水の使用量を削減し環境負荷を低減したい…
未回収ドレンを回収・再利用することで、水使用量の
削減と省エネルギー、湯気の解消を実現
ある製菓・製パン工場では、環境負荷低減のため、水使用量と排水量の削減に取り組まれています。蒸気使用設備からの廃棄ドレンやドレンから立ち上る湯気のエネルギーロスの他、ドレン排水による排水処理設備能力のひっ迫なども課題としてあげられていました。そこで、ドレン・ユゲ回収ユニットを導入し、未回収ドレンを回収・再利用することで、300㎏/hのドレンを回収し年間2600tの水使用量を削減。金額に換算すると270万円の燃料・水の削減を達成。さらに廃棄ドレンからの湯気を解消することで現場の環境を改善した事例です。
食品会社様
使用装置名 | 空調機・二重釜・ニーダー |
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生産物 | 製菓・製パン |
採用いただいた製品
お悩み
もうメリットのでるドレン回収は、やり尽くした
これまでの取り組みで、比較的新しい建屋のドレンは回収できており、メリットが見込める対策はやり尽くした感がある中で、省資源、排水処理設備能力のひっ迫などから、さらなる対策が求められていました。そのような状況のなかで、昔からある旧建屋はドレン回収をする前提で設計がされていなかったこともあり、手付かずのままでした。
問い合わせのきっかけ
工場長からも「湯気撲滅」の指示がでていた
湯気(蒸気)のことだったので、以前から実績のあったTLVに相談をし、旧建屋の設備についても確認したところ、空調機や二重釜、ニーダー、蒸気輸送配管のドレンなど、個々の量は小さくても建屋全体としてはある程度まとまった量になることが分かりました。少量かつ点在しているドレンを集めて回収するため、熱回収メリットは少ないですが、排水処理設備能力のひっ迫具合からも十分に回収する価値があると判断されました。
解決策
ドレンを回収し湯気(フラッシュ蒸気)も同時に解消できる、ドレン・ユゲ回収ユニットを導入
旧建屋のドレン回収に、ドレン・ユゲ回収ユニットHeatSaverを導入し、①ドレン出口を給水タンクへ接続し回収。 ②給水タンクから冷水を循環させ、湯気の熱を回収。 ③ブローおよびベント出口は安全な箇所に開放しました。
改善結果
年間2600tのドレンを回収し、270万円相当の燃料費・水を削減
廃棄していたドレンを無駄なく回収して有効利用することで、水の回収・省エネ・CO2削減を達成。ドレン・ユゲ回収ユニットの投資回収期間は3年以内で社内から高い評価を受けています。課題であった排水処理設備の負荷軽減を実現したうえに、廃棄ドレンからのフラッシュ蒸気(湯気)がなくなったことで、現場環境も大幅に改善することができました。
お客様の声
「通常であれば、各種の流量を計測したり面倒な計算したりして算出しなければならないメリット計算ですが、HeatSaver自体が常に計量し回収状態を表示してくれるため、算出が容易になりました。また、中央制御室と接続して、いつでも省エネメリットの把握と記録ができるので、省エネ推進担当としては大変満足しています。」