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蒸気のトラブル
ウォーターハンマー3(蒸気輸送配管の対策)
蒸気輸送管のウォーターハンマー対策
蒸気輸送管のウォーターハンマーの多くは、蒸気の供給初期に発生します。バルブをゆっくり操作することで、高速ドレンによるウォーターハンマーは防止できる場合がありますが、蒸気の急凝縮で起こるウォーターハンマーは高水位ドレンを防止・除去しないと解決できません。
どちらのパターンのウォーターハンマーにもドレンが関与しているため、根本的な対策として、蒸気輸送管からドレンを排除します。適切にスチームトラップを設置し、蒸気輸送管内のドレンを素早く確実に排除することが肝要です。
トラップの個数や設置箇所に気を配っているのに、ウォータハンマーが発生するという場合、蒸気輸送管の逆勾配が原因かもしれません。逆勾配の配管では、予定しているトラップに向かってドレンが流れないため想定外の箇所でドレン水位が高くなっていることがあります。
長距離の蒸気輸送管では、僅かな逆勾配がウォーターハンマーの原因になります。屋根や地面を基準に配管を設置しているような場合は、配管勾配を今一度ご確認ください。
下り勾配の蒸気配管の場合(ウォーターハンマーは発生しない)
上り勾配の蒸気配管の場合(ウォーターハンマー発生)
この他、先止まりになった分岐配管にドレンが溜まっていること等も原因となり得ます。これらはウォーターハンマーの原因の一例であり、ウォーターハンマー解消のためには配管全体を広く見渡して原因を突き止め、対策を講じなければなりません。