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蒸気の制御

100℃以下の蒸気 前編(真空蒸気とは?)

蒸気が勢いよく吹き出すわけは

蒸気と言えば、バルブを開けて大気へ放出させると勢いよく吹き出すイメージがあります。パッキン漏れやピンホール漏れからも吹き出しています。この現象の意味するところは、「蒸気は大気圧よりも高い圧力を持っている」ということです。

蒸気と言えば、バルブを開けて大気へ放出させると勢いよく吹き出すイメージがあります。

では、蒸気の圧力は必ず大気圧よりも高いのでしょうか?実は大気圧以下の蒸気も存在します。

「高い山でごはんを炊くと生煮えになる」という話と関係があります。富士山頂などの高所では気圧が低いため沸点が下がります。100℃以下で沸騰して生じた蒸気、これが大気圧以下の蒸気です。

飽和状態の低温蒸気(真空蒸気)

実際に蒸気表で確認してみましょう。飽和蒸気表を見ると100℃の飽和蒸気の圧力は大気圧付近の101.42kPaであることがわかります。それと同時に、100℃よりも低い温度の蒸気があることが確認できます。

飽和状態の低温蒸気(真空蒸気)

そして100℃よりも低い温度を持つ飽和蒸気は圧力が101.42kPa以下です。つまり大気圧よりも低い圧力です。低温の飽和蒸気が存在するにもかかわらず、あまり利用されていない最大の理由はここにあります。

真空蒸気はどうやってつくる

100℃以下の温度をもつ飽和蒸気は大気圧以下の真空状態でしか存在できないため、配管-熱交換器-スチームトラップ-ドレン回収系統に至るまでの蒸気系統自体を大気圧力以下に減圧することから始めなければなりません。

真空を発生する方法はいくつかありますが、真空蒸気の系統では電動の真空ポンプを使用することが一般的です。

真空を発生する方法はいくつかありますが、真空蒸気の系統では電動の真空ポンプを使用することが一般的です。

真空蒸気の特長

使えるようになるまでが大変な真空蒸気ですが、飽和状態であれば、100℃以上の飽和蒸気が持つ優れた特長をそのまま持っています。つまり、

  • 圧力を決めれば温度が一義的に決まるので制御性が良い
  • 凝縮潜熱を加熱に用いることができる
  • 凝縮潜熱伝熱であるため、非常に速く、均一な加熱ができる

蒸気は低温域でも非常に優れた熱媒体なのです。