力を伝達する
ための動力伝達箇所だけです。

2つの設備が互いのカップリングで直接結合している場合は、結合部分に近い
軸を測定します。

中間軸があるなど、2つの設備が離れて設置されている場合は、動力伝達箇所
は複数あるので、それぞれのカップリング付近の軸を測定します。


▽ 軸芯=カップリング芯ではない
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カップリングで芯を出すこと=軸芯出しだと思っていませんか?
それは正しいとは言えません。これを混同すると次のような問題が生じます。

ダイヤルゲージを用いた方法は、外周を計測してカップリングの中心を見出す
作業です。しかし、カップリングの中心は必ずしも回転軸芯と一致するとは
言えません。

まず、カップリングの役割は互いの軸同士の結合であるため、カップリング
外周部の加工精度は重要視されていません。
カップリングフランジのアンバランスによって回転に支障を来さない程度の
精度があれば、十分機能を果たすからです。

このため、生産コスト削減で、外周表面がラフな加工しかされていなかった
り、または全く加工がされていなかったりする場合があります。

同様に、カップリングを軸へはめ込む際の精度も高いとは限らないため、
ここでもずれが生じている可能性があります。

従って、ダイヤルゲージの標準的な計測方法である、片方の軸のみを回転させ
て、もう一方のカップリング表面を測定する方法では、両方の軸の回転軸芯を
特定したことにはなりません。


▽ 運転状態での芯出し
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通常、軸芯出しは機器が冷えている状態で測定されます。しかし、冷間に
測定された芯出し状態が、運転中も同じであるとは限りません。

機械の運転中は、設備の熱膨張や配管からの応力、機械トルク、基礎の動きや
軸受けの遊びなどいくつかの要因が影響し、芯出し状態が変化するからです。

運転状態での芯出しの値がゼロになるようにするには、運転状況に合わせた
芯出しをする必要があります。具体的には、熱膨張率や脚の高さが実際に
伸びる量、配管応力などを考慮し、冷間時と運転時の芯出しの差異を把握
した上で冷間時の芯出しを行います。

測定の際には、軸を運転時と同じ回転方法に回転させて測定します。
逆方向では芯出し状態が変わってくるためです。
ほとんどのポンプ、ファン、モーターなどには、ケーシングの端に回転方向
を示す矢印が付いています。


▽ 回転軸の撓み
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全ての軸には自らの重みによる撓み(たわみ)があります。そのため、
現実に存在する軸は真っすぐではありません。
従って、2つの設備の回転軸の中心を一致させる芯出し作業では、軸の撓みを
考慮しなければなりません。

機械の回転軸(シャフト)の撓み量は、軸の剛性やサポートの間に張り出した
部分の重み、軸受の形状やサポート間の距離など、いくつかの要素によって
決まります。

中間軸の無い回転機の大半は、軸自体の撓みはごくわずかであるため、事実上
は無視できます。

しかし、発電プラントのタービン発電機などのように、複数台の機械が連なっ
て設置されている場合や、冷却塔のファンやガスタービンなどの長尺の中間軸
では、芯出しの際に撓みの曲線を考慮しなければなりません。

例えば、蒸気タービンのカップリング部分では、回転軸は大抵互いに1/100mm
以下に芯出しされていますが、中間点の回転軸の中心は両端よりも30mmも
下がっている場合があります。

撓んだ軸の芯出しをする方法は、軸が回転したときにその撓みがどう変化する
かによって異なります。


▽ 回転時の撓みの変化
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例えば、非常に長いフレキシブルシャフトが回転する時には、軸の撓みは
真っすぐになろうとしますが、完全な直線になることはありません。
多くの回転軸は、程度の差はあってもフレキシブルシャフトのような
湾曲した状態で運転しています。

軸の撓みの状態は回転速度によっても変わってきます。

それぞれの回転軸には、特定の速度(回転数)で運転すると激しい振動
(共振)が発生し、故障にも繋がりかねない「危険速度」と呼ばれる値が
存在します。危険速度よりも遅いまたは速い運転では、共振は起こらず危険
もありません。

この危険速度よりも回転速度が速いか遅いかによって、軸の撓みの状態は
大きく異なります。


・危険速度以下で運転する場合

危険速度以下で運転される回転軸の多くは、運転時も撓んだ状態のままです。
この場合は、撓みに沿って芯出しの調整をします。

1つまたはそれ以上の回転軸が撓みに沿って回転している場合には、
設備同士の芯を直接合わせるのではなく、動力伝達箇所であるカップリング
付近で回転軸芯が一致するように、軸の曲がりに沿って設備を据え付けます。


・危険速度以上で運転する場合

危険速度以上で運転される回転軸の多くは、停止時の撓んだ状態とは異なり、
運転時にはピンと張った状態になります。

この場合は、レーザー式軸芯出し器などを使い、撓んだ軸を無視して設備同士
を直接芯出しし、運転時に設備・中間軸が一直線になるように芯出しの調整を
行います。


※レーザー式芯出し器の詳細はこちら↓
http://www.tlv.com/ja/catalog/news23j.html


---->>『軸芯出しとは』の動画付き説明はこちら↓
http://www.tts-inspection.com/ja/maintenance/1402maintenance_28j.html


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☆ 編集後記
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最後までお読みいただきありがとうございます。

当社も出展した新機能性材料展2014 機能性マテリアルの総合展次会が、
東京ビッグサイトで2014年1月29日~1月31日に開催されました。

今回、初めての出展でしたが、材料・資材・繊維・インク・添加剤・
高機能フィルムといった業界の方が多数来場し、具体的で実務に直結
した質問・相談が飛び交う、非常に密度の濃い展示会となりました。

当社ブースでは、ロール製造装置の平行度を計測する「パラライン」、
レーザー式軸芯出しシステム「ロータラインウルトラiS(アイエス)」
のデモを行い、来場者の方々から計測スピード等に対して高い評価を
いただきました。

ご来場いただいた皆さまに改めて御礼申し上げます。

※会場の様子はこちらをご覧ください。
http://www.tlv.com/news/newsj/news2014_02_02.html

次号の『保全と検査』メールマガジンもどうぞお楽しみに。


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