普段使用しているバルブはすぐにグランド漏れが起きてしまう…
3年間の耐久試験を経てベローズバルブに全面切り替え
長期間漏れや固着が無く交換不要なので、長い目で見ればコストも低減。
従来は、故障したスチームトラップを発見して交換しようにも、上流にあるゲートバルブが固着して蒸気を止められないことが頻発。溶接配管で故障バルブの交換には火気を使用する工事が必須のため、火気を使用したくないエリアのバルブ交換は悩みの種でした。長寿命で固着しにくく必要なときに確実に開閉できる炭素鋼鍛鋼ベローズバルブ BE1の採用によって、TPM活動の推進にも弾みがついた事例です。
鹿島石油株式会社
所在地 | 茨城県神栖市 |
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使用装置名 | 蒸気輸送配管 |
生産物 | LPG、ナフサ、ガソリン等 |
採用いただいた製品
お悩み
従来のゲートバルブは2~3回の開閉でグランド漏れが起き、固着してダメになる
当時、グループ内でTPM活動を推進し、「カラカラ化(事業場内を「乾いた」 = カラカラな状態にすること )」に取り組んでいました。この実践にはトラップのドレン排出箇所の整備が不可欠なため、トラップの改善にも着手し始めたところ、「不良トラップの交換」が問題になりました。交換するためには当然蒸気を止める必要があり、バルブを閉めないといけませんが、これが焼き付いて固着してしまっているために回らなかったのです。
当時使用していたゲートバルブは、「2~3回開閉を繰り返すとグランドから漏れが起き、その後は固着してダメになる」の繰り返しでした。
また、バルブが壊れると接続が溶接なので交換作業は火気使用になりますが、現場は可能な限り火気は使用したくないエリアが多いため、この交換作業に悩まされていました。
問い合わせのきっかけ
グランドから漏れない、固着しないバルブが無いか相談
「グランドから漏れない、固着しないバルブ」を探していたときに、TLVに相談したところ、「ベローズバルブ」を紹介されました。それまでベローズバルブのことを全く知らなかったため、一番条件の厳しい箇所で3年間の耐久試験を行いました。
解決策
圧力の高いエリアを優先してベローズバルブを採用
耐久試験は、一番条件が厳しい1.4MPaの蒸気を0.2~0.3MPaまでバルブで絞らなければならない箇所で実施しました。その結果、3年間グランドからの漏れ、エロージョンは発生しませんでした。この結果を踏まえ、圧力の高いサルファー、アスファルト、海上出荷バースエリアを優先的に、徐々に既存のバルブをベローズバルブに切り換えていきました。
他社製のベローズバルブもある中で、相談したときにベローズバルブを紹介してくれたのがTLVであり、実際に試験をしてBE1自体の性能を自分達で確認したので、BE1を採用しました。また、トラップ管理で採用しているBPSTM(Best Practice of Steam Trap Management TLVが提供するドレン排出箇所管理プログラム)もあり、その後も相談しやすい、それ以外の蒸気システム関連の質問にも答えてくれるなどの環境もあって決めました。
TPMではいかに水平展開できるか、継続できるかも重要なため、在庫を複数種類持つ、仕様を複数持つムダを省いて、サイズは20Aで統一しました。
改善結果
バルブの固着がほとんどなくなり「カラカラ化」実現
500台位をTPMの中で使用しましたが、固着したのは1、2台あったかどうか、というぐらいです。もちろん設置前に念入りにグリースを塗布するようにルール化を図るなど徹底をしました。確実にいつでも蒸気を止められるようになり、故障したスチームトラップの交換などを迅速に行えるため、「カラカラ化」の実現に貢献しました。
お客様の声
「結果には満足しています。 操油課以外の他エリアへの活用も考えており、「何かない?」と聞かれればベローズバルブを紹介しています。例えば「漏れが酷いから」という理由で配管補修(シール)剤を注入してくれという依頼が結構ありますが、かなりコストがかかることもあり、それなら初めからベローズバルブを使った方が断然良いと考えています。購入時の値段は高くても、10年以上持つことを考えればかえって安い買い物です。」