蒸気の基本
蒸気の減圧
低圧蒸気の作り方
加熱用の蒸気は通常、ボイラーで発生させます。発生させる蒸気の圧力は、工場内で必要とされる最も高い圧力を供給できるよう決められているのが普通です。
一方、用途によってはボイラーで発生したままの高圧蒸気では温度が高すぎる場合があります。そこで、蒸気を減圧し、必要とされる加熱温度まで温度を下げて使用します。このように、減圧は主として蒸気温度を下げるために行われます。
減圧には減圧弁が使用されます。減圧弁は流量が変化しても設定した圧力を維持するよう自動的に調整するバルブです。基本的な仕組みとしては、流路の一部を狭くする絞りによって減圧します。加熱用蒸気の減圧は、こうした絞りによるものが一般的です。
減圧の原理
絞りが行っていることは、蒸気流量の制限です。蒸気の流量を制限して、以下のように使用量と供給量のバランスをとり、圧力を調整します。
- 蒸気使用量 < 蒸気供給量 ⇒⇒⇒ 圧力は上昇
- 蒸気使用量 > 蒸気供給量 ⇒⇒⇒ 圧力は低下
- 蒸気使用量 = 蒸気供給量 ⇒⇒⇒ 圧力は安定