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スチームトラップの使い方

スチームトラップの蒸気漏洩量

蒸気漏洩量とは

スチームトラップの蒸気漏洩量とは、スチームトラップの運転中に、本来止めるべき蒸気を二次側に流してしまうことでロスする蒸気量のことです。

スチームトラップが蒸気を遮断し、蒸気が凝縮した結果であるドレンを通過させる機能を持った自動弁であることから見ると、蒸気漏れはあってはならない事態です。

しかし、飽和状態では蒸気とドレンが同じ圧力・同じ温度で共存しており、蒸気を漏らさずにドレンを排出することは容易ではありません。そのため、スチームトラップは蒸気を漏らしてしまうことがあります。

蒸気漏洩量は、以下の2つに大別できます。

  • 正常なスチームトラップの作動に伴って発生するロス
  • 経年劣化や故障によって発生するロス

自己消費蒸気量

スチームトラップは新品・正常であっても、作動に伴う蒸気漏洩が存在します。この蒸気ロスを当社では「自己消費蒸気」と呼んでいます。

この値は、スチームトラップの作動原理や構造、排出能力によって大きく異なります。

ディスクタイプの場合

自己消費蒸気量:ディスクタイプの場合

フリーフロートタイプの場合

自己消費蒸気量:フリーフロートタイプの場合

経年劣化や故障による漏れ

経年劣化が進むと蒸気ロスは増加していきます。摩耗などによりシール部分の性能が低下するほか、部品の摩耗によってシール部分にずれが生じ、シール性能が低下することもあります。

また突然の故障や異物の混入によって蒸気ロスが増加することもあります。

蒸気漏洩量の測定方法

蒸気漏洩量の測定方法は、ISO7841に規定されています。ISOに規定されている内容を要約すると、「スチームトラップから排出される流体の質量と温度を測定して、熱量計算から蒸気漏洩量を求める方法」と言うことができます。

具体的には、 まず所定量のドレンを生成し、測定対象であるスチームトラップにそのドレンを投入して排出させます。スチームトラップ二次側は、あらかじめ水を張った計量バケツに水没させておき、排出されてきたものを全て計量バケツで受け止めます。

全く蒸気漏れが無ければ、スチームトラップから排出されたドレン量分だけ計量バケツの質量が増加し、温度が上昇するはずですから、それ以上に温度が上昇した場合は蒸気が漏洩したと考えることができます。その蒸気漏洩量は、計量バケツの質量増加量と温度上昇を計測し、熱量計算を行うことによって求めます。

蒸気漏洩量の測定方法

蒸気漏洩量が小さいと省エネ性能が高い

スチームトラップの蒸気漏洩量は、何に影響するのでしょうか。自己蒸気消費量は自動車に例えると燃費性能のようなものです。同じ機能・同じ走行性能の自動車なら燃費性能の優れたものを使用する方が省エネになるのと同じで、自己蒸気消費量が少ないスチームトラップを使用すれば、省エネになります。

省エネ性能に直結するという意味で、蒸気漏洩量はスチームトラップ選定の際に重要な項目と言えます。経年劣化や故障によって生じる蒸気漏洩量の大小は、そのスチームトラップの修理・交換を計画する場合の判断の拠り所になります。蒸気漏れの量によって、他のメンテナンスのタイミングに合せて修理・交換したり、漏れ量の多いものは直ちに処置をします。