ホーム メールマガジン 2022年のTLV・TTS保全と検査メールマガジン 2022/04/12 Vol.88 TLV・TTS保全と検査メールマガジン 2022/04/12 Vol.88 2022年4月12日配信 Vol.88 今月は腐食検査の新技術をご紹介します。 ステンレス材の応力腐食割れを検出するMDKは、従来の非破壊検査技術では難しかったダブリング補強部、当て板などの腐食検査が可能です。タンクなど機器のノズル部などの検査にご利用ください。 そのほか、ロール間の障害物や熱の影響を受けずに平行度を測定し、ずれを修正してフェルトの寿命が3倍伸びた抄紙機ドライヤーの事例をご紹介します。 【NEW】従来難しかったダブリング補強部もOK! ステンレス材の応力腐食割れ検査 MDK 機器、配管に発生した応力腐食割れを検査する際は、発生位置、材料などに応じて超音波探傷試験(UT:Ultrasonic Testing)、浸透探傷試験(PT:Liquid Penetrant Testing)、渦電流探傷試験(ET:Eddy Current Testing)といった各種非破壊検査が実施されます。 しかし、それぞれの検査方法には、対象表面にアクセスする必要がある、金属表面に塗装・汚れがあれば除去の前処理が必要などの制約があり、機器にダブリング補強部(修理や強度向上のために当て板を溶接して補強した部分)、当て板などがある場合は、従来の方法では検査自体が困難でした。 従来は不可能だった、この「検査の空白地帯」の検査を可能にしたのがMDK(ステンレス材の応力腐食割れスクリーニング)です。 磁界を利用することにより非接触で金属の割れを検出できるため、機器ノズル部のダブリング補強箇所など、従来の非破壊検査では検査できなかった対象の健全性も確認することが可能です。 ◆ MDKのメリット ・従来の検査手法では検査できなかった箇所の検査が可能 ・設備の運転停止が不要で、運転中でも検査が可能 ・塗装や防食部の剥離・研磨・ケレンなどが不要で設備を傷つけない ・割れ発生範囲を記載した詳細な診断レポートを提出 MDKの診断条件等の詳細、お問合せは以下をご参照ください。 MDKの診断条件等の詳細を見る > MDKに関するご質問・ご相談はこちら > 【事例】抄紙機ドライヤーのフェルト寿命が3倍に! ロールの距離・障害物・熱の影響不問の平行度診断 ある雑誌印刷用紙を製造する抄紙機ドライヤーのフェルトが、通常は12週間の寿命に対し4週間で交換しなければならないという問題がありました。 平行度のずれが疑われましたが、写真のように壁で覆われているため、従来の測定システムではロールへのアクセスが非常に難しい状況でした。 また、従来の光学式計測システムでは、高温になった運転後のドライヤーセクションの計測が困難だったり、地下に設置されたフェルトロールの計測準備に手間がかかり測定データの再現性が低かったりする問題もありました。 そこで、この環境でも平行度を精度良く測定でき、熱の影響も受けないロール平行度診断 パララインを採用。ドライヤーセクションの計測を2時間で完了し、地下のフェルトロールも同日に計測しました。その後数ヶ月経ってもフェルトに曲がりや摩耗の無いことが確認され、フェルトの寿命は通常と同程度の期間に戻りました。 【事例】抄紙機ドライヤーの平行度診断を見る >