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蒸気の制御

温度制御の問題点

温度制御は身近な制御ですが・・・

暑い夏や寒い冬でもエアコンで温度制御された職場は快適ですが、冷房時のECO温度は28℃、暖房時のECO温度は20℃とされていますのであまり効かせ過ぎないように注意が必要ですね。さて、本稿では同じ温度でも加熱のお話、温度を設定して加熱を行う「温度コントール」について考えてみます。

  • 蒸気加熱で熱風を作る
  • 蒸気加熱で温水を作る

・・・などは蒸気を使用した温度制御の代表的な例です。熱風や温水の温度が適正な温度になるように蒸気を調整します。
熱源を蒸気と限定しない温度制御そのものは、エアコン、自動焚きのお風呂など身近なところで広く用いられています。
私たちは主に加熱の手段として蒸気を使用する事が多く、欲しいのは被加熱物(製品)の温度ですから、この温度制御こそが理想の制御方法のように思えますが、実はそうではないケースもあります。

温度測定は難しい?

温度制御とは文字通り、温度をフィードバックして制御を行うわけですが、 基本となるべき温度測定が意外に難しいのです。温度は測定する場所によって差がある事が多く、センサーが被測定物と同じ温度に達するまでの時間に遅れが生じるという問題もあります。
また例えば、シート状の製品が連続的に流れるような工程などでは被加熱物と温度センサーを接触させて温度を測定すること自体が困難であるということもあります。正確に温度を測定する事が高精度な制御の第一歩ですから、温度測定が難しいということは制御全体の結果を左右する問題となり得ます。

正確に温度を測定できたとしても、時間遅れの問題が残ります。時間遅れの問題は測定だけでなく制御動作にも影響します。例えば蒸気の供給量を増加させても、被加熱物の温度は直ちに上がらず、徐々に上がっていく事があります。被加熱物の量が多い場合など特にその傾向が顕著です。このような場合は、その挙動を上手く制御動作に反映させてやらないと、良い制御結果が得られません。

サーモ画像

たこ焼き

四角いたこ焼き鉄板を、丸いバーナーの上にのせると、四隅の温度は中心付近より低いため、中心付近は良く焼けますが、四隅はなかなか焼けず、焼け具合に差が生じます。同じ鉄板なのに場所によって温度が異なるのです。スポットでの温度測定とはあくまで“測った場所の温度”がわかっただけです。

また、料理では火を止めてからの余熱が仕上げに活かされることもありますが、温度制御においては、結果が遅れて現れてくることは制御を難しくする要因となります。

温度制御に替わる方法は?

これら、温度制御特有の問題は熱源に拠らず発生しますが、蒸気を熱源としている場合は、これらの問題を回避して制御できるケースがあります。
それは温度制御に替えて供給蒸気の圧力制御で代用することです。全てのケースでこの方法が採れるわけではありませんが、上手く適用できているケースは多数あります。

蒸気の圧力制御では飽和蒸気ならではの加熱制御方法、蒸気の圧力制御について考えてみます。