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スチームトラップの使い方
トラップ周辺の機器 前編
スチームトラップ周辺の機器
トラップを使用するためには、トラップを効果的に機能させ、また必要に応じて作動を確認し、メンテナンスを容易にするために、トラップの周辺には下記のような機器の設置が必要です。
- 作動のために必要な機器
逆止弁・自動凍結防止弁 - 作動確認するために必要な機器
サイトグラス・テストバルブ - メンテナンスのために必要な機器
入口バルブ・出口バルブ・バイパスバルブ・ストレーナー
本稿では作動のために必要な機器と作動確認するために必要な機器について、ご説明します。
作動のために必要な機器
逆止弁
トラップは逆流防止の機能を持っていませんので、ドレン回収等のためにトラップの出口を集合させる場合や、高い位置のドレン配管に接続する場合には、トラップの出口には逆止弁の設置が必要になります。
逆止弁は逆止弁の設置と効果でも詳しくご説明しています。
自動凍結防止弁
寒冷地ではトラップの休止時に入口配管やトラップ内に残留・滞留するドレンが凍結し、蒸気使用機器やトラップなどが破損することが稀にあります。これを防止するためには、トラップに自動凍結防止弁を設置することが有効です。
自動凍結防止弁は、ばねと弁の組み合わせで構成されており、圧力が低くなると開弁し、圧力が高くなると閉弁する仕組みです。自動凍結防止弁開弁時に機器内のドレンが自然流下で排出されます。強制排除するわけではありませんので、自動凍結防止弁は機器の最も低い箇所に設置する必要があります。
ただし極寒冷地で使用される場合はドレン排出時に凍結することもあり、凍結防止機能を保障するものではありません。
作動確認するために必要な機器
サイトグラス
トラップの作動を目視で確認できるようにしておくためには、サイトグラスをトラップの出口に設置します。トラップ出口がすぐ近くで大気に開放されている場合には必要ありませんが、出口が集合されている場合や、ドレンを回収するためにドレン配管に接続されている場合には、サイトグラスを設置することで、トラップの作動を一目で確認することができます。
テストバルブ
トラップの出口がドレン回収配管に接続されている場合に、サイトグラスによる確認だけでなく、トラップからの実際のドレンの排出状態や蒸気漏れの有無を目視で確認できるようにテストバルブを設置することもあります。
テストバルブを使用する際には、トラップの出口バルブを閉じてからテストバルブを開き、ドレンの排出状態等を確認します。しかし、テストバルブの使用は、テストバルブの出口配管を、近くの排水ピットでドレンブローできる場合に限られます。
トラップ周辺の機器 後編ではメンテナンスに必要な機器について解説いたします。