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スチームトラップの基本

トラップとオリフィス 前編

オリフィスとは?

オリフィスとは直訳すると「開口部」のことです。スチームトラップにおいては、メカニカルタイプのトラップにある弁座部分の穴のことをオリフィスと呼んでいます。例えばフリーフロートトラップJ3Xの場合、このオリフィスの直径は数ミリです。接続する配管の内径に比べるとはるかに小さな径となりかなり絞られていることが分かります。

接続口径とオリフィス口径

オリフィス径はなぜ絞られている?

呼径15mmのトラップは内径が約15mmの配管に接続して使用しますが、フリーフロート型トラップの場合、そのオリフィス径は2~3mmとなります。なぜこれほどオリフィス径は配管の内径と比べて絞られているのでしょうか?
3mm径のオリフィスは圧力差0.2MPaで350kg/h程度のドレンを流すことができます。ドレンの出口が15mmになっているような小規模な装置の推定蒸気消費量からすると十分な大きさといえます(J3Xの場合は、X-エレメント部からも排出しますので、もう少し大きな排出能力を持っています)。
このことからトラップが要求される能力に見合った排出能力を持つためには、接続配管径よりもかなり小さなオリフィス径で十分であることがわかります。もちろんオリフィス径を大きくすれば、トラップの排出能力をより大きくできますが、それに見合った大きなフロートが必要になり、トラップ全体が大きくなります。

排出能力と呼径

多くのメカニカルトラップは接続部の口径ではなく、オリフィス径がボトルネックになって排出能力が決定されるため、呼径と排出能力の間に直接的な関係はありません。J3Xを例にとると、15A配管用も20A配管用も25A配管用も全て同じ排出能力です。

呼径と排水能力のグラフの関係

オリフィス径を大きくすれば、トラップの排出能力をより大きくすることができますが、それに見合う大きさのフロートが必要となり、トラップ全体も大きくなってしまいます。トラップを必要十分な大きさで設計するには、適切なオリフィス径とフロート径にする必要があるのです。
オリフィス径とフロートの大きさには開弁力・閉弁力が関係しています。この詳しい内容は「トラップとオリフィスの後編」でご説明いたします。