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TLV・TTS保全と検査メールマガジン

2014/06/10 Vol.16

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□□□  TLV・TTSメールマガジン Vol.16
□ ~ 保全と検査に革新を ~ 2014年06月10日
株式会社テイエルブイ http://www.tlv.com/ 
有限会社ティティエス http://www.tts-inspection.com/
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今号では様々な診断器・診断サービスの中から平面(平坦)度測定について
お届けします。

数人でYレベルやピアノ線を使い、時間をかけて調べていた平面度が、
レーザー式ならたった一人で、驚くほどの短時間で終わってしまう・・・。

測定作業が劇的に変わるレーザー式の平面度測定は、様々な用途に活用され
始めています。今回は、多くの倉庫で使われている天井クレーンガーダの
キャンバー測定事例をご紹介します。

連載記事『コストダウンに繋がるメンテナンス』では、芯出しの基礎シリーズ
第三弾として、「軸芯出しに求められる精度」をお届けします。
芯出し作業のよりどころとなる許容値について解説し、Web上には
実務で使える「許容値表」をご用意しました。

また、編集後記では、今年ティティエスに入った新人が自己紹介をしており
ますので、是非最後までご覧ください。


▽ INDEX ▽
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□■【診断事例】
  平面(平坦)度測定器レバラインの活用例
 ~ 天井クレーンガーダのキャンバー測定 ~
□■【連 載】
  コストダウンに繋がるメンテナンス<その30>
 ~ 軸芯出し(アライメント)に求められる精度 ~

☆ 編集後記(新人紹介)

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□【診断事例】平面(平坦)度測定器レバラインの活用例
┃ ~ 天井クレーンガーダのキャンバー測定 ~
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▽ 「こんな測定に使えますか?」から始まった活用例
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本メールマガジンではこれまで様々な測定技術をご紹介してきました。
エアやガス・蒸気の漏れ測定、ロールの平行度測定、金属の腐食検査・・・。

それらの中でも、決して数は多くないものの、毎月コンスタントにお問合せ
をいただくのが平面(平坦)度を測定するレバラインです。

今回は、「こんな測定に使えますか?」というご相談がきっかけとなり、
レバラインの活用が広まった「天井クレーンガーダのキャンバー測定」を
ご紹介します。


▽ 天井クレーンガーダのキャンバー測定
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倉庫などでよく見られる、吊り上げ荷重3t以上のクレーンには、2年ごとの
性能検査が義務付けられています。

検査項目の中には、クレーンの撓み(たわみ)測定があります。実施の際は
無負荷時と負荷時のガーダのキャンバー(※)を測定し撓み量を確認します。
撓み量は、クレーンガーダのスパン値の1/800以下でなければなりません。

 ※キャンバー:荷をつった時に荷重によってガーダが撓んで下に垂れない
        よう、あらかじめガーダを上向きにそらせておいた曲線

あるお客様では従来、Yレベルやピアノ線などを利用し、キャンバー測定を
されていましたが、作業効率が悪く、安全面での危惧もあったため、
レバラインが利用できないか問い合わせをいただきました。

確認した結果、適用可能と分かり実機での計測を実施。
今回対象となったのはガーダのスパン約30mの天井クレーンで、
ガーダ上を等間隔で7箇所測定しました。


▽ 安全で精度も良く、作業効率大幅アップ
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測定箇所は既に前処理(測定点の位置特定と表面処理)がされており、
レバラインエキスパートを使った測定は1人の作業で、1箇所あたり30秒から
1分程度で完了しました。

従来の方法では、4人1チームで半日から1日かけて作業しており、
測定作業効率は大幅に向上しました。

測定結果も、従来法とほぼ同じ結果が得られたため、精度的にも問題の無い
ことが確認され、お客様からは

「レバラインの方が精度が高いかもしれない」

とのコメントもいただきました。
更に、クレーンのキャンバーに加えて、両端のレベル差も確認できました。

レバラインエキスパートには、

 - レーザーレンジ100m(φ200m)
 - センサーの検出エリア70mm
 - 自動レベル調整

などの機能もあるため、様々な用途の平坦度やレベル計測(水平度計測)
が可能です。

他に「こんな使い方は?」というのご質問・ご相談がありましたら、
ご遠慮なくお問い合わせください。お待ちしております。


------>>天井クレーンガーダのキャンバー測定事例の詳細はこちら↓
http://www.tts-inspection.com/ja/inspection/levalign06.html


※レバラインエキスパートの詳細はこちら↓
http://www.tlv.com/ja/catalog/levalign_expert.html

※診断・測定などに関するご質問・ご相談はこちら↓
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=TTSJ&em=&rus=1


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□【連 載】コストダウンに繋がるメンテナンス <その30>
┃ ~ 軸芯出し(アライメント)に求められる精度 ~
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▽ フレキシブルカップリングの軸芯出し許容値
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軸芯出し(アライメント)の値は運転状態でゼロに近いのが理想です。
しかし、実務でゼロを追及すると作業が困難で多大な時間を要するため、
振動が発生しにくい範囲での軸芯出しの許容値が定められています。

通常、軸芯出しの許容値は設備メーカーや社内基準等により、設定されて
います。

全く基準が無い場合には、20年以上にわたる軸芯出し経験を持つレーザー式
軸芯出し器のリーディングメーカー、Pruftechnik(プルーフテクニック)社
が推奨する許容値(超えるべきではない基準値)を活用することもできます。

例えば、1500rpmで運転されているショートフレキシブルカップリングが
取り付けられた回転機の場合、オフセットの許容値は

 0.06mm :“優秀”
 0.09mm :“許容可”

となります。このため、垂直方向のオフセット値が-0.04mm、
水平方向のオフセット値が+0.02mmであったとすると、
両方の値が0.06mm以下であり許容値に対して“優秀”範囲内と評価されます。


▽ 傾斜角度の許容値
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傾斜角度は、通常、面開きの距離として測定されるため、ある一定の傾斜角度
を持った設備の場合、カップリングの直径が大きくなれば面開きの値も大きく
なります(※)。

 ※傾斜角度×作業直径(カップリング直径)=面開きの距離

傾斜角度の許容値は、100mmあたりで記載されている場合が多いため、
実際の許容値はカップリング直径をかける必要があります。

例えば、カップリング直径が75mmで1500rpmで回転している設備の場合、
最大許容面開き量が、カップリング直径100mmあたり0.07mmであれば、
この設備では0.07mm×75/100=0.0525mmが許容値となります。


▽ 中間軸の許容オフセット量
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中間軸(スペーサーシャフト)の場合、中間軸の長さ100mmあたりの
許容オフセット量が定義されます。

例えば、6000rpm、中間軸長さ300mmで運転されている設備の場合、
最大許容オフセット量は、中間軸長さ100mmあたり0.03mmであれば、
0.03mm×300/100=0.09mmが中間軸両端における最大オフセット許容値です。


▽ 実務で使用する許容値
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産業用回転機械において、許容できるミスアライメントの量は、
回転数や出力、カップリングの種類、中間軸の長さ、設備の設計、
要求される設備寿命など、多くの条件によって決められます。

しかし、実際にはこれら全ての条件を考慮するのは、実用的ではないため、
ある程度の簡略化が必要となります。

設備回転数と中間軸カップリングの長さに基づく許容値をまとめたデータ集
を、1970年代にPruftechnik社が出版し、多くの実務に使用されてきました。

これらの許容値は主に、潤滑されたギアカップリングでの経験に基づいて
設定されたものです。しかし同時に、これらの許容値は圧倒的多数である
フレキシブルエレメントが内蔵された、非潤滑のカップリングシステムでも
有効であることが経験上確認されています。


▽ Pruftechnik社の許容値表
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
Pruftechnik社が推奨する許容値表はあくまで参考値ですので、設備メーカー
や社内基準等により許容値が設定されている場合には、そちらを優先させて
ください。

社内で基準が無い、またはこれから基準を設けるという場合には、
Pruftechnik社の許容値表がご使用いただけます。

Pruftechnik社許容値表の“許容可”の限界値は、潤滑された金属同士の
すべり速度12mm/秒を許容できるすべり速度として計算されています。

これらの数値は、フレキシブルエレメントのゴムの剪断(せんだん)速度
から算出したものとほぼ同一であるため、フレキシブルエレメントを持つ
ショートフレキシブルカップリングにも適用可能です。

 ※ショートフレキシブルカップリングとは、カップリングのフレキシブル
  エレメントの軸方向の長さ、または2つのフレキシブルエレメント間の
  距離がカップリングの直径と等しいかそれ以下のカップリングを指します

“優秀”の許容値は、様々な設備の振動発生につながるミスアライメント量
より定義されています。但し、これらの許容値内だからといって、振動の無い
運転を保証するものではありません。


---->>Pruftechnik社の許容値表を掲載した『軸芯出しに求められる精度』
    の動画付き説明はこちら↓
http://www.tts-inspection.com/ja/maintenance/1406maintenance_30j.html


☆今月の『コストダウンに繋がるメンテナンス』はいかがでしたか?

 参考になった/ならなかった、今後こんな内容を取り上げて欲しいなど、
 皆様のご感想をお待ちしております!
https://www.tlv.com/ja/enquete/enquete_form.php?id=S999&ss_topic=30


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☆ 編集後記
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最後までお読みいただきありがとうございます。

今回はいつもと趣向を変えて、この春ティティエスに入社した新人のM君
から自己紹介をさせていただきます。

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 入社して早くも3ヶ月が経過しました。
 社内での教育も終え、今は先輩社員と一緒に様々な現場に出て経験を
 積んでいます。
 その中で、診断の技術の習得はもちろんですが、特に安全面については
 先輩社員より厳しく指導されています。

 診断作業にあたっては、可燃ガス、有毒ガス、高所、高温などの危険が
 あるため、保護具の使用、危険予知活動、思い込みによるミスを無くす
 ための指差し呼称などを徹底しています。

 先輩社員の姿を見て、自身でも指差し呼称を徹底してきた結果、
 街中で横断歩道を渡る際にも、つい「右ヨシ!左ヨシ!」としている
 自分に気が付くことも・・・。

 時には少々恥ずかしい思いもしますが、

 「日々できないことは急にはできない」
 「日々の積み重ねが安全作業に繋がるはず」

 と信じて、今後もセーフティーファーストで、お客様にご満足いただける
 サービスを目指して頑張りたいと思います!

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電気系統に強い新人のM君。
診断現場で初々しく指差し呼称をする姿があれば、それはM君かもしれま
せん。見かけたらお気軽に声をかけてくださいね。


次号の『保全と検査』メールマガジンもどうぞお楽しみに。


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