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TLV・TTS保全と検査メールマガジン

2016/02/08 Vol.24

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□□□  TLV・TTSメールマガジン Vol.24
□ ~ 保全と検査に革新を ~ 2016年02月08日
株式会社テイエルブイ http://www.tlv.com/ 
有限会社ティティエス http://www.tts-inspection.com/
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今月は、連載記事『コストダウンに繋がるメンテナンス』の中でも最も人気の
高い記事「上手な芯出しの仕方」を改めてご紹介します。難しそうに思える
回転機の芯出しも、基本の3ステップを押さえれば決して難しくありません。

芯ずれの修正・計算方法まで、順を追って具体例でご説明していますので、
芯出しの教育資料に最適!是非ご覧ください。

もう一つの記事では、フィルム工場のロール平行度診断事例をご紹介します。

フィルムの製造工程でシワが発生。しかし、自社で周辺ロールの平行度を測定
しても問題は見つかりませんでした。そこで、TTSの平行度診断を受けてみた
ところ、原因は思わぬところに・・・。 詳しくは本文をご覧ください。


▽ INDEX ▽
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□■【診断事例】
  フィルムのラミネート設備でシワ!周辺ロールにずれ無し?
 ~ 自社測定で見逃したロール平行度のずれを発見し不良率5%改善 ~
  ↓ダイヤルゲージと水準器による測定で発見できなかったずれとは

□■【連 載】
  コストダウンに繋がるメンテナンス
 ~ 上手な芯出しの仕方(カップリングアライメント) ~
  ↓芯出しは難しくない!基本の3ステップを具体例で解説

☆ 編集後記(オランダ出張記)

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□【診断事例】フィルムのラミネート設備でシワ 周辺ロールにずれ無し?
┃ ~ 自社測定で見逃したロール平行度のずれを発見し不良率5%改善 ~
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▽ 製品品質のカギを握るロール設備の平行度
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フィルム、紙、シート、薄板などの製造工場には、必ずロールを持つ製造設備
があります。生産物にもよりますが、例えばフィルム製造工場なら1ラインの
ロール数は数十から数百になることもあります。

ロールを持つ製造設備では、隣接するロールとロールの平行度は非常に重要
です。もし、ロールとロールの平行度がずれていれば、ロールの上を通って
処理される製品が真っ直ぐに進まず、余計な力がかかって以下のような製品
不良に繋がるからです。

 - シワや蛇行、断裂
 - 表面の傷
 - 巻き取り不良や片伸び


▽ 隣接ロールだけでなくライン全体のロールの平行度も重要
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ロールの平行度は、隣接するロール間だけでなく、ライン全体でも重要です。
ある場所で発生した製品のシワやムラの原因が、遠く離れたロールの平行度
のずれであることも少なくないからです。

しかし、ライン全体を通してのロールの平行度測定は、既存のダイヤルゲージ
や水準器等を使った技術では精度良く測ることが難しく、また、設備全体に
わたり多くのロールを測定するには、多くの時間がかかります。

そのため、従来はシワやムラ等の製品不良が発生しても、原因のロールが
離れているとなかなか問題が解消されず、不良率が下がらないケースも
見られました。


▽ ライン全体のロール平行度を素早く高精度に測るなら
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これを解決するのが、ロール平行度診断 パララインです。
http://www.tts-inspection.com/ja/inspection/roll_parallel01.html

宇宙輸送システムでも利用されている、リングレーザージャイロ
(角速度検出器)を使った最先端の技術で、ロール間の距離や障害物を
問わず高精度に平行度を測定します。

以下では、このパララインによって、フィルム製造ラインの中でも
複数のフィルムを貼り合わせるラミネート工程でシワの原因を突き止め、
5%の不良率改善を図った事例をご紹介します。


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┃【お客様事例】ライン全体のロール平行度測定でシワを解消し不良率5%改善
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▽ ラミネート加工後のフィルムにシワが発生
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あるフィルム工場様では、ラミネート加工後のフィルムにシワが発生し、
このシワが最終製品を巻き取る工程まで治らず、製品不良が発生するという
問題が発生していました。

ロールの平行度に問題があると考え、自社でダイヤルゲージと水準器を使って
ラミネート部周辺のロール平行度を計測。しかし、平行度のずれは見つからず
原因は不明のままでした。

その後、製品のシワの状況から、やはり原因はロール平行度のずれ以外に
考えにくいという見方が強まり、TTSが提供するロール平行度診断パラライン
をライン全体で実施することが決まりました。


▽ ライン全体の平行度測定でシワの原因判明し、歩留まり5%改善
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パララインによる測定の結果、ラミネート部ではなくやや離れたロールに
ミリ単位の大きなずれを発見。この測定結果を受け、その日のうちにロール
位置修正を行い、許容範囲内の平行度になるよう調整しました。

修正後に運転を開始するとシワはなくなり、フィルムのシワによる不良は完全
に解消されました。その結果、ライン全体の歩留まりは5%改善されました。


▽ ダイヤルゲージと水準器では発見できない平行度のずれ
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パララインでずれが見つかったロールには、自社で平行度測定を行ったもの
も含まれていましたが、自社の測定ではずれが発見できませんでした。

ダイヤルゲージと水準器では、基準ロールから隣接するロールの距離を測定
し、またそれを基準に次のロールを測定するという作業を繰り返すため、
累積誤差が大きくなることもあり、高精度な測定ができなかったのです。

一方、パララインでは、リングレーザージャイロ(角速度検出器)を使って、
各ロールの空間上の角度位置を計測します。

角度は距離が開いても精度に影響がなく、設備の通り芯(ロール全体の平行
度)を確認することができるため、設備全体にまたがるロールの平行度も
高精度に測定できます。

フィルム、紙、シート、薄板などのロール設備で、以下のようなお悩みは
ありませんか?

「シワや蛇行などが解消されない」
「表面に傷ができる」
「巻き取り不良や片伸びがする」
「不良率を下げたい(歩留まりを上げたい)」
「全体のロール平行度を測定したいが手が回らない」

パララインならお悩みを解決できるかもしれません。是非ご相談ください。
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=TTSJ


------>>フィルム工場様のパララインによる平行度測定事例の詳細はこちら
http://www.tts-inspection.com/ja/inspection/roll_parallel12.html

------>>【動画で解説】ロール平行度診断パララインの詳細はこちら
http://www.tts-inspection.com/ja/inspection/roll_parallel03.html


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□【連 載】コストダウンに繋がるメンテナンス <その33>
┃  ~ 上手な芯出しの仕方(カップリングアライメント) ~
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▽ 芯出しの3ステップ
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芯出しは、高度で熟練を必要とする作業とされますが、正確な測定と手順を
踏んだ作業を進めていけば決して難しいものではありません。
以下、ポンプの芯出しを例にお話しします。

芯出しは次の3つを順に実行していきます。これはどんな大きさの回転機でも
同じです。

(1)現在の状態を調べるため、芯出し状態を測定
(2)「動かす量(=修正量)」を計算し、シムや押しボルトで修正
(3)決められた範囲(許容値)になるまで(1)(2)を繰り返す

ここで大事なのは(1)現在の芯出し状態を正確・精密に測定することです。

この測定値によってポンプに対するモーターの位置を把握し、
これを基に「動かす量(=修正量)」を決めるからです。

「動かす量(=修正量)」は

 - 測定値
 - カップリングの直径
 - カップリングから前脚ボルトまでの距離
 - 前脚と後脚ボルトの間隔

から比例計算で求めることが出来ます。


▽ 芯出しに必要な精度
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理想的な芯出しとは、

「ポンプが運転されたとき、ポンプとモーターの回転軸の中心が一直線に
 並んだ状態」

になるように機械を配置することですから、この状態からいくら外れているか
を『芯ずれ』と『面開き』で表現します。

一般的なモーターは、前脚、後脚のボルトを緩めれば上下(垂直方向)・左右
(水平方向)それぞれに位置を調整することができます。そのため、芯出し
ではこの2つの方向で、芯ずれ、面開きを測定・表示します。

芯ずれとは、カップリング部分でポンプの回転軸中心に対して、モーターの
回転軸中心の高さや左右がどれだけ違うかを表したものです。
上下方向の芯ずれの値、左右方向の芯ずれの値をそれぞれ測定・確認します。

面開きとは、カップリングの隙間の差を表したものです。
上下方向、左右方向それぞれのカップリング間の距離を測定し、その差を
求めることで、面開きの値を測定・確認します。

芯ずれ、面開きとも測定は0.01mmの精度で行わなければなりません。
多くの場合、芯出しの許容値は0.05mm程度だからです。


▽ 精度良く測定するためのツール
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例えば、芯ずれの測定に、金属製の定規やストレートエッジ、スコヤなどを
使った場合、ポンプとモーターのどちらが高いのかを知ることは可能でも、
その高さの差を人間の目で0.01mmの細かさで知ることは困難です。

そのため、やはり精密な寸法測定を行うための計測器であるダイヤルゲージ、
またはレーザーで測定するしかありません。

しかし、ダイヤルゲージを使用する場合、取り付け箇所から測定するカップ
リングまでの距離が長いと、測定バーを長くしなければなりません。このとき
バーの長さに比例してダレ(ダイヤルゲージとバー自身の重さによるバーの
たわみ)が発生し、測定結果に影響します。

従って、ダイヤルゲージを使用する場合は、その状況に応じたダレ量を測定
し、測定結果を補正する必要があります。補正をしなければ、芯出しが精度
よく完了したと思っても、実は、誤った芯出しになってしまいます。

これに対しレーザーは光なので、ダレが発生しないためカップリング間の
距離が測定結果に影響を与えることがなく、正確な測定ができます。

※レーザーを用いた測定の原理は以下でご説明しています。
http://www.tts-inspection.com/ja/maintenance/0702maintenance_3j.html#sokuteigenri


▽ 動かす量(=修正量)を求めるには
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測定の結果、現在の芯出し状態が判明するので、次のステップとして芯ずれ
を許容値内に収めるための、機械の修正量を求める必要があります。

面開きが0.03mmだからといって、モーターを0.03mm平行移動しても修正でき
ません。修正のための移動量は前脚と後脚、更に上下と左右でも異なるはず
です。

正しい修正量は、測定した芯ずれ・面開き量に加えて、カップリング直径と
カップリングから前脚・後脚それぞれの距離が分かれば、比例計算で求める
ことができます。

※比例計算による修正量算出の具体例は以下をご参照ください↓
http://www.tts-inspection.com/ja/maintenance/0908maintenance_16j.html


このようにして算出した値に従って、実際の芯出し修正作業にかかります。
修正作業後は、脚のボルトを固く締めた後に、再度、芯ずれ量を測定します。
この作業を芯出し許容値に入るまで繰り返します。芯ずれが許容値内に入れば
そこで作業完了となります。

尚、レーザー軸芯出し器では、計測器を軸に取り付けて回転させるだけで、
芯ずれの測定結果とその修正イメージに加え、芯出しの修正量が自動計算表示
されるため、面倒な計算もなくすぐに修正作業に取りかかれます。

更に、測定が正確で計算ミスも防げるため、短時間で芯出し作業を完了する
ことができます。 


---->>以下の『コストダウンに繋がるメンテナンス』では、
    比例計算による修正量の算出例を図解しています↓
http://www.tts-inspection.com/ja/maintenance/0908maintenance_16j.html

---->>ダレなし・修正量も自動計算 レーザー式軸芯出し器の詳細はこちら
http://www.tlv.com/ja/catalog/news23j.html


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レーザー式軸芯出し器の適用事例やユーザーの声も掲載しています
https://www.tlv.com/ja/contactform/contactj_form.php?id=M019
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☆今月の『コストダウンに繋がるメンテナンス』はいかがでしたか?

 参考になった/ならなかった、今後こんな内容を取り上げて欲しいなど、
 皆様のご感想をお待ちしております!
https://www.tlv.com/ja/enquete/enquete_form.php?id=S999&ss_topic=16


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☆ 編集後記
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最後までお読みいただきありがとうございます。

今月は前回のカナダ出張記に続いて、TTSスタッフのオランダ出張記を
お届けします。

先日TTSスタッフの1人が、新技術導入に向けて出張した先はオランダ。
オランダで特に印象に残ったものは「道」だったそうです。

最近、健康のためにダイエットをしようと自転車を始めた彼ですが、
日本の道路は、自動車がメインで設計されており、近年、自転車通行帯が
整備されつつあるとはいってもまだ十分ではなく、危険を感じる場面も多い
とのこと。

その点、オランダは自転車文化が根付いており、オランダ中どこに行っても
車道とほぼ同じくらい整備された自転車専用道路があり、ドライバーの自転車
優先の意識も非常に高く、安心して走れる環境だったそうです。

「自転車は、環境に優しい乗り物です。日本でも、自転車に関する法律等が
 変わりましたが、日本にももっと自転車文化が根付き、安心して走れる
 環境ができればと願っています。」と力説する彼。

もちろん肝心の仕事の方も、しっかり務めを果たしてきており、新技術開発
については、時期が来ればまた皆様にご紹介したいとのことです。


では、次号の『保全と検査』メールマガジンもどうぞお楽しみに。


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