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ミキシングバルブで生成した温水に混入する鉄錆くずが実験に悪影響をおよぼし対策が必要・・・

ミキシングバルブによる直接混合から間接加熱方式の温水製造ユニットへ転換することでトラブルから解放

ある化粧品製造メーカーではレンタルラボ内に研究室を借りていました。建屋側から供給されていない温水を得るため、蒸気と水を直接混合する方式で温水を使用していましたが、鉄錆くずの混入がしばしば問題となっていました。
そこで、蒸気焚きの壁掛け式の湯沸かし器を採用し、直接混合する方式から混合しない間接加熱方式へ変更して異物混入の問題を解消し、温水の使い勝手も向上させることができた事例です。

化粧品製造会社様

レンタルラボ

使用装置名乳化釜
生産物化粧品(実験)

お悩み

蒸気配管から持ち込まれる鉄錆くずが悪影響をおよぼし、ミキシングバルブで生成した温水を実験で使用できない

ある化粧品製造メーカーではサイエンスパークと呼ばれるエリアに立地するレンタルラボ建屋の一区画に研究室を設置・運営していました。その建屋ではユーティリティとして蒸気と水の供給がありますが、温水は供給されていないため、蒸気と水を直接混合するミキシングバルブを用いて温水を生成して使用していました。
しかし、集中式の蒸気供給であるため、ボイラー室から長い経路を経て建屋全体へ供給される蒸気には配管内の鉄錆くずが混じっていることが多く、生成した温水にも混入してしまうため実験に支障をきたすことがありました。

レンタルラボ建屋の一句会の研究室で蒸気配管から持ち込まれる鉄錆くずが悪影響をおよぼし、ミキシングバルブで生成した温水を実験で使用できない

問い合わせのきっかけ

TLVから届くメールマガジン記事で温水製造ユニットを知り関心

小型壁掛け式の湯沸かし器はガス焚きのイメージしか持っておらず、蒸気で同様のことができるのはメールマガジンの記事を読むまで知りませんでした。
調べてみると数社から同様の製品が出ており、各社に問い合わせたところ、TLVの対応が早く、説明も詳しく、自分たちのニーズに合致していると思えたため、具体的に検討することにしました。

TLVから届くメールマガジン記事で温水製造ユニットを知り関心。問い合わせたところ、TLVの対応が早く検討することになった

解決策

直接混合をやめて間接熱交換方式の温水製造ユニットを導入

建屋共用部分の蒸気配管が傷んでいるため、専有部分の配管を更新したとしても鉄さび混入の根本解決にはなりません。そこで、蒸気と水を直接混合するミキシングバルブ方式をやめて、間接的に蒸気と水を熱交換する方式に変更することで検討を進めました。

直接混合(ミキシングバルブ)方式では蒸気と水を混合しますので、蒸気が汚れていると汚れた温水が生成されてしまいます

TLVの蒸気式温水製造ユニットは熱交換器に壁があるので蒸気と水が混じり合うことはありません。そのため蒸気に錆が混入していても水質は悪化しません。

間接加熱方式のSQ-C04は熱交換器の壁があるので蒸気と水が混ざり合うことがありません。蒸気が汚れていても水質は悪化しません

本体は設置場所には困らない約545㎜✕約345㎜のコンパクトサイズです。  
また設置工事も蒸気と水の配管施工と100V電源(コンセント)供給のみで簡単にできました。

SQ-C04は設置場所には困らない約545㎜✕約345㎜のコンパクトサイズ。設置工事も蒸気と水の配管施工と100V電源(コンセント)供給のみ

改善結果

錆くず混入問題が解決できた上、使い勝手や安全性も向上

ユーティリティとして供給されている蒸気の圧力があまり高くないため、必要な温度と温水流量が得られるかどうか懸念がありました。幸い、TLVからテスト品の形で実機検証を提案してもらい、確認することができました。その結果、温度と温水流量は問題ないことが確認できたため、正式に採用することになりました。

間接加熱方式へ変更したため、鉄錆くずが温水に混入する問題からは完全に開放されました。
ミキシングバルブに遜色がない速さで出湯することができるため、使い勝手も優れています。
安全面では、ミキシングバルブの場合には水圧が変動した際に出湯温度が上昇したり、ひどい場合だと蒸気が噴き出したりすることがありましたが、温水製造ユニットでは原理的にそのようなことが起こる心配がなく、安心して使用できています。

SQ-C04の導入で錆くず混入問題が解決できた上、使い勝手や安全性も向上

この改善事例で採用いただいた製品