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省エネルギー

蒸気使用設備の省エネ対策

蒸気を使用する目的

多くの工場には加熱・乾燥・加湿の工程があり、これらの生産設備に蒸気が供給されています。つまり蒸気は、より高い生産性で、より高品質な製品を生産することを目的に使われています。そして、この目的を達成するために、

  • 所定時間内に蒸気使用設備を昇温する
  • 蒸気の伝熱面温度を均一に保つ
  • 蒸気の省エネルギー

という観点で、蒸気使用方法の改善を進めていかなければなりません。

蒸気使用設備で出来る8つの省エネ対策

蒸気使用設備で出来る蒸気の省エネ対策としては下記の8つが上げられます。

蒸気使用設備で出来る8つの省エネ対策

ボイラーの省エネについてはボイラーの省エネ対策で説明しています。

1.  設備休止時の蒸気元バルブ開/閉確認

装置の休止中は蒸気を遮断した方が省エネになるのか、保温のために蒸気を通気し続けた方が省エネになるのか調査して明らかにしましょう。設備の昇温に要する蒸気量よりも非生産時待機中の蒸気量が多くなる設備では、バッチ操業の待ち時間帯に、設備の蒸気元バルブで蒸気の供給を完全に遮断しましょう。

2.  蒸気の適正圧力管理

蒸気使用設備は、一般的に被加熱物を所定時間内で目標とする温度まで昇温することを一つの目的としていますが、言い換えると高い圧力(温度)の蒸気を供給し、必要以上に短い時間で昇温させる必要はありません。過剰な蒸気圧力を適正圧力まで減圧することで蒸気の潜熱が増加し、蒸気使用量を低減できます。

3.  乾き蒸気の供給

蒸気使用設備はボイラーから離れていることが多いため、輸送途中の配管内で蒸気の乾き度が低下します。蒸気の乾き度を高めるためには蒸気中からドレンを排除しなければなりません。

4.  被加熱物の負荷に応じた適正加熱

被加熱物の温度や量は常に変化します。常に適正温度に加熱するために、蒸気供給側に温度制御弁、圧力制御弁、流量制御弁等を設置し、自動制御システムによって常に所定温度に自動コントロールします。

5.  ドレン・エアの完全排除

蒸気使用設備の蒸気スペース内にドレンやエアが残留すると加熱が阻害されます。これらを自動で完全に排除するため、高温のエアも排気できる機能を持ったスチームトラップの設置が有効です。また、構造的に蒸気スペースの上部にエアが滞留する装置には蒸気用エアベントの設置も必要です。

6.  ドレンの回収・再利用

蒸気使用設備で発生したドレンはまだ多くの顕熱を持っていますので、効率良く回収し、再利用することを検討しましょう。

7.  適正保温

蒸気使用設備や蒸気供給配管、ドレン回収配管等は放熱ロスを最小限にするために保温施工が必要です。適正な保温のためにJIS A 9501に基づき保温材、保温厚さを選定し施工します。

8.  蒸気原単位の管理

生産工程の蒸気使用量と生産量を比較することにより、どれだけの蒸気を使って、いくら生産できたかを把握するのが蒸気原単位の管理です。エネルギー原単位を年平均1%低減させていくことが省エネ法でも求められています。

原単位管理のためには蒸気流量を計測しなければなりませんが、計測により、待ち時間等の非生産時の蒸気消費量の把握も可能になります。非生産時の蒸気消費量は削減の余地があります。また、常に蒸気流量を監視することによって、蒸気漏れなどの異常の早期発見も可能になります。