スチームトラップの使い方
スチームトラップ管理
故障しないスチームトラップは無い
どれだけ長寿命なスチームトラップでも、機械である以上故障は避けられません。 使用するにつれて経年劣化により性能が低下し、やがて正常作動ができなくなります。
故障に至るまでの期間は、使用条件や設置場所によって大きく異なり、故障時期や寿命を推測することが極めて困難です。そのため、スチームトラップを定期的に点検する必要があります。
スチームトラップはバルブの一種ですが、単に開閉や流量調整をしているだけでなく、ドレンは出す/蒸気は止めるという 動作を自動的に行っています。
ドレンは流して蒸気は流さない、という複雑な機能のため、トラップが故障しているかどうかを判断するには、ドレンが出ない、蒸気が止まらないという以外に、蒸気を漏らしていないか、ドレンの排出能力は足りているかなどの観点も合せて判断しなければなりません。
スチームトラップの故障とは
トラップが故障すると、漏れ、詰まりのいずれかの状態になります。
- 漏れ : 蒸気が漏れる
- 詰まり : ドレンが排出されにくくなる、または排出されなくなる
このうち、生産活動に大きな支障をもたらすのが、ドレン排出が不完全になる故障です。ドレン抜けが悪くなると、生産設備の温度低下や昇温不足を引き起こします。一方で 、このように生産に支障を来すことから、すぐに発見され対処されることが多いとも言えます。