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蒸気の基本

蒸気による加熱

蒸気は広く用いられる熱源です

蒸気で加熱する家庭用オーブンも増えてきました。また昔から「蒸す」「蒸かす」という蒸気の使い方は、家庭で身近に用いられてきた方法です。

オーブンも蒸しも被加熱物に蒸気を直接接触させる直接加熱です。家庭での用途と同じで規模が大きくなったものや、殺菌・滅菌用途、ゴム製品の加硫工程など、蒸気による直接加熱は工業的にも広く用いられています。

一方で、工業的には直接加熱以上に広く行われている加熱方法があります。
それは、間接加熱という方法です。

間接加熱とは?

間接加熱とは、何らかの「熱交換器」を使用して行われる加熱方法です。
蒸気の熱は熱交換器の壁面を通じて被加熱物に伝えられます。従って蒸気と被加熱物は直接は接触しません。蒸気加熱で使用される熱交換器としては、ジャケット式の釜やコイルチューブ、プレート式熱交換器、フィン(プレートフィン・エロフィン)付きチューブなどが代表的です。

プレート式熱交換器・ジャケット式の釜・エロフィン付きチューブの外観図

これらの熱交換器を使用する加熱方法は蒸気に限った方法ではなく、温水や油など他の熱媒体を使用する際にも行われます。

蒸気加熱の特長

では、温水や油を使用した加熱と蒸気を使用した加熱では、何が違うのでしょうか?

蒸気による加熱

蒸気は気体の状態で熱交換器へ供給され、液体の状態(ドレン)に変化して熱交換器から出てきます。

蒸気は気体の状態で熱交換器へ供給され、液体の状態(ドレン)に変化して熱交換器から出てきます。

蒸気は気体から液体へ姿を変えることで仕事をおこないます

温水や油による加熱

温水や油は高温の状態で熱交換器へ供給され、温度が下がった状態で熱交換器から出てきます。

温水や油は高温の状態で熱交換器へ供給され、温度が下がった状態で熱交換器から出てきます。

温水や油などは自身の温度を低下させて仕事をおこないます

つまり、温水や油などは自身の温度を低下させて仕事を行うのに対し、蒸気は気体から液体へ姿を変えることで仕事を行っていると言えます。

蒸気による凝縮伝熱は、温水や油による対流伝熱に比べて格段に大きな加熱を行うことができます。これにより以下のメリットがあります。

同じ伝熱面積を持つ熱交換器であれば・・・蒸気加熱なら加熱時間を短縮できる

新たに熱交換器を設計する場合、同じ仕事をするにも・・・蒸気を使えば伝熱面積を小さく設計できる

これは蒸気の重要な長所の一つですが、このほかにも蒸気にはいくつもの優れた長所があります。そのため工業的な熱源として重用されています。
これらについては「蒸気の伝熱」でご説明いたします。