手洗い設備でお湯を使えるようにして冬場のストレスを軽減したい
手洗い設備の温水化でストレスを解消。
食品製造工場の基本である適正な手洗い励行に効果を発揮。
ある食品製造会社では工場内に多数存在する手洗い設備の多くは常温の水しか出ない仕様になっていました。そのため、作業者にとって冬場の手洗いは辛くストレスのかかるものでした。
大型の温水器+新たな温水配管網を構築するのではなく、既に工場内に存在する蒸気配管と水配管を活用して小型の蒸気温水器と組み合わせるいわゆる「局所給湯方式」とすることで、点在する手洗い設備の温水化を実現、作業者のストレスを軽減し、広い意味での福利厚生を実現した事例です。
食品製造会社様
使用装置名 | 給湯器 |
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使用用途 | 手洗い |
採用いただいた製品
お悩み
水による冬場の手洗いはつらい・・ストレスの原因に
手洗いは食品製造工場の衛生管理における基本であり、時間・箇所・石けんの使用など基準が定められています。水温については特に基準はありませんが、冬場に冷たい水で長時間の手洗いをすることは作業者のストレスとなるため、実は水温は重要なポイントです。
工場内には製造工程用の大型の温水器がありますが、広範囲に点在する各手洗い設備までの温水配管は敷設されていません。
当然ながら、新たに温水配管を敷設するのはかなりコストがかかります。そのため大型の温水器と配管を組み合わせて各手洗い設備へ配水する「セントラル給湯方式(中央給湯方式)」は効率が悪いと判断しました。
問い合わせのきっかけ
TLVから届くメールマガジン記事で温水製造ユニットを知り関心
小型壁掛け式の湯沸かし器はガス焚きのイメージしか持っておらず、蒸気で同様のことができるのはメールマガジンの記事を読むまで知りませんでした。
調べてみると数社から同様の製品が出ていたため各社に問い合わせたところ、TLVの対応が早く、説明も詳しく、自分たちのニーズに合致していると思えたため、具体的に検討することにしました。
解決策
手洗い設備ごとに小型の給湯器を設置することで「オンデマンド」の温水供給を実現
温水配管が敷設されていない手洗い設備でも蒸気配管は近くにあることが多く、蒸気と水で温水を生成することができます。このように必要な箇所ごとに温水生成する方式は「局所給湯方式」とも言われます。ただし、蒸気と水を直接混合する方法を採用した場合、蒸気配管中の異物混入や水圧変動による温水温度の上がりすぎなどが発生する恐れがあります。
蒸気焚きの温水器を使用すればそれらの心配もなくその場で温水を生成することができます。
本体は設置場所には困らない約545㎜✕約345㎜のコンパクトサイズです。
また設置工事も蒸気と水の配管施工と100V電源(コンセント)供給のみで簡単にできました。
改善結果
手洗いに関するストレスを解消
温水で手洗いができるようになったことで、作業者のストレスが減少し、集中してしっかり確実に手洗いができると好評です。
壁掛けタイプでスペースを取らず、手洗い設備の近くに蒸気配管があれば少しの工事で設置することができるため、温水配管を長距離引き回すことに比べて低コストで工場内の手洗い設備の大部分で温水化を実現することができました。
水が温水になったことは小さな変化ですが、一日に何度も実施する手洗い設備の改善が作業者にもたらす好影響は、満足度の向上やエンゲージメントの向上も期待できる広い意味での福利厚生の充実と言えます。