フィルム、紙、シート、薄板などの製造工場にあるロール設備。そのロールの数は、生産物にもよりますが数十から数百になることもあります。
ロールとロールの平行度が少しでもずれていれば、
・シワや蛇行、断裂
・表面の傷
・巻き取り不良や片伸び
といった製品不良に繋がるため、隣接するロールはもちろん、ライン全体でのロール同士の平行度は非常に重要です。
あるフィルム工場様では、ラミネート加工後のフィルムにシワが発生したため、ロールの平行度に問題があると考え、自社でダイヤルゲージと水準器を使ってラミネート部周辺のロール平行度を計測しました。しかし、平行度のずれは見つからず、原因不明のまま製品不良は解消されない状態が続きました。
シワの原因はロール平行度のずれ以外に考えにくいため、TTSのロール平行度診断 パララインをライン全体で実施した結果、ラミネート部から離れたロールにずれを発見。ロール位置を修正するとフィルムのシワは解消され、ライン全体の歩留りは5%改善されました。
◆ ダイヤルゲージ・水準器とパララインの違い
ダイヤルゲージと水準器では、基準ロールから隣接するロールの距離を測定し、それを基準に次のロールを測定するという作業を繰り返すため、累積誤差が大きくなることがあります。
そのため、今回のようにトラブルの起こった箇所から原因のロールが離れている場合や、ライン全体でロール平行度を見る場合などは、高精度な平行度測定が困難です。
一方、パララインでは、リングレーザージャイロ(角速度検出器)を使って各ロールの空間上の角度位置を計測するため、距離が離れていたり、別フロアやロール間に障害物がある場合でも、高精度な平行度測定が可能です。
製品のシワや蛇行、傷などでお悩みの方、パララインによるロール設備の平行度診断にご興味をお持ちの方は、こちらからお問い合わせください。
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