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配管

配管からのドレン排除 後編(トラップの設置場所)

トラップ設置場所は近く?遠く?

配管からのドレン排除 前編(ドレンの取出し方)配管からのドレン排除 中編(ドレン発生量の計算)と順番に見てきましたが、本稿ではスチームトラップの設置場所について考えてみます。

蒸気輸送配管のドレン抜きを目的としてスチームトラップを設置する場合、スチームトラップはどこに取り付けるのが良いのでしょうか。

スチームトラップ一次側は蒸気輸送配管の延長ですから、放熱損失を最小限にするには、直近に設置することが望ましいと言えます。しかし多くの場合、蒸気輸送配管は高所を通してありますので、直近に設置しようとすると、スチームトラップも高所に設置することになります。

スチームトラップが高所に設置される場合の問題点は、作動点検や修理が困難になることであり、懸念されるのは異常になったスチームトラップが長期間放置されることです。

高所であっても常設の足場があり、点検や修理がすぐに行えるような場合は問題がありませんが、そうでない場合は、スチームトラップの点検や整備が行いやすい場所に設置して、スチームトラップ一次側配管をしっかり断熱保温することを基本と考えた方がよいでしょう。

トラップの設置場所(高所と低所)の比較

トラップの設置場所(高所と低所)の比較

なお、常設の足場があるなど整備環境が整っている場所でも、間欠作動を行いドレンを滞留させるタイプのスチームトラップは、蒸気輸送配管直近に設置することはできません。滞留したドレンが蒸気輸送配管に到達してしまう恐れがあるからです。この場合には、ドレンを連続排出するタイプのトラップを選びましょう。

縦配管と横配管

高所の蒸気輸送配管からドレン抜き管を下ろしてくると、もともと縦配管なので、ここにスチームトラップを設置することで床面の専有面積を小さくできます。水平配管にスチームトラップを設置する場合は、上方から下ろしてきたドレン抜き配管を床面付近で90度曲げて、スチームトラップや前後弁・バイパス弁を床面に設置しますので、ある程度の専有面積が必要です。

縦配管では、スチームトラップ設置に際して、配管やトラップの固定支持が難しいことや、工事やメンテナンス作業を床からかなり離れた“空中”で行わなければばならない等の問題があります。

水平配管では、床面をベースに配管やトラップの固定支持を施工することができます。工事やメンテナンス作業も床の上で行えます。

それぞれ一長一短がありますので、その場に適した方法で施工することが肝心です。

トラップの設置方法(縦配管と横配管)の比較

トラップの設置方法(縦配管と横配管)の比較

なお、フリーフロートトラップでは蒸気輸送配管のドレン抜き用(主管用)として設計されたモデルと本体にユニバーサルフランジを持つモデル以外は水平配管設置となります。

まとめ

蒸気輸送配管からドレンを排除するためのトラップ設置は、単純なようで検討すべき項目が色々あります。しかしこれらはスチームトラップのためではなく、目的の場所まで安全に円滑に蒸気を輸送するという蒸気輸送配管の使命のためであり、ロスを最小限にして省エネを図るためでもあります。

この点を忘れずに、長い目で見て有利な方法を選ぶ必要があります。